アナザーコード 2つの記憶


対応機種ニンテンドーDS
発売日2005/02/24
価格4800円
発売元任天堂

(c)2005 Nintendo / CING
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ジャケットに書かれた「さわれる推理小説」のキャッチフレーズが目新しさを感じさせる、タッチパネル、2画面、マイク機能などDS独自の機能をフル活用した本格アドベンチャーゲームが、「アナザーコード 2つの記憶」だ。

おおよそのゲームシステムや画面構成、演出技巧は最近の有名作品で言えばカプコン「逆転裁判」を継承している。カーソルで画面上を調べる、立ち絵+2行の会話ウィンドウ、無駄を徹底的に排除したコマンド類等。
ただし、このゲームでは、話者が誰なのかを示してくれない。演出でほとんどは誰がしゃべっているかわかるように作られているがごく一部で混乱する部分があったのが気になった。

独自要素としては、下画面にフルポリゴンのフィールド画面が表示され、十字キーかタッチパネルでキャラクターを移動させながら、特定のポイントまで移動し部屋を調べていく。
このグラフィックがまた綺麗でいい。60フレームでなめらかに動くのも評価できる点だ。視点は真上から見たものになっていて、キャラクタの頭しか見えずかっこうが悪い絵面だが、
物陰が出来ないので、意外と部屋の構造が把握しやすい。また、ポリゴンの描画をごまかしたりするのに都合の良い視点なのだろう。

タッチスクリーンを使った謎解きが面白い。このゲームの魅力はここに集約されていると言っても過言ではないほどだ。1箇所だけ無理矢理感がある謎解きの解法があってがっかりしたものだが、気になったのはそれぐらいなものだ。おおむね良く出来ている。

一部を除いてボタン操作に対応しているが、全てタッチペンでも操作できる。というか、タッチパネルでの操作が非常に快適になるように作られている。素晴らしい。ただし、左利きの人には辛いかもしれない。

ストーリーが当たり障りの無い内容でパッとしない。主人公が13歳の女の子というのも多くのプレイヤーの感情移入を妨げる要因となっているかもしれない。
海外版と平行して開発していたのか、一部のテキストの台詞回しに違和感があった。全体的に丁寧な作りなだけに、アドベンチャーゲームの基盤となるストーリーが弱いというのは残念と言わざるを得ない。

また、しょうがないことなのだが、ボリュームも足りないところも惜しい。1プレイのクリア時間は5時間30分。「逆転裁判」のサイコロックシステムのようにしっかり推理しなければならないシーンもあることも考えると、正直短い。
ハード立ち上げ期の実験作品ということを考慮すると、これぐらいが限界だったのかもしれないが、何かもうちょっと満足できるものが欲しかったのが本音である。そこで結論。

これまでのゲーム機では味わえなかった驚きが溢れている作品。





[2011/08/23]
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