アークザラッド2


対応機種プレイステーション
発売日1996/11/01
価格5800円
発売元ソニーコンピュータエンタテインメント

(c)1996 Sony Computer Entertainment / G-CRAFT
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プレイステーション初期の大作RPG「アークザラッド」の完結編が1年半ぶりに登場。
未完結の物語とボリュームの乏しさに未完成品と酷評を受けた作品だが、続編の出来や如何に!?

前作はロールプレイングというよりは寧ろ、シミュレーションRPG的な内容であったが、
2になって、ダンジョン探索や買い物の要素の追加などますますロールプレイング色が強くなっている。
既存のタイトルで言えば、セガの「シャイニングフォース」のロープレ要素をさらに強めたものだと例えれば感覚的に近いと思う。

一作目で目指していたであろう、フィールドマップがそのままバトルフィールドになるというシステムは今回になって完成され、
ダンジョンマップを歩いていると突然敵が現れてエンカウントするといった風になっている。

戦闘システムは、成長要素は別として、根本的なものは前作と一緒である。
キャラの向きによって命中率や反撃率が異なっていたり、アイテムをぶつけてダメージを与えるなど、
S.RPGと違い、戦闘画面への切り替えが無い分、それと比べて展開はスムースに感じられる。
しかし、これをRPGの戦闘として見た場合、少々胃もたれ感を伴う。
序盤から中盤にかけては、難易度が抑えめだからあまり気にならないが、それが顕著になってくるのがゲーム後半以降で、
行動の一手一手が重みのあるものへと難易度がアップしてきて、駆け引きが面白い分、一回の戦闘が長引き、ゲームテンポを悪くしている。
難しいと言っても、全滅しても所持金半分ですぐその場から再開出来るし、そのお金自体もあまり存在意義が無いので、実質ペナルティは無い。

成長システムは、アイテムやキャラクターの装備武器の熟練度に至るまで、ありとあらゆるものに成長要素を付けており、煩雑な印象が漂うが、
これは逆に、長い時間つきあうことになる戦闘シーンを飽きさせないものにしていると思う。
だが、アイテム全てにレベルを設定しているために、所持出来る数が非常に少なくすぐにいっぱいになってしまうのは何とかして欲しい。
怒濤のように出現するレアアイテムに圧迫され、回復アイテムを持つことが出来ない。
メモリーカードのセーブ容量の問題が大きいと思うが、セーブに必要なブロック数をもう1ブロック増やしてでも所持出来る数を増やして欲しかった。

ただ、経験値の入手配分がぼかされており曖昧で、半端にRPGっぽくしている部分はイマイチ頂けない部分だ。

モンスターを仲間に出来るシステムなど、他にも多くの新システムが組み込まれており、「これは必要無いんじゃないか?」と思わせるものも少なくはないが、
このように一見するといい加減に詰め込まれたゲームシステムだが、意外と考えて作られていて、実は結構楽しめる。
戦闘バランスも、難しいとはいえ、しっかり考えればちゃんと攻略法が用意されていることに気付く。この辺には感心する。
パーティキャラが多すぎるとか、反撃レベルや防御率がゲーム後半にインフレを起こして反撃や回避が当たり前になってしまうという適当さなども目立つのだが、
全ての事態を想定してバランス崩壊が起こらないよう、実はそういう奇跡的な位置にこのゲームはおさまっていて、
これだけ自由度の高い巨大さでありながら、ファイナルファンタジーシリーズのような見落としの抜け技(攻略法)が無いのは凄いことだ。
(恐らく、当の開発者もそこまで深くは考えてはなかったろう。その意味で本当の奇跡である)

ただ、ラスボスが妙に強い(というか、倒すのに時間がかかる)のだけは気になった。
普通に遊んでいたら、1時間2時間はざらに取られるぐらいの面倒さである。

ゲームボリュームもかなり膨大で、ムービーや、キャラクターのアニメーションパターンの分量など考慮に入れると、よくここまで詰め込めたものだ。
そのため、一作目に比べるとボイスの音質が圧縮されて悪くなっていたり、必殺技のエフェクトを使い回すなどの誤魔化しはあるが、一本のゲームとしては十分だろう。
だけど、やっぱり本編のゲーム内容は長すぎると思う。単純に長いのを非難しているのではなくエリアマップの使い回しなどで長く感じることが問題なのである。
本編だけでなく、ギルド仕事というサブイベントもあって、この数もかなりのものである。

総じて、この作品はある程度「質より量」で攻めてる節はある。勿論、全体の完成度もかなり高まっているのではあるが、
これが仇となって、細かな部分での粗が見られるのは残念。
ギルド仕事は、地域によって出来に差がついてしまっているし、イベントのフラグ管理やイベントプログラムが一部不完全だったり、
漢字の使い方がおかしい箇所が多く見られる。
SFC中期のフォントに漢字を使い出した頃のRPGのように、単語に漢字とひらがなを混ぜていたり、そもそも漢字を用いる基準が場所場所で統一されてなかったり、
誤字や脱字も非常に目立つ。それも、物語上重要なシーンですら、そういう部分が出てくるのだから冷めてしまうものだ。
また、アイテム画面のアイコンがわかりにくく管理しにくいのと、ヘルプメッセージの説明文が直感的な記述でない点も気になった。
データが肥大化しているせいもあろうが、画面切り替えのロード時間が長くなってしまったのもなんだかねぇ。

相変わらず、脱ゲーム音楽を狙ったT-スクエアによるBGMや、絶妙なキャスティングによる戦闘時のボイス演出に派手さを追求した攻撃コンボにエフェクト魔法と、評価出来る点も多い。
ただし、最初の方で述べたように、このゲームをRPGとして遊ぶか、S.RPGとして遊ぶかで印象はだいぶ分かれる。
SCEはロールプレイングとして売り出してしまったが、どうもそれは間違えてるような気がしてならない。
まぁ、アバウトなS.RPGとして見れば悪くない出来ではあるのだが…。

S.RPGを嫌煙していたプレイヤーにも楽しめるS.RPGライクなRPG。





[2004/03/13-2005/09/23]
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