爆ボンバーマン2


対応機種ニンテンドウ64
発売日1999/12/03
価格6800円
発売元ハドソン

(c)1999 HUDSON SOFT
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ボンバーマンが3Dアクションに挑戦した衝撃作だった「爆ボンバーマン」に、なんと続編の登場だ!
マニアックな作りが特徴的だった前作だが、2となる続編ではどうか?

前作ではまだ、新しい路線に初めて挑戦していることもあり、まさに模索しながらの実験作といった趣があった。
それを踏まえて、続編である2では、前作をベースとしながら、ゲーム的にこなれた作りで全体的に余裕が見られる。

収録モードは「ストーリーモード」「バトルモード」「カスタムボンバー」の3種類で、この辺は前作と同じ。

メインとなる「ストーリーモード」について書く。

まず、カメラの視点はマップごとに設定された固定視点のタイプとなり、プレイヤーが操作することは出来なくなった。
また、前作では爆弾の爆発が円球状になったが、今回は2D時代のボンバーマンのように十字型に爆発するものに戻っている。
(今作は様々な特性を持つ複数の爆弾を使い分けるのだが、その全ての爆弾が十字型に爆発するのではなく、中には円球状に爆発する爆弾もある)

この十字型に戻した理由としては、対戦モードを意識したことと、円球状の爆発だとゲームとして面白くないという判断からだと思う。

実際、前作では爆弾を武器として戦うアクションゲームとしては、2D時代のボンバーマンほど、駆け引きに楽しさがなかった。
爆弾を設置して敵を倒すプロセス自体に面白さは殆ど無く、敵に向けてキックしたり、投げたりするアクションのほうがクローズアップされていて、武器が爆弾である必然性が薄れてしまった。
(ボンバーマンだから爆弾が外せないというだけで、強引に設定を変えて、寧ろゲームとして面白くなる方向に持って行ってもいいぐらいのものに成り果ててしまっていた)

前作と同じ3Dフィールドで、爆弾が十字型に爆発するのは違和感があるように思えるが、そのような爆発の仕方をする性能の爆弾という意味合いを持たせることで、納得できるようにしている。
ただ、十字型に爆発するというのは、2D時代のボンバーマンのような碁盤の目のパズル的なフィールドだからこそ、初めて真価を発揮する。
十字型に爆発する爆弾になったからといっても、それでアクションゲームとして即座に面白くなったかというと、まだ苦しいだろう。

これによってぎりぎり、パズルアクションとしての面目を保てるような構造になったものの、敵味方ともに斜め移動ができるので、十字型の爆発だと、簡単に避けられてしまう。
例えば、耐久力の高いメカのような敵が、斜め移動をせず規則正しく上下左右の移動しかしないといった特性を持たせたりしていれば、また違ったかもしれない。
ゲーム序盤のステージに配置されている敵は斜め移動をしないようにしているが、全ステージに渡ってそういう特性のある敵は置いていない。

結局、円球状に爆発する爆弾を敵に向けて蹴ったり投げたりする攻撃方法が優秀なので、爆弾の設置数が増えたり火力が上がってもあまり強化された実感が無い。

この辺は、ボンバーマンらしさと3Dアクションのゲーム性を両立させようと、かなり苦心している跡が見られた。
前作の「爆ボンバーマン」自体が異色作で、とうてい続編の出せそうにない代物だっただけに、よく2を出そうとしたものだと、逆に感心してしまう(批判ではなく褒め言葉である)。

前作では、ジャンプの出来ないボンバーマンを、高低差のあるフィールドで爆弾を使ったボムジャンプで、いかにクリアの目的に向かって移動させるか?というパズル要素を楽しむ比重が強かった。
アクションゲームとしては、雑魚キャラは形式的な配置で、パズルアクションを阻害するための邪魔者程度のものでしかなかった。

さすがに今回はそこまで振り切った作りではなく、オーソドックスなアクションゲームを基本とした作りになっている。
だが、相変わらず子供向けのゲームにしては、難易度が高めで、かなり難しい。

まず、一番最初のステージからして、もう難し目。
特にステージを抜けた先のボスが最初のボスにしてはかなりの難関。瀕死状態になると即死攻撃の必殺技まで使ってくる。
負けるたびに、ステージ最初からやり直し。この洗礼を受けて、ゲーム自体を投げる人も多く出ただろうと想像してしまうほどハードルが高い(せめてボス戦の即死技ぐらいはなくしておくべきだった)。

マップフィールドが狭い割に、敵が密集して配置されていることが多く、自分の置いた爆弾の爆風自体にも触るとダメージを受けてしまうゲームとしては、これはかなり厳しい。
さらに一撃で死ぬ敵は少なく、何発か攻撃を当てなければ倒せない。
フロア内の敵を全滅させなければ扉が開かない場面が多く、無視することも出来ない。しかも、エリアを切り替えると倒した敵が復活してしまう。
どんどん先へ進むステージ構造ではなく、前作同様ステージを探索する謎解き主体の作りになっている。そのため、同じフロアを行ったり来たりするので、うざったい。

これに対して、プレイヤー側はライフ制になった。前作では一撃死だった。
初期状態で5、ショップでお金を払うことで最大10まで増やすことが出来る。

しかし、ゲーム後半になると、一発で2ダメージを受けてしまう攻撃をしてくる敵が増えたり、ピヨり状態から連続でライフを削られそのまま何も出来ずに殺されるハメ攻撃を食らってしまうことがたまにある。
また、ボス戦では超必殺技の位置付けのつもりだったのだろう、即死攻撃を持っていたり、穴や溶岩に落ちると一発で死んでしまう落下死もある。
即死要素があるにも関わらずライフ制を入れたことで残機制を廃止しており、1回アウトで即ゲームオーバーとなる。これでは、せっかくのライフ制がこれでは全然救済策になっていない。

1ステージが長めで、構成としてはステージ探索→ボス戦→ステージ探索→秘密メカ破壊(パズルステージ)という内容になっている。
これだけ長いくせに、途中でセーブが出来ない。死亡時のコンティニューでは、定位置に戻されるものの、クリアしたギミック、倒したボスなどの状態は保持された状態から再開できる。が、電源を落としてしまうとまた最初からやりなさなければならない。
それならば、中断機能ぐらいは入れて欲しい。電源を切ることが出来ずに一度にクリアするには、あまりに分量が多い。

ボス戦などのアクションもそれなりに難しいのだが、その原因として考えられるのが、初期状態が最弱状態なのが難易度を引き上げている一番の要因に思う。
火力アップ、ボムアップ、スピードアップといったアイテムを取ることでプレイヤーが強化されていくが、アイテムを取って強くなっていることが前提のバランスになっている。
かといって最強状態も、それぞれアイテムのパワーアップは3段階まで。アイテムの出現位置もほぼ決まった場所に出るため、アイテムでパワーアップする要素自体に疑問を感じる。
特に自機のスピードに関しては、PCエンジンの「ボンバーマン」のバトルモードのように、アイテム強化の概念自体なくしてしまって、最初からLV3の状態でいいような(PCエンジンのボンバーマンのバトルモードは、スピードアップのアイテム自体がなかった)。
初期状態があまりに遅すぎる(カメラが引き状態であることが多いこともあるが)。

キャラをパワーアップさせて攻略を楽にするのではなく、それが事実上必須になっているので、コンティニュー時にアイテムを探して取ってくる手間が逆に面倒臭さを生んでいるのだ。

ライフに関しても、ショップでライフの数を増やすことができるが、一定ステージ数のクリアで増えていく形のほうが綺麗でよかった気が。
というのも、ゲーム後半のバランスが、明らかにショップでライフ上限を引き上げてることを前提としたバランスになっているからだ。
代わりにライフ回復のアイテムやバリア(一定回数ダメージを受けても無効にする)を高額でお助けアイテムとして売り出すほうが、お金の使いみちがもっと出来たと感じる。
コナミ「がんばれゴエモン」シリーズで使われている手法だ。

アクションはボス戦を中心にシビアなのだが、そのボス戦は、原理的には一部を除いて、はっきり言ってワンパターン。難しさが面白さに繋がっていない。
避けて攻撃するというセオリーが守られてなくて、こちらが攻撃する隙を与えないまま怒涛の勢いで攻撃ばかりしてくる。それで、難しく感じるようになっている。
ただ、どのボスも一部を除き、仕組みはほぼ一緒なので、攻略パターンさえ気づいてしまえば、かなり楽に倒せるようになる(それでも楽勝という意味合いではないが)
遠くからボムキックを当てたり、突進攻撃の予兆前に突進後の近くにボムを置く、などでほぼ対応できてしまう。
ボスの共通ルーチンに気づかなかった最初こそ手こずったものの、気づいてしまえばなんてことのない単純なボスばかりでがっかりしてしまった。

それから、ステージを攻略するためには、用意されたギミックや仕掛けの謎解きを要求される。
が、ヒントが少なすぎるし、解法も「えーっ!!」って言いたくなるようなものばかりで、なんだかゲームとしては余計なものという感じだ。しばしば何やったらいいかわからなくなって詰まってしまうのは良くない傾向と感じる。ゲームのテンポも悪くなる。
おそらくテストプレイのモニター調査などで、あまりにもわかりづらい、引っかかる人が多かっただろう箇所については、ショップでヒント映像を購入することが出来ることで対処している。
個人的にはそういう配慮自体に、クリアしてから気づくほどだったので、残念なことにフォローがフォローになってない。

ストーリー、世界観に関しても「ボンバーマンってこんなノリのゲームだったっけ?」と感じる作風で、違和感ばかりが先行してしまった。
テキストの出来など悪くはないんだけど、抽象的な書き方しかできないがボンバーマンらしくないところが気になった。
なんていうか、中高生向けの少年漫画のような熱いノリがテキストからにじみ出ていて、低年齢向けで売ってきたシリーズのゲームとしては「うーん」と唸ってしまう場違い感がある。

後は細かいことだが、台詞を読んでくれるわけでもないのに起用声優が豪華!一部の台詞を掛け声的にアテレコしているぐらいで、後はゲーム用の掛け声のみ。
ボンバーマンの声優が桑島法子に変わってしまったが、個人的には前のほうが良かった。今風にイメージチェンジしたかったのだろうと思うが。

「バトルモード」は、前作はとりあえず入れてみた程度の出来にがっかりしたが、さすがに2作目ともなると余裕が出てきて、このモードも凝った作りになっている。
複数のルールから選べて、スーパーファミコン版までのものと違って、様々なバトルを楽しめる。

しかし逆に、誰でもすぐに楽しめる単純明快さは薄れてしまった。
ボンバーマンシリーズの、あの、絶妙なバトルモードの面白さは、ここまで手をかけて努力しても、再現することが難しかったのだろう。
「爆ボンバーマン」の3D向けに作り変えたシステムで、あの完成されたバトルモードの面白さを出すのは、至難の業どころか、ほぼ不可能だったのだろう。
そもそもが一人用向けにチューンナップされたシステムだから、それを多人数対戦に活用すること自体が無理なのかもしれない。
それを考えると、2Dのボンバーマンのシステムが多人数対戦向けにも使えるということに気づいた当時のハドソンが神がかっていたと言える。

そこで結論。

相変わらずマニア向けの作り。だが、改良次第でもっと遊びやすく出来たはず。





[2016/07/12]
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