バンジョーとカズーイの大冒険


対応機種ニンテンドウ64
発売日1998/12/06
価格6800円
発売元任天堂

(c)1998 Nintendo / Rare
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「スーパードンキーコング」を代表作に持つレア社が、本格3Dアクションアドベンチャーを作る!
ニンテンドウ64で多数のゲームソフトを開発してきたノウハウから生み出される光るゲーム内容に期待したいところだ。

同社「スーパーマリオ64」を参考に作られた部分が節々に見られる。ただし、参考にしただけであってパクリでは無い。
パクリと参考にするのとでは、ゲーム制作に置いて意味合いが全く異なる。

本作ではパワースターならぬジグソーをイベントクリアで集め、それを作りかけのジグソーパズルに当てはめることで、新しいステージへの扉が開かれる。
ステージ内ではコインならぬ音符を集め、要所要所にある閉ざされたドアを集めた音符によって解除し、ボスの待つ部屋へと進行していく。

「スーパーマリオ64」と比べると、ストーリー性が強く、アクションゲームよりも、探索型アドベンチャーの要素がより強い。
たとえば、「スーパーマリオ64」では、ステージ侵入時に、イベント名を表示することで、目的を間接的に指し示していたが、このゲームでは、全部自分でジグソーが入手出来るイベントやおいてある場所を探さなくてはならない。
アクションの腕が要求されるのは、ジグソーを入手するためのイベント(ミニゲーム)などで、通常時は、それほどとんだりはねたりすることは少ない(勿論それなりにアクション要素はあるが)。

操作性には、洋ゲー独特のクセがあるが、ちょっとプレイすればすぐに慣れる程度である。
アクションの数も豊富だが、ステージを順に巡っていくことで、徐々に新しいアクションを習得させ、必ずそのステージでそのアクションを活用させるという二重の配慮があり、よく考えて作られている。

ゲーム開始後の説明が非常に丁寧でわかりやすく、説明書いらずな至れり尽くせり具合である。この辺は、さすが任天堂と言わざるを得ない。

グラフィックが非常に綺麗である。直前に出た「ゼルダの伝説 時のオカリナ」もかなり綺麗であったが、このゲームも負けじと非常に頑張っている。
特にテクスチャーの描き込みが凄いのである。のっぺりした平面の壁に、わざと陰影を付けた描き方をすることで、遠目に見ると平面と感じさせないでこぼこした雰囲気を出すというような、他ではなかなか見られなかった小技が目立つ。
勿論、技術力自体も高いメーカーなのだが、グラフィックへのこだわりは相当な物である。
こういった職人的作り込みによって、臨場感溢れる3Dアクションアドベンチャーが出来上がっている。

前述の通り、ステージ探索の比重が強く、アクションゲームとしては、少々退屈な感は否めない。爽快感に乏しいのも致命的である。
しかしそれを補って、ステージギミックの豊富さやイベントで、プレイヤーを楽しませようとしている。これは高く評価出来る。

以前のレア社のゲームでは見られなかったのだが、キャラクターのテキストボイスに、ゲップの音を当てていたり、便器の中に入る、おしりからタマゴを出すというような全体的に下品な演出が気になる。一体どうしてしまったのか。
海外のセンスは日本人には良くわからない。

熊のバンジョーと鳥のカズーイがコンビを組んで様々なアクションをおこなうというコンセプトも面白い(いいとこはほとんどカズーイにとられまくってるけどナァ)
続編の発売も予定しているらしく、素直に期待したいところだ。そこで結論。

マリオ64の傑作には届かないが、節々に光る要素が見られる秀作。





[2009/04/11]
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