バンジョーとカズーイの大冒険2


対応機種ニンテンドウ64
発売日2000/11/27
価格6800円
発売元任天堂

(c)2000 Nintendo / Rare
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「スーパーマリオ64」タイプのアクションアドベンチャー「バンジョーとカズーイの大冒険」に続編が登場である。
前作の2年後を舞台に、再びクマとトリの異色コンビが冒険を繰り広げる。

ストーリーは前作の完全な続きだが、ロールプレイングゲームなどと違って前作を遊んでいなくても問題はないが、ゲーム内容的には前作をプレイしていることが前提の作りである。
たとえば、前作でステージを進めるごとに習得していたアクションが、はじめから全て使える状態から始まる上、今作で習得する新アクションもあり、総合的なアクション数は膨大な物となる。それに伴い、アドベンチャーの難易度も全体的に高くなっている。

ゲームスケールも大きく凝った物になり、ボリュームはかなりある。
基本的なシステムは前作と大差ないが、マンネリを防ぐためか、ミニゲーム(といってもプログラムを一から組んだ物は無く、使い回しや一人称視点のシューティングがほとんど)を積極的に取り入れたり、ストーリー(謎解き)要素を強化したりしている。

前作と比べ高難易度化した原因は主に3つの理由が挙げられる。
前作では、ステージ内で覚えられるアクションを使えば全てのジグソーをゲット出来るように作られていた。
しかし今回は、先のステージで覚えるアクションを使わないととれないジグソーが最初の方のステージにある点。
また、複数のステージにまたがって展開する凝ったギミックが存在する点。
さらには、1つのステージが広大になり、マップ密度が大幅に上昇した点などが挙げられる。

他にも、バンジョーとカズーイが分かれて行動するセパレートパッドといったキャラチェンジのバリエーションが増えたことも大きい。
これはプレイヤーキャラクタが5人にまで及ぶ同社制作「ドンキーコング64」でもそうだったのだが、特定の場所でないとキャラチェンジが出来ないというのは、非常に面倒くさい。
前作だと、マンボの屋敷で変身して対応する仕掛けを解くというものがあったが、この手のシステムでの限度としてはこれぐらいだろう。

グラフィックは、ニンテンドウ64の性能を限界まで酷使しているのか、非常に処理落ちが目立つ。
なんというか、メモリー拡張パックの装着前提で作っていた気すらする。

マップが広く複雑で、造形も良いとは言えず、覚えづらかったり、探索に時間がかかるうえに、ジグソー獲得までの手順が増えたこともあって、テンポがイマイチ良くない。前作ですら良い方ではなかったのに。
逆を言えば、それだけ凝った作りで決してつまらなくはないのだが、前述のキャラチェンジの煩雑さやマップの広大さを加味すると、どうにもヒント不足だし、体感的な面白さに乏しい気がする。
ヒントボードが設置されているのだが、まだまだ足りない気もするし、意外とわかりにくいところにこそヒントが無かったりする。

前作でも指摘した、ゲップやおならの音といった下品な演出は相変わらず健在どころか、さらにパワーアップしている。
「ドンキーコング64」では控えめになったので反省したのかと思いきや、これはこのシリーズの芸風のようである。

敵が復活するようになり、耐久力が上がったり等強化され、とにかく攻略の邪魔である。アクションゲームであるから一切出すなとは言わないが、正直敵を倒す爽快感が欲しい物だ。

この手のジャンルが登場して4年。そろそろユーザーも3Dアクションゲームには慣れてきた感じで、他に目を引く画期的な要素が無いと、さすがにマンネリ気味である。突き詰めればやっていることは前作と同じなのだから。
それにしたって、プレイステーション2に匹敵するグラフィック(特にテクスチャーの質感が素晴らしい)は高い評価を上げられる。そこで結論。

前作経験者は遊ぶべし。





[2009/05/05]
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