バンジョーとカズーイの大冒険 ガレージ大作戦


対応機種Xbox360
発売日2008/12/11
価格5800円
発売元マイクロソフト

(c)2008 Microsoft / Rare
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ニンテンドウ64で発売された3Dアクションアドベンチャー「バンジョーとカズーイの大冒険」最新作が、なんとXbox360で発売された。
発売元も任天堂からマイクロソフトになっている。これは、開発元のレアが、(もうかなり前になるが)マイクロソフトへ移籍したからである。

初回出荷10000本分には、XboxLIVEアーケード版「バンジョーとカズーイの大冒険」無料ダウンロードコードが付いてくるという太っ腹さを見せた。

一作目が実に10年前、最終作であった2から数えても8年前ということもあって、いやがうえにも期待が高まってしまうものだが、
今作の開発コンセプトは、前2作とは全く異なる。そりゃそうだ。今作は、3では無いのである。

面白いのが、ゲーム導入部から、それまでのゲーム性を否定するゲームマスター的キャラクターが登場し、あれよあれよと大暴れする。
レア社お得意のブラックユーモアが、かなりでしゃばって炸裂しており、面白い。任天堂を離れたことで、大人の事情からある程度抑えざるを得なかった毒を遺憾なく発揮している。

このゲームは、それまでの一般的な探索型アクションアドベンチャーとは違った作風を取っている。
そのため、従来シリーズのような、謎解きや探索、ジャンプアクションを期待して購入すると肩すかしを食らう。かくいう自分もそうであった。

サブタイトルの「ガレージ大作戦」の通り、乗り物を使ったレースアクションの趣が強い。
というかアレだ、明らかに「グランドセフトオート」を意識している。
メインマップとなる町では、通行人をはねることが出来たり、パトカーがサイレンを鳴らして襲いかかってきたりする。街灯に激突すると、柱が折れて倒れたり。

ステージマップはバリエーションに富んだ6種類あり、この中で、チャレンジと言われるゲームをこなすことで、ゲームクリアに必要なパズルピースを獲得することが出来るのだ。

全体的にフィールドマップはかなり広大で、しかも入り組んでいて、隅々までぞうきんがけする気には到底なれないし、また、そういうゲームでは無い。
基本的に、イベントの発生場所はレーダーマップに表示されるからこちらから探す必要もない。
しかし、通貨の役割を果たす音符は、これまで通りいろんな場所に配置されており、チャレンジを攻略するだけでも手に入るので、お金に不自由はしないものの、探させる必要は無かったのではないか?と思う。
これは、音符の位置もレーダーに表示させるガジェットを用意するか、バッサリ切り捨てて、音符の入手はチャレンジ攻略時などに絞って、探索させる必要をなくすべきだった。ここまで徹底して、歩き回らせないように作ったのだから。

レースアクションなので、時間内にチェックポイントを通過する、特定のアイテムを運ぶ、などといった時間に追われるゲームになっている。
また、ゲームボリュームに対して、チャレンジの種類が少なく、半分も遊ばないうちにマンネリになってきてしまうのも残念。
一応ストーリーもつけられているのだが、なんだかテキストも投げやりで、非常に手抜きくさい。

操作性は、こういったタイトなゲームなのに、あまり良く無い。
おまけに物理演算を用いて作られているので、処理的には正しい動きをするのだろうけど、ゲーム的には不自然な挙動を起こしたりする。
で結局、大味なゲームになってしまっている。
そもそも、元々レア社の作るアクションはあまり面白く無い(例外もあるけど)。それ以外の要素で面白くなっている。このゲームもアクション自体は正直つまらない。

今作でもっとも面白いのが、マシンエディットである。おそらく開発も相当ちからを入れて作っていただろう。
ステージで乗る乗り物を自分で1から作り上げることが出来る。車だけでなく、ボートやヘリコプターまで作れる。
効率的にゲームクリアするための、性能の高いマシンを作ることに集中してもいいが、パーツを組み合わせることで、外観にも凝ったエディットを行える。
で、このゲームは、アクションの腕よりも、与えられたチャレンジクリアに最適な乗り物を組み立てることの方が重要なので、寧ろゲーム中で一番時間をかけることになるのが、このマシンエディットなのである。
なので、アクションをどんどん遊びたい人にとっては、乗り物の組み立てがテンポを悪くしているようにしかおそらく見えない。そこを楽しむゲームなのだが。
読み込み時間も少々長いのも、それに輪をかけている感じで残念な限り。

まさに、サブタイトル「ガレージ大作戦」通りの理にかなった内容といえる。

作るのが面倒くさいという人のために、途中まで組み立ててあるテンプレートや、マシンの設計図を購入することで、その過程をある程度省くことが出来るが、
やはり自分の手で作っていかないと良い性能の乗り物は作れない。

このマシンエディットを軸に据えたゲームシステムだからこそ、物理演算を用いた作りになっているのである。

この辺の作りは、大人よりも子供受けする内容に思う(ま、表向きは子供向けゲームなんだけど、Xbox360の客層を考えると…)。開発者は凄く楽しんでたのだろうけど。

ただ、エディットするためのマシンパーツは、ゲームを進めないと手に入ってこないので、序盤はやれることが少なく、はっきりいってつまらない。
中盤ぐらいから色々出来るようになって面白くなるのだが、そこに至るまでに飽きられてしまう可能性すらある。序盤にもっとてこ入れをすべきだった気もする。
覚えることもアクションゲームにしては少し多く、取っつきやすさに関しては悪いと言わざるを得ない。

さて、不満点である。
文字のフォントサイズが非常に小さい。フォントも独特のものを使っているので、解読しづらい漢字もある。
で、そういう声が多かったためか、アップデートで、メッセージのフォントサイズのみ、大きく表示するように修正がかけられた。コンポジット出力でも満足に見えるほどである。
それでも、ポーズメニューなど小さいままの部分もあるし、なんだか中途半端なパッチだ。

また、対策を施すことで万事解決かと思いきや、多くの台詞は、デモにあわせてオートスキップされてしまううえ、スキップが早すぎて読み切れない。
文字フォントを大きくしたが、表示行数は最大2行で、3行以上の文字数があった場合の表示処理の仕方がおかしいなど、問題点の残る内容である。

セーブの数が一つだけ。しかも完全にオートセーブで、プレイヤーのタイミングでセーブをすることが出来ない。セーブされるタイミングがいまいちわかりにくい点。レア社は比較的高い水準のゲームを作るのだけど、なぜかこういった訳のわからない仕様を付けたりする。

各チャレンジのスコアがネットワークを通してランキング登録されたり、スクリーンショットの撮影、リプレイの保存など、様々な機能も充実しているし、オンライン対戦(ゴールドメンバーに限る)も用意されている。
一人用モードに限っては、いくつか問題点が気になるものの、このゲームのコンセプトである、マシンエディットのシステムは高いクオリティで出来上がっているので、一概に出来が悪いゲームというわけではない。アクが強いゲームなのは否定出来ないが。そこで結論。

これはまさに、子供向け「グランドセフトオート」だ!!少年の心を持った人ならきっと楽しめる!





[2009/01/26]
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