バテンカイトス2 始まりの翼と神々の嗣子


対応機種ゲームキューブ
発売日2006/02/23
価格6800円
発売元任天堂

(c)2003 2006 Nintendo / NAMCO / MONOLITHSOFT / tri-Crescendo
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ナムコが出した、ゲームキューブオリジナルRPG「バテンカイトス」の続編。
今回は任天堂がパブリッシャーとなり、金を出して作らせている。GCはRPGに恵まれないハードだけあって、さてはてこ入れ政策と見た!
今も昔もしたたかさだけは変わらない会社だ。

恐ろしいほどに、手堅い作りである。逆に、無難すぎてつまらなささえ覚えるほど。この辺は、任天堂が絡んでるからだろうか?
あざといぐらい、前作の不満点を直され、よりよい方向に改善されている。そんなわけで、目立った不満点は無い。
しかし、意外性もなく、面白味がない。これは、苦しいところだ。

前作で、賛否両論だった戦闘システムが大幅にリニューアルされている。カードを使ったバトルという題材以外、まったく別物と言っていい。
より格闘ゲーム色が強くなり、完全なリアルタイム制は、前作以上に反射神経を要求される内容となり、これは好き嫌いがさらに分かれるものになったと言える。
全体的にテンポアップがはかられ、「カードを捨てる」ことが出来るようになったため、前のように何も出来ずに引っ掛かる間が無くなった。
しかし、休んでいる暇が無く、次々とカード選択を迫られるので、非常に忙しい。まるで、ぷよぷよのような落ちモノパズルアクションでも遊んでるような感覚に近く、
短い時間で、淡々と攻撃カードを繋げていく作業は、かなり神経を使い疲れる。任天堂「パネルでポン」を遊んでるかのような忙しさだ。
あと、相変わらず画面構成が見辛いのもなんだかねぇ。HPやディレイゲージ(後述)は、プレイヤーの視線が最も集中する画面下のカードが並べられているところに近づけて欲しかった。
画面真ん中をあけておきたい事情も分かるが、画面上部に重要な情報が集中して表示されても、即座に状況が判断出来なくて困る。
難易度もそれなりに高く、急勾配で、ザコ戦でも事故死してしまうことがあるので、イベント戦だけでなく、ザコ敵で負けた時もその場でコンテニュー出来るようにして欲しかった。
ゲームに不慣れな序盤から容赦ない強さのボスが出てきたり、異常に桁外れな強さを持つボスを出すのは構わないのだが、
それならば、直前のセーブ場所以降、レベル上げや買い物などが出来ないよう行動制限をかけてくるのはやめて欲しい。
どうも、イベント時の台詞なんか聞いてると、総合的なバランス調整の整合性が取れてない印象を受けた。ま、バトル自体はこれでもやりごたえがあって面白いのだけど。
少なくとも、最近のぬるい難易度で手軽に爽快感ばかり与えるゲームが主流となりつつあるなかで、この硬派さは貴重で好感を持った。

しかし欠点も多く、本作の戦闘システムはファイナルファンタジーのアクティブタイムバトルに似たシステムなのだが、差別化を図りたいとみえ、色々かえてきていて、これがはっきりいってわかりにくい。
ディレイゲージというものが、FFで言う、行動ゲージみたいなもので、これが無くなると行動出来るようになるのだけども、概念が直感的でないために理解出来るまでややかかる。
FFと同じで、パスしたりもできるのだが、この辺の操作性がわるく、スムーズに操作出来ない。また、相変わらず指定ターゲットを変える操作がやりにくく、回復などの動作が意図通りにやりにくいのもいい加減直して欲しかった。

前作と同じ世界が舞台で、マップもまったく同じものを使い回したりしているが、前作経験者であっても新鮮さを味わわせる努力を怠っていない。そのため、それほど嫌らしさは無い。
新規マップやダンジョンもそれなりに多く用意され、ちゃんと遊べるようになっている。

今回のパーティキャラは3人で固定されている。いつからか、戦闘参加人数の倍以上は仲間になるのが常識になったなかで、この潔さは心地良い。
キャラが増えると、そのぶん(遊び手も作り手も)管理が大変になるだけで、入れ替えが無く少なければ少ないほど、ストーリーへの介入や描き込みも集中でき、プレイヤーの感情移入度も高めることが出来る。
正直いって前作の6人は多すぎた。せっかくバトルデータを作ったのに、好みで使われないという悲劇を生んだりするのだから、いっそのことこうやってパーティキャラは減らしてしまった方が色々と都合が良いと思うのだが。
ただ、当初は6人ぐらい用意する予定だったらしく、デッキ作成のときに、「参加」「不参加」を設定出来る項目が残ったままである。見苦しいので削除しておくべきだった。

やり込み要素が入っているゲームは今や当たり前だが、やり込みたいと思わせるゲームは限りなく少ない。
このゲームは、アイテムの取り逃しへの救済策があったり、サブイベントのリスト化など、興味を引かせるやり方などが非常に上手で、極めたいと言う執着心を駆り立ててくれる。
ここらへんは、任天堂チックというか、確実に任天堂チェックが入った証拠だろう。前作でも、そこら辺の作りは上手かったけども、今回はさらに数段上を行っている。

前作でも指摘したはずだが、ナムコ関係のRPGは全般的に長すぎる傾向がある。30時間越えて当たり前という価値観はちと狂ってる気がする。
長いゲームを頭ごなしに否定するわけではないが、せめて20〜30時間程度で結末を見られるようにまとめる努力は欲しい。良く捉えれば手を抜いてないとも取れるが、やはりクリア前に飽きてしまうような分量はやりすぎだろう。

倒したはずの敵が残ったままだったり、町の住人のテキストメッセージがバグって表示されるなど、随分と悪質なバグが沢山残っているようだ。
自分も、ディスク2のとあるボス戦で、長く戦っていると戦闘エフェクトの読み込みが正常におこなわれず、そのまま動かなくなってしまうというバグに何度も遭遇し、途中くじけそうになったが、なんとか気を取り直してクリアーした。

やっぱり、プリレンダのマップは、ドットマップの極限発展系とも一見すると思えるが、マップの構造のわかりにくさや、オブジェの決まり事(歩ける場所歩けない場所の区別)が判別しにくく、RPGにはそぐわない表現方法だと痛感する。
マップ制作にも、相当な制限がかかってるっぽく、苦心したあとが多く見受けられた。
相変わらず、引いた視点のマップも多くあって、どこを歩いているのかわかりにくいのも、ダッシュ機能をつけたとはいえ、完全にフォローされたとは言い難い。

また、カードバトルは、まだまだ改善点が多く、例えば、キャラクター共通に使えるカードをもっと増やすとか、まだまだ遊びやすくなったとは言えない作り。
これは、ぷよぷよで言えば、ぷよの色の数の増減の問題になってくるので、これ以上作り上げたものに対してあれこれ言うのは無粋なので控えるが、
しかし、カードデッキの作り方の一例だとか、戦い方のコツなんかをもっとプレイヤーに情報を与えないと(単なるチュートリアルでなくヒント的なもの)、こんなぶん投げ方では、遊ぶ側も困惑する。
とにかく、カードを題材にゲームシステムを作ることの大変さを改めて実感。

ディスクアクセスやレスポンスも快適だし、なかなか唸らされる水準のRPGなのだが、やはり勿体ない点も多い。そこで結論。

いいゲームなのに、詰めが甘いっ!





[2006/03/15]
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