ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル


対応機種ニンテンドー3DS
発売日2013/12/05
価格4990円
発売元スクウェアエニックス

(c)2012 2013 SQUARE ENIX / Silicon Studio
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「ブレイブリーデフォルト」のゲーム内容を改善して再リリースしたアッパーバージョンだ。
いわゆるインターナショナル版、ディレクターズカット版に位置するものになっている。

この手の焼き直し作品の中では、良心的な部類に入る方だと思う。
まず、無印版を所持している人は、ダウンロード限定だが、2900円の優待価格で購入できる点。
まぁ結局、こっちにまで躊躇なく手を出す人は、パッケージ(4990円)で欲しいだろうから、そのへんはエグいっちゃエグいのだが。

なぜ良心的かというと、目に見えにくい地味な部分を中心に、改良を行なっているからだ。
この手のゲームは、売るために派手な追加要素みたいなものばかりに、力を入れたがる傾向にあり、一度完成させたゲームを1から徹底して見直すということはあまりない。

主だった変更点や追加点を述べる。

メニューインターフェイスや操作性といった箇所を特に重点的に手直しされており、非常に洗練された作りになっている。
セーブファイルも1つだけで不便だった無印版に対し、3つまでセーブできるようになった。
この辺については、今となっては「最初からこれぐらいやっとけよ!」と言いたくなってしまう。前作のレビューでは、RPGとしての作りがこなれていない点を不満として述べた。

メニュー周りの操作性、レイアウト構成が見やすく使いやすく大幅に改良されている。
フィールド上で呼び出して操作するアイコンメニュー(セーブ、すれ違い通信、復興モード、Dの手帳など)は、ボタン操作にも対応して便利になった。

ただ、残念なのは、ここまで徹底しているのに、ボタン操作に対応しておらず、タッチパネル操作するしかないものが残ってしまっていること。
タッチパネル操作を否定するわけでも毛嫌いしているわけでもないのだが、体感的に、どちらかに統一してくれないと面倒だし不便に感じてしまうのだ。
「ノルエンデ村の復興」なんかは、ボタン操作にも対応して欲しいが、別パートのゲームだし、許容できるのだが、タッチ操作とボタン操作をごちゃ混ぜにしている状態は良くない。

戦闘シーンの操縦性が劇的に良くなった。
4倍速モードや、前ターンで入力したコマンドをワンボタンで再入力してくれるリピート機能が新機能として搭載された。

新機能にばかり目が行くが、戦闘モーションが見直されテンポが良くなったり、コマンド入力のレスポンスが快適になるなど、地味な改良点も多い。
下画面に表示されるコマンドやステータス情報も、欲しい情報を明確にわかりやすく表示されるようになり、戦闘だけ見てもかなり遊びやすくなったと言える。

エリアチェンジのタイミングで行われるオートセーブ機能が地味に便利だ。
これはダンジョンでも行われるため、緊張感が削がれるといった声も出るだろうが、携帯機のRPGということを考えると、これぐらいしても悪く無いと思う。もちろん、オートセーブはオンオフが可能となっている。

他に、主に既プレイ者向けに入れたのだろうがエンカウント率調整(なしにすることも出来る)、難易度設定、経験値、お金、ジョブポイントの獲得設定が出来る。
一度見たイベントを好きなときに見れるイベントビューワー機能の追加。
また、ボイスは日本語と英語両方を収録。テキストは6ヶ国語(日本語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語)に対応しており、好きな組み合わせに切り替えられる。

目立った追加要素は3つ。

7章、8章のサブイベントが完全新規に書き下ろし&ボイスつきで追加されている。
無印版で弱いと感じた部分を強化したという意味合いで捉えれば良い。ただ、これ目当てに買うほどではない。分量的にも大したことはない。

「ノルエンデ村の復興モード」で、いわゆる裏ボス的な強敵が、ネットワークに接続することで無料で配信、配置されて、戦うことが出来る。ほとんどが推奨レベル99ばかりで、育ちきったパーティで腕試しする場という意味合いで設けられたのだろう。
この強敵はすれ違い通信、あるいは、インターネット通信を介して配布(逆に受け取ることも)することも出来るようになっている。

そして最後になるが、続編に採用予定のシステムということで、本作では良くも悪くも最も話題となったのが「ブレイブリーセカンド」というシステム。
これは、戦闘中、好きなタイミングで時間を止めることができて、SPを消費して、コマンドを追加入力出来るというもの。将棋で例えるなら「待った!」みたいなものだ。

このSPが話題の元となった。
なぜなら、このSPが、いわゆるスマフォ向け基本無料ゲームではおなじみのスタミナ課金のシステムをそのまま使っているためだ。

SPを手に入れる方法は2つあって、1つはゲームを起動した状態でスリープ状態にすると、8時間でSPが1個手に入る。
もう一つは、現実のお金を払ってSPドリンクを購入する方法。この場合、1回の課金でSPが3個手に入る。
SPは最大3個までしか貯めることが出来ず、BPと同様に前借りすることも出来る。その場合、マイナス分を返すまで、使うことができなくなる。

本作においては、課金しなければ極端にクリアが不自由になるといった制約を押し付けられることはない。
ただ、無印版発売後にサービスを開始したブラウザゲーム、そして、スタミナ課金、このシリーズ自体が、変に今風の路線を走ろうとして、無理をしている感がある。

古きよきRPGを好む客層を集めておいて、そういった人たちとの相性が悪いものをかき混ぜていけば、違和感を覚えて反発されたりするのも当然の流れである。
個人的には、ゲーセン通いもしていたので、昨今のスタミナ課金の流れにも抵抗感はないのだが(課金するかどうか葛藤するのもゲームの一つの楽しみ方と言う感じだ)、ゲームの方向性として、向き不向きは当然あるだろう。
パッケージ代まで払っておいて、手元に残らないプレイ料金(消費物)を更に払うサービスが用意されているだけでも、(バランスや立ち位置はどうあれ)不愉快に感じられてもしょうがない側面はある。

このへんの巷の反応を見て、続編の「ブレイブリーセカンド」では、どのようなゲーム内容になるのか非常に気になる所だ。そこで結論。

既プレイ者が手を出すほどでない、未プレイの人にこそ価値のあるゲーム。





[2014/01/09]
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