ビックリマンワールド


1980年代後半、小学生の間で、やたらと流行っていたビックリマン。
中でも、この漫画を題材にしたビックリマンチョコに封入されている
シールを集めるのが、異常に流行っていた。
今では珍しくもないが、レアシールは、当時としては珍しくキラキラと光る装飾が施されていて、
これを手に入れるたびに、周りからうらやましがられた物だ。

このブームに立ち会った年代の人なら誰しもが経験あると思うが、
家のタンスにシールをぺたぺた
自分の机にシールをぺたぺた
色んな所にシールを貼り付けて親を困らせた人も多いのではないだろうか。

シール集めも面白かったが、本筋のアニメも面白く、
放送時間の日曜早朝は、必ずこれを見てから、
ご飯を食べて外に遊びに行くという感じだった。

因みにブームが再熱した2000年に放送されたビックリマン2000はビックリマンではない!
と、声を大にしていいたい。

そんな、ドラゴンボールばりに一時的にブームになっていたビックリマンのゲーム版。
ファミコンでもRPGとして発売されていたが、PCエンジン版はサイドビューのアクションゲームとなっている。

これは確か、レインボーアドベンチャーだか当時アーケードで稼働していた人気アクションゲームの
システムを流用したゲームだった覚えがある。
実際の中身は、ビックリマン用にアレンジが加えられているが。

ビックリマンなのに、操る主人公はアニメでお馴染みのヘッドロココでは無い。
なんかよくわからん裸一貫の主人公を先に進めさせていき伝説の勇者に仕立てていき世界を救うみたいな
内容だった記憶がある。
登場する味方キャラ、敵キャラはビックリマンお馴染みの物ばかりで、
ステージをクリアすることで手に入るアイテムや途中にあるお店で買ったりすることで手に入るアイテムなどで
キャラクターが徐々に強くなっていく構図になっている。

スタート時には裸一貫ということもあって、ライフも少ないし、攻撃力も防御力も低く
おまけに移動速度も遅く操作の融通が利かないという酷い突き放しっぷりである。
これは先に進めていくことによって武具屋で手に入る鎧や靴などで成長していく。
そして、それに伴ってステージそのものの難易度も高くなっていくのである。

こういうバランスということもあって序盤がのろく辛いのだが、中盤以降は
結構テンポ良く遊べる感じがする。
勿論、難易度もそのぶん上がっているのだが、数度プレイすれば
ゲームそのものに慣れていることもあって楽に進めることが出来るようになる。

ちょっと気になったのは、ステージごとに制限時間があって
砂時計の砂が全部下に落ちてしまうと、否応なくライフが一つ持ってかれるというのは
理不尽だと思った。
この制限時間自体も、ちょっと短めで、ステージ自体広く、
特に初めての場合、探索したりしていると、すぐにこの砂時計のせいでライフが削られてしまう。困った物だ。
ラストステージが迷路という体裁を取っているため、かなり意地悪だと思う。

あと、PCエンジン初期のゲームということもあって、まだまだファミコンライクな雰囲気が強く、
PCエンジンらしさが感じられない。
細かいことだが、音楽が全体的に高音が目立ち、ちょっと五月蠅い印象があった(いい音楽もあるが)

ゲームそのものも、ただ登場人物がビックリマンキャラというだけで、
ストーリー周りでの関連が無いのも残念ではある。
1987年のゲームでそこまで求めるのは酷であるし、当時ターゲット層であった
俺自身や周りの友達が気にかけていなかったのでさしたる問題ではなかったのかもしれないが。

全般、かなりシビアにプレイヤースキルを要求される厳しいゲームだが、
理不尽な箇所は少なく(ややボス戦が理不尽だと思うが)、
何度も遊べば必ず上達する作りになっているので、出来そのものは及第点を越えている。




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