ボンバーマンGB2


対応機種ゲームボーイ(13色対応)
発売日1995/08/10
価格4800円
発売元ハドソン

(c)1995 HUDSON SOFT
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スーパーファミコンの「スーパーボンバーマン」と同じようにゲームボーイの「ボンバーマンGB」も一年ベースでやはり新作が発売された。
前作はかなり突貫工事な作りが目立ったが、二作目となる本作はどうか!?

ゲームボーイというハードのスペック的に、スーパーファミコン版のようなゲーム性を完全に再現するのは難しいのだろうが、今作は割と頑張っている。

一人用のストーリーモードは、前作では取ってつけたような対人(コンピュータ)相手の勝ち抜き戦でお茶を濁していたが、今回はきちんと敵を登場させ、全滅させたら出口が開けてクリアという他機種版とほぼ同内容のシステムになった。
地形やギミックもゲームボーイにしては凝った作りで、頑張っていると言える。ステージ数も全7エリアで、ボリュームもしっかりしている。
さらに本作独自の要素として、ステージエリアの最初にコースを2つのなかから選ぶことが出来る。選んだコースによって、ステージ上のギミックが若干変化する。つまり、最低2周は遊べるように工夫を凝らしている。

しかし、ステージエリア最後に出現するボスを倒すと、やられても失わない特殊アイテムが1つもらえるかわりに、火力や爆弾数の能力値がいちいち初期状態の1に戻されてしまう。
爆弾の置ける数は1つだけ、爆風の火力も1メモリ。ワンプレイの間、エリアをクリアーするたびに、最弱状態に戻される。非常にテンポが悪い。せめて、こういう仕様にするなら、初期状態は火力2つは欲しいところだ。
実際同時期に出ているスーパーファミコン版のほうはそういうふうにしているのだし。

前作ほど猛威を奮ってはいないが、相変わらず特殊アイテムが強力すぎる。特に前作にも登場したモトボンバーというバイクに乗ったボンバーマン。壊せないブロックを飛び越えて移動できるし、一度ダメージを受けてもバイクが犠牲となり、バリア変わりとなる。
スタッフはどれだけこのモトボンバーがお気に入りなのか。理解に苦しむ。

ボス戦もあまり変わったことが出来ないのはわかるが、ワンパターン過ぎてつまらない。特に気になるのが、ボスが攻撃形態に入った一瞬を狙って攻撃を当てるという倒し方で、毎度毎度こればかりで芸がない。このプロセスは前作でも使っていたが、はっきりいって不愉快になるだけだ。何とかして欲しかった。

バトルモードも勿論搭載されているが、今回はスーパーゲームボーイでないと対戦ができないようになっている(裏技で通信ケーブルを使った対戦もできるが裏技扱いにする理由が不明だ。まあシリーズファンには教える前からバレちゃってるが)。
最大4人で、今回はコンピュータも対戦に混ぜることが可能となった。
他機種版と同様に、ギミックの異なるステージがいくつか用意され、そこから選んでバトルが出来る。
ただし、スーパーゲームボーイを使って対戦できるようにしたことで、対戦フィールドを1つの画面にどうしても収めなければならない弊害から、とてもじゃないがマップが狭すぎて勝負にならない。
2人対戦ぐらいならまだなんとか…という感じだが4人でやろうものなら、あっという間に壁がなくなり、とうぜん出現アイテムも足りなくて、ゲームが成立しない。アイテムの種類もファイヤーと爆弾とドクロの3つだけ。ボムキックなどの特殊アイテムは、ステージによって最初から全員が装備していたりという扱いだ。このへんもせっかくだから、ステージごとに条件を固定するのではなく、こっちでセッティング出来ると嬉しかったのだが、酷な話か。

多くのスーパーゲームボーイの13色対応ソフトは、実質的にマシンパワーを食わないタイトル画面だけカラーで、あとはゲームの状況によってパレットを変えるだけ、ピクチャーフレーム(外枠)も大体が一枚だけという、寂しいものばかりだが、そんななかでこのゲームに関しては、スーパーゲームボーイの機能を活かしたゲームになっている。
さすがにゲーム中まで13色は厳しいのだろう、4色のパレット切り替え形式だが、デモ画面やメニュー画面といったゲームの仕様を考慮しなくていい場面においては大概13色で描かれている。こういう細かい配慮は嬉しい。

ハドソン的にはGB路線も売り出したいのだろう。力が入ってきているのはわかるが、GBにしては価格が高い。再現度や満足度に関してはまだまだと言える。ハドソン無理しなくていい。そこで結論。

ゲームボーイでボンバーマンはこれが限界なんじゃ?





[2010/11/02]
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