ブレスオブファイア2 使命の子


対応機種スーパーファミコン
発売日1994/12/02
価格9980円
発売元カプコン

(c)1993 1994 CAPCOM
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鳴り物入りで登場した超大作RPG「ブレスオブファイア」の第二弾。
釣りや狩猟といった独特のシステムに加え、自分だけの町を作る共同体、シャーマンとの合体システムが新たに加わった!

当たり前の話ではあるが、前作と比べると色々とパワーアップした内容になっている。
特にキャラクターのドット絵が、段違いのクオリティとなり凄く良くなった。
戦闘時は敵も味方もアニメパターンが豊富になり、とにかく良く動く。魔法などのエフェクトも派手になり、グッと迫力が増した。

他にもメニュー画面の顔グラフィックも格好良く、フィールド上でもドットキャラが細かく演技をしてくれる(細かすぎてわかりづらいのが欠点だが)
この辺りは、さすがカプコン!と言いたくなる仕事っぷりで、ようやく「ブレスオブファイア」がカプコンから出ているんだということに気づかされる。

前作で不満だった、ゲームバランスの単調さも払拭され、辛めのバランスになり、歯応えのある内容になっている。
(中盤ぐらいまでは不便過ぎてチト厳しすぎないかとは思うが)

だが、他社のRPGと比べるともう一歩、浅いというか遅いというか、遅れてる部分が数多くみられること。
それから、まだRPGを作り慣れてない、どこかこなれてない部分も目立って見えており、非常に惜しい。

例えば、歩行速度が遅い。同時期のRPGだと、結構なRPGが、ダッシュ機能を備えていたり、標準の移動速度が早いものが珍しくない中、これは遅れてると言わざるをえない。
また、イベントシーンの描写が薄い。台詞の数も全然少ないし、演出もあまりない。ストーリー構成というか見せ方自体は、悪くないと思わせるものなだけに残念でならない。
そして次に何をやればいいのかしばしばわからなくなってしまう不親切さもなんとも古い感じがする。

釣りや狩猟、合体システムなど、凝った要素が盛り沢山なのが特徴的なシリーズだが、相変わらずとりあえず作って入れてみた水準のもので、どれも非常に勿体無い。
敢えてその程度のレベルのものを狙って作ったのか定かではないが、どれもちょっと作りこめば凄く面白くなるのに!!という感じのものばかりで、本当に勿体無い。

ストーリーは正統派のシリアス一辺倒ではなく、コメディチックな要素が多い。真面目なシーンでも、簡単に茶化されたオチになったりする。
これはこれで個性的で独特の作風になっていて個人的には面白いと感じたが、このシュールな作風には大いに好き嫌いが出そうな内容だ。

全体的なクオリティが満遍なく上がっておりさすが2作目と言えるものだが、まだまだ物足りない部分が多い。そこで結論。

シリーズ物としては順調に進歩を遂げている一方、他社に遅れを取っている佳作。





[2016/04/27]
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