高橋名人の冒険島2


対応機種ファミリーコンピュータ
発売日1991/04/26
価格5800円
発売元ハドソン

(c)1991 HUDSON SOFT
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16連射で有名な高橋名人がなぜか原始人のような格好をして石オノで敵を倒していく横スクロールアクションの2作目である。

前作は、アーケード版「ワンダーボーイ」の移植を兼ねたものであって、主人公を変更したことで、オリジナル作品のイメージが強くなっていたが、
今回は、完全なる新作である。

ゲームシステムは、より一層オーソドックスなジャンプアクションの様相が強まっており、間口はかなり広い。
前作は、キャラクター操作に慣性がかかっており、精密な操作が難しい上に、ステージ構成がいやらしく難易度の高いゲームとして有名だったが、
この辺は、今回は、万人向けに作られており、遊びやすくなっている。

アイテムストックのシステムが導入され、武器であるオノの他に、新たに助っ人キャラクターとして恐竜が登場する。
恐竜はまあ、一言で言えば「スーパーマリオ」における「ヨッシー」のようなものだ。恐竜をキープし続けることで、かなり楽にゲームを進めることが出来る。
ていうか、真似した?それ以外にも、アイテムストックのシステムといい、「スーパーマリオ」シリーズを意識した要素が多数盛り込まれている。

水中ステージや、上に進んでいくタイプのステージなど、バリエーションが増え、ギミックも多様化している。
しかし、基本的に敵キャラクターや背景グラフィックなどは、前作の雰囲気を踏襲している。
バイタリティのシステムも継承されており、このゲージが0になってもミスになってしまうので、0にならないよう、ゲーム上に配置してある食べ物を取っていかなければならない独特のシステムも健在である。

ステージ分岐のシステムが付けられ、自由に選ぶことは出来ないが、ステージクリア時のエッグチョイス(一種のボーナスイベントだ)のときに選んだタマゴによって、次のステージの行き先が決まる。
つまりは、一本道ではないので、何度でも遊べるような仕掛けを組み込んでいるわけだ。

とはいえ、そんなものを入れなくとも、十分ステージ数は多く、ボリューム面に関しては申し分ない。
ただ、さすがに容量の都合もあってか、ステージの使い回しが目立つ(敵配置やマップチップを微妙に差し替えただけetc)のは残念。

難易度が低下しているとはいえ、ゲーム後半になるにつれ、ストイックなバランス調整のステージが増え、歯ごたえに関しては十分である。
この辺りの作りの上手さは、老舗ゲームメーカーならではと言えるだろう。

既に名人ブームが去ってしまっていることもあって、単体のゲームキャラクターとしてはお世辞にも魅力的とは言えない彼が、果たしてどれだけ商品としての訴求力を持っているかは疑問を覚えるところだが、
確かにゲームそのものは「高橋名人の冒険島」ではある。ゲームとしての完成度は1作目よりも遙かに高い。そこで結論。

「ワンダーボーイ」のシステムを独自に進化させた良作。





[2009/04/15]
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