クライシスコア ファイナルファンタジー7


対応機種プレイステーションポータブル
発売日2007/09/13
価格5800円
発売元スクウェアエニックス

(c)2007 SQUARE ENIX
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ファイナルファンタジー7の7年前の出来事をザックス視点で描かれる、ファン待望の新作ソフトが遂に登場。
といっても、わからない人にはとことんわからない話だが、よーするにファン向けソフトだ。
本作にあわせて、新型PSP同梱版が、先駆けて限定発売された。鳴り物入りのキラータイトルとしてとらえていいのだろうか。

発表から発売まで、FFシリーズにしてはかなり待たされた(FF12ほどではないが)。
なにより、発表以降、情報が何一つ出てこないので、本当に開発しているのか?という疑惑さえもたれたほどだ。おそらくPSP本体の普及と発売時期を探っていた気がする
さすがに、だいぶん寝かせて作られたソフトだけあって、意外と良くできている。

ゲーム内容に早速触れるが、フィールドマップは当然のように完全フルポリゴン。据え置き機のゲームに比べるとさすがにちょっと寂しいが、それでも十分頑張っている。
L、Rボタンで視点を回転させるタイプで、戦闘がランダムエンカウント式。画面は切り替わらず、その場で戦うが、戦闘になると視点操作はできず固定となる。
しかしこのランダムエンカウントがまたひどい。マップが全体的に狭いせいか、やたら遭遇率が高く設定されていて、ちょっと歩くだけですぐ戦闘になってしまう。
そのせいで、あまり無駄に動きたいと思えず、探索がおっくうになってしまう。

ポリゴン数の関係だろうが、歩ける場所と歩けない場所の区別はもうちょっと丁寧にやって欲しかった。どこまでが歩けるのかわかりづらいどころか、わからないことのほうが多かった。
あと、家があって扉があるのに、入れる扉と入れない扉の区別も全く付けられてない(あけれない扉が大半だが)。この辺の作りがあまりにも適当すぎる。

バトルシステムは、コマンド選択式アクションRPGとでも言えばいいのだろうか。
基本アクションだが、プレイヤーの行動はRPGの「たたかう」などのコマンドを選択決定することでおこなわれる。
△ボタンで防御、□ボタンで回避という割り振りがされているが、防御は使うにしても、回避は普通にアナログパッドで移動させている方が早い。
アクション要素はそれほど強くなく、どちらかというと本家FFシリーズのアクティブタイムバトルの一人バージョン+常に時間が流れ続けるアクティブバトル(しかしゲージ溜まるまで待つとかは無い)といった感じだ。
回復や攻撃をしかけるタイミングが重要であって、反射神経はそれほど重要でない。
この辺の操作性が煩雑な印象を受けるかもしれないが、意外と快適で、コマンド数はこちらで調節出来るし、L、Rボタンで選択するのだが、×ボタンを押すとすぐ「たたかう」コマンドに戻るなど、良く考えられている。

RPGと一緒で、装備品やマテリア(特殊能力)のカスタマイズ性の強さもあり、その手の方面でも結構遊べる。ただバランスがゆるいので、必須というわけではない。
装備品を集めたり、いらなくなったマテリアを合成して強力なものにパワーアップさせていく楽しさも用意されており、やり込み派の人も満足出来る設計がなされている。
ただ、レベルアップまでもがスロットの運に頼らなければならない(ある程度補正がかかるようだが)のは行きすぎの気がする。

こちらが攻撃する際の、当たり判定の広さや隙のなさ、敵キャラののけぞり時間の長さ、際限なく持ち歩ける回復アイテムや、バランス調整のゆるさなどから、圧倒的にプレイヤー有利な作りである。
これだけだったら、相変わらずのスクウェアエニックスらしいRPGくさい単調なアクションゲームで終わっていただろう。

このゲームを面白くしているのは、デジタルマインドウェーブ(D.M.Wと呼称される)だろう。
戦闘中は常に左上でスロットが回り続けている。これはパチンコのスロットと同じように、特定の絵柄、数字がそろうことで、MP消費をなくす効果を得られたり、無敵になる効果を得られたりする。
このスロットでは、絵柄と数字が別々になっているのが特徴的。絵柄はすべて登場人物で構成されていて、絵柄をそろえると、強力な必殺技が発動する。

つまりは、運任せに戦えることも出来るというわけだ。バランスが緩いと指摘したが、さすがにボス戦ともなると若干難しくなる。
そういうときに、このD.M.Wがピンチ状態を救ってくれたりすると、純粋に嬉しいし、このギャンブル性が単調になりがちなゲームシステムを抜群に救っている。
逆に言えば、このシステムが入ってなかった場合のことを考えると恐ろしい。

最近の原作付きスロットと同じように、リーチが入ると、回想シーンが挿入されたりする。この辺の演出が思いっきりファン向けくさい。
また、リーチが入るたびに回想シーンに入るために、そのたびに一々ゲームが寸断される。これがゲームとしてのテンポを阻害している。

内部のスタッフが多く制作しているのか、プログラム技術は非常に高い。特にグラフィックが綺麗で、他社製品と比べずば抜けたクオリティを誇る。
予算が多く降りているのか、美麗ムービーも沢山収録されている。
ロード時間でイライラさせられることもないし、戦闘中に回想シーンが入る時のロードなんか、読みに行くタイミングと時間が絶妙すぎて感心してしまう。

舞台、ストーリー、音楽など、FF7当時を感じさせる努力は良い。効果音なんか一緒だし、起動してからオープニングの流れなんかはなかなかのモンだ。
シナリオに関しては賛否両論あるだろうが、多くの制約がある中で個人的な感想を言えば頑張っていると思う。ただ一箇所だけ、オリジナルと変わってる場所が無かったか?っちゅう気はしたが。
一応、FF7を知らない人間にも理解出来るような解説をさりげなく入れてたり、作品単体でも満足出来る配慮が見られたので、その点では良かったのではないかと思う(ただやっぱり、プレイ済みで好きでないとつらいだろう)。

(携帯機にしては)膨大なムービー、イベントを、ぬるいゲームバランスでサクサク気持ちよく堪能していく。まさにFFシリーズらしい作り方といえる。
プレイ時間がRPGとして見た場合短く感じられるかもしれないが、基本的にこのゲームはアクションゲームだろう。

最大の不満点としては、ゲームオーバーになった場合、タイトル画面に戻されるところと、イベント映像がスキップ出来ないこと。
つまり長いイベントが挟んだあとに戦うボスで負けた場合、同じムービーをまた見させられるというわけだ。

色々書いたが、個人的には、ゲームキャラクタ(世界観、コンテンツ)も商売になる時代が遂に来たのだなあと言うジェネレーションギャップを感じてしまった。
この手のモンで真っ先に思いつくのは、アテナとかヴァリスとか卑猥なものばっかり(ちゅーか、そういう路線じゃないとほとんど成り立たなかった)なゲームのイメージがぬぐえないので、古い人間なんだろう。

まあただやっぱり本作に限っては、バンダイが昔やってた原作ゲーム商法的な印象が一方で抜けないのも事実。
そこで結論。

これは公式同人ゲームか!?





[2007/09/16]
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