対応機種 | プレイステーション |
発売日 | 1999/03/18 |
価格 | 5800円 |
発売元 | スクウェア |
FFのマスコットキャラクター「チョコボ」が主役のシリーズ第三弾。
今度はレースゲームになった!
「チョコボの不思議なダンジョン2」と同じく、グラフィックがやる気のない感じで(作風なのだろうか?)、
それと同様に、ゲーム内容も見事にマリオカートの劣化版になってしまっている。
レース開始前に好きなアビリティをセットしたり、同じ攻撃アイテムをストックし続けることで、威力が上がっていくなど、
FFの世界観に上手く絡ませようと言う作りは分かるのだが、バランスが良く無く、非常につまらない。
例えば、アイテムをストックさせたままでいると、すぐにアビリティ「盗む」でそれを盗まれてしまったり、
一見すると、戦略性がありそうなシステムも、このシリーズ特有の「何でもアリ」が逆に行き過ぎ感を生み出しており、面白味が出てこないのだ。
コースも少なく、グラフィックやエフェクトもショボい。
コースレイアウト自体も見た目先行で実際走ってみるとつまらなく、逆に不快感すら感じられる箇所があるぐらいのひどさである。
マシンの挙動が適当なのも、気持ちよく走れない原因であろう。
しかしである、このゲーム、少し見方を変えると実に面白くなってくる。
シリーズファンをにやりとさせる演出満載なのだ。
音楽はほぼすべて過去作品からの名曲をリメイク収録という塩味の効いた楽曲に、
その懐かしい音楽にのせて、グルグ火山やミシディアなどシリーズで出てきた地名を題材にしたコース。
個人的には、ミシディア空中庭園でFF5のエンディング曲が流れるところに一番グッと来たものだ。
しかも、音楽は一度聴いたものであれば、オプションモードでサウンドテストが出来る親切さである。よく分かっている。
旧作ばかりでない、発売したてのFF8の主人公スコールが隠しキャラで登場し、同作をイメージした隠しコースまで用意されているタイムリーさ。
隠しキャラは本編を何度もクリアすることでかなりの数が追加され、そこにはFFキャラだけでなく
同社の作品からのゲスト出演を実現させるほどの茶目っ気を見せる。
この知ってる人の心をくすぐる内容は思わず「半熟英雄」を連想してしまうが、どうも同じスタッフが制作しているようだ。
このゲームはこのように、大抵のものに元ネタが存在するので、それを探す楽しさがある。
だが、そこを考慮に入れてもしょうもないゲームである事実は動かない。
もっと練り込めば良作になったのに!!残念な作品。