クラッシュバンディクー


対応機種プレイステーション
発売日1996/12/06
価格4800円
発売元ソニーコンピュータエンタテインメント

(c)1996 Sony Computer Entertainment / UNIVERSAL INTERACTIVE STUDIOS / Naughty Dog
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奥スクロールが新しい、「マリオ」タイプのジャンプアクションゲーム。

海外スタジオに作らせた「マリオ」を、大々的に宣伝して販売する。任天堂「スーパードンキーコング」の制作手法を真似たのだろう。
実際、細部のゲーム内容は「マリオ」よりも「スーパードンキーコング」に似ている。

奥スクロールアクションというのは、マップをフルポリゴンで描いたことを活用したもので、従来のスプライト処理のゲームでは実現が難しかった、
画面の奥へ、手前へ、そして従来通りサイドビュー視点で左右へ、柔軟に進行方向を制御できる、ポリゴン処理の立体感を生かしたゲーム構成を実現させている。
画面見下ろし型のトップビューアクションともちょっと違う。基本的に道幅は狭く、ほぼ一本道である。

本格的な3Dのゲームを遊べることをウリにしていたニンテンドウ64への対抗馬として、本作の「プレイステーションでもここまで出来る」アピールは絶大であった。
ちょうど年末商戦で「マリオ64」とニンテンドウ64本体を買ういい機会に、こういったキラータイトルを投入する。これによって、“ちょっと気になっていた層”を引き止め、囲い込むことが出来るわけだ。
プレイステーションより高性能だが、ソフト不足で価格も高い、本体の値段も決して安くない、しかし「マリオ」というネームバリューだけは脅威だった。ソニー陣営としては完璧に潰しておく必要があったのだろう。
その意気込みがあったせいなのか、このゲームのコマーシャル投下量は半端なかった。

ゲームシステムは限りなくマリオに近い。リンゴを100個集めると1UPする、敵を踏みつけて倒す、など大筋のシステムは同じだが、相違点も多い。
いわゆるBボタンダッシュが無い。□ボタンでスピンアタックという体当たり攻撃ができるなど。

このように、鳴り物入りで発売されたクラッシュバンディクーだが、実際ゲームとしては詰めの甘いところが多い。
限りなくシンプルなシステムと操作性だが、挙動に癖があり取っ付きが良くない。当たり判定やオブジェクトの作りが大雑把で、大味なゲームに見える。難所を超えた先に1UPアイテムが大量に配置されているなど、バランス調整も雑である。
キャラクターに影を付けたり、テクスチャで工夫しているのはわかるのだが、視点のせいかイマイチ距離感、遠近感が掴みづらい。
一部のステージで意地悪な箇所があり、低年齢層を中心に幅広く売っている割に、難易度が高めである。

好きなときにセーブできない上にセーブできる機会も少ない。また、メモリーカード内の他のゲームにも直接上書きできてしまうので、間違えてデータを消してしまいやすい。
セーブ周りの仕様はかなり粗雑なものと言わざるを得ない。

いわゆるやり込み(コンプリート)要素は、ノーミスでステージクリア、かつ、ステージ上の全ての木箱を破壊しなければならないためハードルが非常に高い。ちなみに木箱というのは「マリオ」で言う?ブロックやただのブロック、隠しブロックに相当する。
1つステージを作るにも全てフルポリゴンで製作しなければならないため、ステージ数の少なさを補う形で導入したのだろうけども、手間がかかりすぎてつまらない。やる気になれない。過剰すぎるほどのシビアな作りが、かえって間口を狭めている。
一応100%クリアまでプレイしたが、説明書を見てもヒントが少なく、特に仕組みがよくわかってない頃を中心に、かなり根気のいるものになっていて、苦行とまでは言わないが非常に辛いゲームであった。

キャラクター等も海外で作らせているせいか、アメリカンテイスト全開で魅力的でない。愛着が持てない。この辺は好き好きだろうが、少なくとも癖の強いキャラクターデザインで、人を選ぶと思う。

ポリゴン処理能力を最大限に生かしたゲームデザインは斬新で目新しい作品だが、ゲームとしてはまだまだこなれていない印象だ。そこで結論。

かろうじて及第点といったゲーム。





[2011/08/16]
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