対応機種 | スーパーファミコン |
発売日 | 1995/03/11 |
価格 | 11400円 |
発売元 | スクウェア |
ファイナルファンタジーの坂口博信が企画、ドラゴンクエストの堀井雄二がシナリオ、ドラゴンボールの鳥山明がキャラクターデザインをそれぞれ担当した、
超豪華ドリームプロジェクト制作による、超大作RPGが、クロノトリガーだ。
ゲームシナリオは、タイムトラベルによって世界の危機を救うのが一つのテーマになっている。
時間旅行をして、さまざまな出来事に干渉し、物事を良い方向に導いていくのが、物語の軸となって展開していく。
ゲームシステムは、スクウェアが制作しているということもあり、かなり「ファイナルファンタジー」に近いものになっている。
バトルシーンは、ファイナルファンタジーのアクティブタイムバトルをさらに進化させたものを採用し、キャラクタの位置などが戦況に影響したり、2人、3人で協力する連携というコマンドも存在する。
パーティメンバーは3人とRPGとしては少ない人数だが、シンプルな作りでありながら、ギミックで面白さを演出していて、かなり出来が良い。
戦闘シーンは、フィールドマップがそのままバトルシーンとなり、画面の切り替わりが無く、1つ1つのエンカウントが、イベントシーンが起こったかのように展開する。
一人一人のキャラクタのアニメパターンが1995のゲームとしてはかなり豊富で、下手したら本職のアクションゲームよりあると言ってもいいかもしれない。
これが操作キャラクターだけでなく、敵キャラクタにも言えるのだから、相当な作業量だったはずだ。
グラフィックもかなり綺麗で、32メガROMの大容量の強みを生かして、マップパーツは、まるでCD-ROMのゲームのように人海戦術で作られた豊富なバリエーションを見せる。
マップごとの使い回しが全くないといっていいほどで、さすがビジュアルのスクウェアだけはある。他社から一歩ぬきんでたクオリティを軽々とやってのける。
当時としては間違いなく最高峰を誇るグラフィックと言える。
特殊攻撃といった魔法エフェクトも数が多く、かつ、豪快に派手で、非常に良く出来ている。
メニュー画面などのインターフェイスは、小綺麗にまとまっており、快適性、操作性ともに非常に良い。
このゲームのもう一つの特徴としては、マルチエンディングを採用しているところだ。
いつでもラストボスと戦うことが出来て、ゲーム進行に応じて、エンディングが変化するのである。
ただし、ラストボスと戦うには、ある一定の部分まではゲームを進める必要はある。
キャラクターが成長していない初期のエンディングは見るのが難しいじゃないかと言われるかもしれないが、一度クリアすると、「つよくてニューゲーム」というモードが出現し、
最後まで進んだ強力になったデータで最初から遊ぶことが出来るという便利な機能が付いている。
これは「ファイナルファンタジー」でも「ドラゴンクエスト」でも無いが、間違いなく日本を代表するロールプレイングゲームの一つと数えてもいい(少なくとも中身のクオリティの高さに関しては)。
特にスクウェア開発のゲームで、「ファイナルファンタジー」ではないが、ファイナルファンタジーに匹敵する、技術力や人的資源をつぎ込んだ、「ファイナルファンタジー」シリーズから見ても、無視出来ない力作に位置する作品だろう。
そこにさらに、堀井雄二氏による脚本が加わり、全てに置いて高い完成度でまとまった、名作といえよう。そこで結論。
ゲーマーとしては素通り出来ない、歴史的作品。