Huカード媒体で発売された、リアルタイムシミュレーションゲーム。 天の声などのバッテリーバックアップにも対応している。 牛の姿をした農業を営む一家が、緑溢れる大地を火山灰で汚して不毛の大地にしようとしている 魔女のたくらみを阻止するべく、ひたすら大地を耕して樹木で埋め尽くすというのが このゲームの目的となっている。 まず、この設定から感づいた人も多いと思うが、本作はとんでもなくマゾゲーである。 最終目的である木で大陸をいっぱいにするのには、異常なまでに面倒なプロセスが必要で、 木の元となる苗木を買い、海から水を引いて苗木を育て一本の立派な木まで育て上げる。 苗木を買うお金は、トウモロコシやトマトを別に育ててそれを収穫して港で売って貯めていく。 まず、この金稼ぎからして既に大変で、膨大に時間がかかる。 ここまでならば、地道にやれば必ずクリア出来る物かと思うかもしれない。 しかし、この一連の作業を妨害する要素が多すぎる。 無限に沸いてくる徘徊するだけで自然を汚すモンスターに、 ステージ上に必ずある、ある種敵の本拠地とも言える火山から遠慮無く降り注ぐ火山灰。 火山灰はモンスターと同じく容易に撤去することが出来るが、 放っておくと周りの木や農作物を腐らせてしまうために、意識的に取り除いていかなくてはならない。 ただでさえ忙しい農作業や苗木の世話をやりつつ、妨害要素の排除までやらされるのではたまった物では無い。 しかも、ステージのクリア目標は、大陸内の全ての場所に立派な樹木でいっぱいにすることである。 とにかく1面を終わらせるだけでももの凄い労力が必要で、かなり難しい。 また、この頃の流行りだったのかもしれないが、メニューでは各項目が アイコン表示されているのは良いのだが、 はっきりいって、文字でのサポート表示も無いと、それらの意味するところが分からず 結局慣れるまで説明書を見ながらという負担をかえってかけさせてしまっている。 直感的にイラストの意味も分かりづらいし、使い勝手もあまり良いとは言えない。 (この手のアイコン表示で成功しているのはMDのシャイニングシリーズぐらいだと思う) 全体的に操作感覚も良く無く、画面レイアウトもパッとしない。 一応ストーリー仕立てになっていて、最後の面をクリアするとエンディングが流れるようだが、 とてもじゃないがクリアまでは行けなかった。