対応機種 | ニンテンドーDS |
発売日 | 2004/12/02 |
価格 | 4800円 |
発売元 | 任天堂 |
一言で言えば、音ゲーも出来る作曲ソフト。
音ゲーだけを見れば正直イマイチな出来だ。
内蔵音源だから音質が良くないし、ボーカルも付いていない。再現度も今一つ。
譜面も、難易度が上がってくると全ボタンで使い分けを求めてくる上に、かなり難しい。
画面のレイアウトもあまり良くなくて、リズムを取りにくいのも気になるところだ。
だが、このゲームの本質は作曲機能にある。
PC向けに市販されている本格的な作曲ソフトと比べれば様々な面で見劣りするのは否めない物の、お手軽さを考慮するとこの程度が限界だろう。
楽譜を作成する際に、膨大なコマンドから選択していく必要があるが、タッチパネル機能を使っていることで、快適に操作できるのも特筆すべき点だ。
音質的には、スーパーファミコンと同程度の音が鳴らせる。ゲームボーイアドバンスは性能的にはスーパーファミコン並みと言われていたが音源は制限が多くあまり良くなかった。それを考えると進化したと言える。
で、最初に音質も再現度も散々だと書いた収録曲は全てこのツールを使って作られているというわけだ。
出来れば、収録曲の楽譜も見れるようにして欲しかった。一応別口でお手本が2つ入っているけど、やっぱり本編の曲がどうやって打ち込まれているのか見てみたかった。
演奏する譜面にかんしても、エディットで作成したものを忠実に再現しているので、クリアを前提に作っているわけではないため、曲によってはきつい場面が多かったりする。
収録曲はJ-POP、クラシック、アニメソング、ゲーム音楽とバラエティに富んでいる。
余談だが、このゲームは任天堂内製としては初の音ゲーとなる。
前にゲームキューブで、「太鼓の達人」を当てたナムコと「ドンキーコンガ」という音ゲーを作っていたが、このプロジェクトは自社(任天堂)でも音楽ゲームを作れるようにするためのノウハウづくりだったのではないかと推測する。
なぜかというと、収録曲のラインアップが似ているからだ。
ワイヤレス通信を使ってセッションが出来たり、作成した楽譜を交換したり、マイク機能を使って鼻歌作曲なんてものまで出来たり(機能としては面白いが実用度は今一つだ)、ビジュアル面を除けばニンテンドーDSの機能をフル活用している。
タッチパネルを使った操作に関しては、必然性のないところまでタッチ操作をさせたりして、無理矢理いれたような統一性の無さが気になった。本体発売に合わせて作られたゲームだからこの辺は仕方のないことだろう。
ちなみに、作曲機能は最初から使えるわけではなく、演奏モードで要求されるノルマを一通りクリアする必要がある。ちょっとやればすぐ終わるし、さしたる障害にはならない。
ただの作曲ソフトに終わらず、音ゲーのように演奏して遊べる機能も同時に盛り込む辺りが、遊び心溢れる任天堂らしい作りと言える。そこで結論。
遊べるエディターソフト。