ダンジョンエクスプローラー2


対応機種PCエンジン(SUPER CD-ROM2)
発売日1993/03/26
価格6800円
発売元ハドソン

(c)1989 1993 HUDSON SOFT
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PCエンジン初期の傑作、「ダンジョンエクスプローラー」がパワーアップして帰ってきた!!
最大5人同時協力プレイが印象的だった、アクションRPGの続編だ!!

軽くプレイして感じた第一印象は、「ダンジョンエクスプローラーってこんなゲームだったっけ?」という感想だ。
画面構成やゲームシステム、アイテムなど、基本的な要素は前作を踏襲しているのに何故か違和感を覚えてしまう。

前作から4年経って、HuカードからスーパーCDになり、様々な部分が豪華になっているにもかかわらず、どこか物足りなさを感じてしまうのだ。

物足りなさや違和感の正体はどこから来るのかというと、やはり、前作の完成度の高さを超えられなかったと言うのが真相ではないだろうか。
もっと具体的に言うと、前作はアトラス制作によるものだったのが、今作はハドソンの内部制作である。

ハドソン制作というと、PCエンジンではエース級ともいえる布陣なのだが、前作のスタッフの作風や意図するところを、きちんと汲み取れなかったことがイマイチになってしまっている原因だろう。

スーパーCDとなったことで、オープニングや見せ場では声優を使った綺麗なビジュアルシーンが入り、BGMはほぼすべてが生音という豪華さである。
CDで容量を気にしなくて良いということもあって、フィールドマップは力業で描かれているし、ゲーム全体のボリュームもなかなかのものだ。
はっきりいって、ハドソンのゲームというだけあって、それだけでプログラムの質は高いし、安定して遊べる完成度を持っている。

なのになぜ、手厳しい評価になってしまっているのか。

ここからは、前作と比較してという但し書きを前提とした指摘となるが。

全体的に無駄の多い作りに感じた。

例えば、ゲーム構成。
ボリュームがあるのは良いのだが、前作の小気味よさがなくなり、全体的になんとなくダラダラしてしまっている。
ROMと違って容量による制約がないので、入れたいと思ったアイデアをポンポン入れられることが、かえって悪い方に作用しているように思う。

次に、ゲームシステム。
プレイヤーチェンジの機能は便利で、おまけにクリスタルのステータス強化のやり直しまで出来てしまう。
初期に選べる職業(プレイヤーキャラクター)だけでも8つなのに、ゲームを進めていくと仲間になって選択できるようになるキャラがさらに増えていく。
前作でも、おまけキャラが存在したが、いくらゲーム中でキャラチェンジ出来るようにしているとはいえ、数が多すぎだ。

マップ、操作性について。
もっさりとした動作でスピード感がなく、挙動も大味で、動かしていてなんとも気持よくない。
それに加えて、マップの無駄な広さが目立つ。
マップ関係で他に気になった点としては、たまに目的地の進行方向がわからなくなる場合があることと、
行かなくても良いダンジョン(サブイベント用)が結構多くて、「後で行かされるんだろう」と思っていたら、素通りして別の大陸に入ってしまうという拍子抜けしてしまうポイントが結構あった。なんとも勿体無い。

マップ構成などはあまり練られていない印象で、敵の配置も適当っぽくてどうにも退屈。
ダンジョンは妙に複雑で、かつ、広いせいで、探索する気が失せてしまう。
このへんは、前作のダンジョン構成、敵配置、仕掛けが特に凝ってて優れていただけに、余計スカスカに感じてしまった。

マップグラフィックは、没個性的で可もなく不可もなくといった位置。世界観などは、独特の空気感があった前作と比べると平々凡々になってしまった。前作とストーリーをつなげているせいで変な蛇足感を産んでしまっている気が?
良くも悪くもハドソン臭いというか、ハドソンが作っているんだからしょうがないんだろうけども、なんとも無難でつまらないところに落ち着いているといった感じで寂しい。

厳しい感想になってしまったが、派手派手なCD音源を聴きながら、ソコソコのクオリティのダンジョンを探索していく。
それだけでも、わりといい気持ちでプレイできるので、決して出来の悪いゲームというわけではない。
前作ほど引き締まった完成度ではない点が、気に触っただけだ。そこで結論。

突き抜けた面白さはないが、平凡な出来。





[2014/07/14]
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