対応機種 | ニンテンドーDS |
発売日 | 2005/04/28 |
価格 | 4800円 |
発売元 | スターフィッシュ・エスディー |
ブロック崩しのシステムに今風の要素をごちゃごちゃと詰め込んだゲーム。
通常のブロック崩しと異なっている点は、固定画面ではないこと、クリア条件が異なり、広い迷路状のマップを進み時間内にボールをゴールへと誘導すること、ブロックだけでなくモンスターも徘徊している、ステージの最後にはボス戦がある等だ。
また、バーが2本あり、うち1本は、画面内を自由に動かせて、L,Rボタンでバーを回転させることも出来る。なお、2本のバーは別々に動かすことは出来ない。
ニンテンドーDSの2画面を使って、縦方向に広い視野を確保しているが、フィールドが広く、結局上下左右にスクロールするのであまり恩恵がないと言える。
また、タッチパネル操作は一切使わない。
ゲームの概要だけ見ると結構画期的なことをやっていて面白そうに見えるが、様々な面で中途半端な仕上がりで、面白さは無い。
ステージの種類が少ないし、ギミックも少ない。敵はただいるだけという感じで、単純に邪魔なだけ。
ボールの挙動がバリエーションに乏しい上に画面が狭く、かつ、バーの1つを自由に動かせるので、簡単にボールを誘導できてゲームバランスを壊している。
ボールの動きに合わせて画面がスクロールするのだが、このときプレイヤーが操作するバーもスクロールアウトせず一緒に付いてくる(画面上では一切動かない)のだが、これがかなり不自然。
また、画面が動くのでボールのとっさの動きに反応しづらく、困った代物だ。
やはり、ブロック崩しは固定画面でないと、ゲームとして成立しないことがよく分かる悪例と言える。
ゲームとしての体をなしていないので、基本的にかなりヌルいのだが、最後のボスだけ理不尽な難しさを誇っており、ストレスが溜まった。
ステージの合間にはデモが入り、中世ファンタジー風のストーリーが展開していくのだが、これがまた取ってつけたようなもので、なぜブロック崩しで国を救うのか説明が全くないし、話も説明不足でつまらない、イラストのレベルも低い、と散々な出来栄えで、そもそもあってもなくてもどうでもいいものになっている。
パッケージのジャケットに、ゲーム上で使われるイラストが描かれているのだが、これがまた逆効果というか、間違ってもジャケ買いはしないだろうというほどつまらなそうな雰囲気を醸し出している。
ハード初期の実験的作品にしては、タッチパネル機能を使っていないし、ちょっと何をしたかったのかわからない作品だ。そこで結論。
遊ぶ価値すら無いゲーム。