ドンキーコング64


対応機種ニンテンドウ64(メモリー拡張パック必須)
発売日1999/12/10
価格7800円
発売元任天堂

(c)1999 Nintendo / Rare
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人気シリーズの「ドンキーコング」が、遂にニンテンドウ64にも登場!!
メモリー拡張パック(ハイレゾパック)専用タイトルとして発売され(本作に同梱されている)、「マリオ64」風の箱庭アクションアドベンチャーに挑戦だ!
開発は勿論、「スーパードンキーコング」でお馴染みの、英国のレア社。

「マリオ64」風と書いたが、もっというと、レア社開発による、同じく「マリオ64」風アクションアドベンチャーの「バンジョーとカズーイの大冒険」に雰囲気や作りは近い。

メモリー拡張パックの恩恵なのか、グラフィックがとにかく凄い。
ニンテンドウ64でもここまで出来るものなのか!?と驚いてしまうほど、クオリティが高い。
まず、ごく当たり前のように光源処理が多用されているし、かなり遠くまで風景が描画され、全般的にテクスチャーの出来が良く、エフェクト掛けまくりでもたまに重くなる程度で、画像的クオリティはかなり高い。

それでいて、ゲームのボリュームもしっかりしている。抜け目ない完成度となっており、本当に力が入って作られていることが伝わってくるだろう。

ゲームシステムは冒頭に書いたとおり、「マリオ64」のシステムの殆どの部分を踏襲していると言ってもらって間違いない。
ゴールデンバナナ(スター)を集めて、次のステージへ進めるノルマを満たしたら、そのまま次へ進み、最終的にはラストボスとの決戦が待っている。

ただ、「マリオ64」や「バンジョー」に存在しなかった要素として、5匹のコングファミリーとの切り替えプレイが挙げられる。

必要に応じて、キャラクタを切り替えながら仕掛けを解いていき、イベントを攻略していくという形式となっているのだが、キャラの切り替えが専用のパッドの上でしか出来ないため入れ替えが面倒くさい。
切り替えも頻繁に求められることがあり、そのたびに行ったり来たりを強要されるため、ストレスになる。

また、集めるものも、キャラごとのゴールデンバナナ以外に、バナナ(マリオで言うコインに近い)、フェアリー、設計図、アリーナ等々、チト過剰気味で、探索して集めてくる楽しさはあるんだけど、散漫になってしまっている。
それから、「マリオ64」とは違って基本的にノーヒント(ステージ入り口でリンクリーがヒントを教えてくれるものも一部あるが)で、集めていかなければならないが、そのせいで比較的難易度が高いと言えるだろう。
特に、一度取り逃したものを集めなおしてくるというのが相当厳しい。

「バンジョーとカズーイの大冒険」でもそうだったのだけど、「マリオ64」タイプのアクションアドベンチャーとはいっても、探索要素や謎解きなどアドベンチャー要素が強めのゲームであって、アクションゲームとしてはイマイチである。
つまらないと切って捨てるほど出来が悪いというわけではないのだが、全体的に操作もバランスも大味でもっさり気味。途中途中に入ってくる難しめなボーナスミニゲームでも、操作がやはり大味。
アクションとして楽しめる要素は薄いと言わざるをえないだろう。

メッセージ送りの仕様が結構ひどく、押している間、容赦なく後ろの段落の文章まで流していき、終わりまで表示すると会話ウィンドウが消えてしまう。
かといって、通常の表示速度だと遅い。なので、スキップ表示しようとすると、終わりまで見境なくスキップしまくる。一体どうしてこんな作りになったのか。

ここでは厳し目に書いているが、面白いゲームなんだけど、何度も遊びたくはならない。一度コンプリートまで遊べば満足といった種類のゲーム。
それは、5匹のキャラクタを切り替えることの煩雑さと、それによってステージ構成や構造が複雑化していることや、アクションシーン自体はそれほど面白味がないことに原因がある。

ただ、「スーパードンキーコング」の世界が上手に3D化されていることは、シリーズファンであればあるほど感動するだろう(期待してたドンキーコングと違う!!という声もありそうだが)。
大作の名に恥じないビジュアルのクオリティの高さ、
勿論、ステージマップの作りやイベント内容などはしっかりしているので、探索型アクションアドベンチャーとして全く遊べないものではない。寧ろ、満足すぎるほど十分遊べる。
しかし、これまでしつこく書いてきたように、キャラ切り替えが足を引っ張っており、冗長なゲームになってしまっていることが残念に感じた。そこで結論。

冗長さの目立つゲームだが、しっかり面白い。力作!!





[2017/07/05]
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