ドンキーコング トロピカルフリーズ


対応機種Wii U
発売日2014/02/13
価格5700円
発売元任天堂

(c)2014 Nintendo
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骨太横スクロールアクション「ドンキーコング リターンズ」の続編。開発は変わらずレトロスタジオが担当。

細かい部分の調整、変更点は見られるが、基本的に前作「ドンキーコング リターンズ」と同一の作り。
そのため、ゲーム内容についての詳細は、前作のレビューを参照してもらうことにして、ここでは省略する。

新システムについていくつか紹介する。

パートナーキャラクターが3匹に増えた。
ディディーの他に、ディクシーコングとクランキーコングの合計3匹。パートナーによって、得られる恩恵(性能)が異なっている。

ディディーコングは前作と同様、ホバージェットでジャンプの滞空時間を伸ばしてくれる。
ディクシーコングは、ジャンプの滞空時間を伸ばす点はディディーに近いが、ヨッシーのふんばりジャンプのように、ふわっと浮き上がるような飛び方が出来る。
クランキーコングは、一言で例えるなら攻撃型に特化しており、杖を使って他2名では倒せない敵を攻撃したり、水中では杖を使って敵へ攻撃する。
ジャンプ中に急降下して杖をバネのように使って、跳ね上がったり、またこれによって、トゲなどのダメージ床を無効化出来る特性を持つ。

パートナーキャラが増えたことでアクションの幅も広がったが、全般的にディクシーコングの使い勝手が良く、クランキーコングは使える場面が少ないうえ、他と操作性が異なるため、扱いづらい。
クランキーを使うのは、クランキーが明確に必要な場面ぐらいで、それ以外で使うことは滅多になかった(クランキーがいないと取れないパズルピースや隠しステージへの入り口など)。

逆に、ディクシーは、空中での制動力が抜群に高く、加えて、水中でも他の2名では進入できない水流をも突破できる移動力を持っており、異様に性能が高い。
ディディーはそれらの中間と言った位置で、可もなく不可もなくといった所だ。

水中ステージが追加された。
とはいえ、水中での操作性は癖が強く、さらに、酸素ゲージの概念が付けられたため、定期的に酸素の補給を要求されるなど、やたら敷居が高い作りになっている。
水中での操作性は、3Dアクションで、アナログスティックを使って操作しているような感覚で、2D横アクション的な操作性とは異なった操作感になっている。少なくとも十字キー操作では違和感の出る動きをする。

バナナ100本集めると1UPする他に、必殺技が使えるようになる。
画面上の敵を全て消し去ってアイテムに変えるというものなのだが、このゲームは、敵キャラが脅威になることはほぼ全く無いため、使うことはなかった。

最近ではめっきり少なくなってしまった、骨太の濃い2D横スクロールアクションゲームということで、個人的にはひいき目に見てるし、それなりに楽しんだのだが、2作目ということで、少々厳しめに取り上げる。

敵キャラの魅力が薄い。
そんなのどうでもいいじゃないかという話になるし、実際自分も重視しないところなのだが、前作と同様の問題点をそのまま引き継いでいるというのはやはり嫌でも目に付く。
ラストステージまで行って、倒した後にエンディングが流れた時、初めてこれがラスボスだったのかと気付かされるほど、存在感が無い。
素直に、キャプテン・クルールで良かったような気がするし、オールドゲーマーもそれが嬉しいと思うのだが、どうだろうか。

音楽が相変わらずおとなしい。
今回、「スーパードンキーコング2」のとげとげタルめいろ等、動画サイトを介して日本でもちょっとした有名人となったデビット・ワイズがコンポーザーとして参加するということで期待したものだった。
デビット・ワイズは、SFC「スーパードンキーコング」3部作で楽曲を制作していた人物である。
また名曲の数々を生み出してくれるのかと思っていたが、ドンキーコングらしいBGMを目指して無難に仕事をしたといった感じで、強烈にインパクトを残す曲がなかったのが残念。
前作はまだ「ロケットバレル」が印象深いものとして記憶に残ったが、今回は、そういうものがなく、過去作のアレンジが絶妙なタイミングで流れてくるといった「ずるい」演出にとどまってしまっている。

ボス戦がつまらない。
敵の攻撃をかわし続けて、出来た隙を見計らって攻撃という流れなのだが、このゲームに関しては、戦ってるというよりは、避けに徹してる時間が長くて、やらされてる感が非常に強い。

ステージ構成が似たり寄ったりで、マンネリである。
ロケーション、アートディレクションが弱いという感じだ。一応ワールドごとにテーマがあって差別化が図られているのだが、印象に残らない構成になっている。
2Dアクション黄金期の「スーパードンキーコング」と比べるのは酷な話なのはわかっている。
ステージの作り方も、フルポリゴンになって、制作手法の違いなどもあって、なかなか思い通りに行かない事情もあるのだろう。

ただ、続編ということもあり、もっと頑張って高い水準を叩きだして欲しかったというのが正直な感想である。

「スーパードンキーコング2」では、マスト船から始まって火山の中、巨大な蜂の巣が舞台になるなどバリエーションと同時に、頭に残るシチュエーションを紡ぎだしてきた。
しかし、今作では、似たようなステージとギミックが延々続いた果てに、エンディングという流れになってしまっている。
トロッコ、ロケットバレルといった強制スクロールステージを作るのが得意なのか、それらのステージは面白いのだが、通常ステージが今ひとつ退屈である。

ドンキーコングの操縦性の癖の強さ。
単体では、機動力もジャンプ力も低くて、パートナーキャラがいてちょうどいい感じの性能になっている。
性能が低いのが駄目だという意味ではなく、動かしていて気持ちのよい操作性を追求していくとしたら、このままだとちょっとマニアックな印象は拭えない。

前作を踏まえた続編ということで、かなりキツめの物言いになってしまった。
基本的には楽しめたが、3年待たされた割にこの程度かという感想も一方で存在している。

それから最後になるが、タイトル名がちょっと良くない気がした。
任天堂的には「マリオ」に並ぶブランドに仕立てあげて行きたいのだろうが、最初タイトル名だけでは、リターンズの続編とは思えなかった。
というのも、昔「スーパードンキーコング」で一山当てた後、ニンテンドウ64ではレースゲームになったり、ゲームキューブ時代には「ドンキーコンガ」で音ゲー化したり、タルコンガを使った体感アクションになったり、
手広くやりすぎて迷走してしまった。

そのせいもあって、「スーパードンキーコング」という下地があったにも関わらず、イマイチ定着しておらず、古いシリーズファンを掘り起こすような「ドンキーコング リターンズ」みたいな売り方をせざるを得なかった。
そこまでは良かったのだが、Wii Uで続編を出す際、「リターンズ」の部分のサブタイトルを、次もリターンズのままじゃまずいだろうってことで「トロピカルフリーズ」に変更したのだろうが、
これがかえって、3年というブランクと合わせて、ブランドとして定着させるのに失敗してしまっているように思う。

この路線で続編が出るのかわからないが、個人的には期待したい。そこで結論。

目新しさはないが、基本をはずさない優等生的続編。





[2014/02/18]
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