大貝獣物語2


対応機種スーパーファミコン
発売日1996/08/02
価格8200円
発売元ハドソン

(c)1994 1996 HUDSON SOFT / BIRTHDAY
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火の貝に導かれ、不思議な異世界シェルドラドに召喚された少年が世界平和のために冒険を繰り広げるRPG。
ファミコンから始まったシリーズだが、ゲーム内容的にはスーパーファミコンで発売された「大貝獣物語」を踏襲している。

主人公の服飾デザインがファミコン版に近いものになっていたり、敵キャラが瀕死状態になると専用のグラフィックに切り替わるなど、極力「貝獣物語」らしさをだそうという努力が見られる。
このあたり、前作がちっとも貝獣物語っぽくないって言う声を反映させたのだと思う。

前作は、どちらかというといろんな意味でハドソンのRPGって言う色合いが強かった。

今回も勿論ハドソンが手がけているのだが、ハード末期に開発されたソフトということもあるのか、あまり手をかけられなかったようだ。
だが、ハドソン的には「天外魔境ZERO」で開発されたパーソナルライブシステム(PLGS)をよほど推したかったのか、今作にも時計機能が内蔵されている。

「天外魔境ZERO」と異なり、時計を使った押し付けがましいほどのイベントは無い。
おそらく開発途中に、上から入れるように言われて、強引にねじ込んだのだと思う。
時計が関係する要素は、専用の遺跡と、メッセージを残せる伝言板の機能。町の井戸の中にある時の回廊という場所で主にPLGSの機能が使われており、あまり大掛かりな仕掛けはない。
RPGとしては、これぐらいが違和感がなくて丁度良いと思う。わざわざ専用の時計チップをROMに載せるほど労力を注いでいる割に、ゲーム内でその苦労が還元されてない気はするが。

ポットの召喚獣集めや、前作にもあった町のスタンプラリー、財宝集めなど、サブイベントも含めて全体的にまとまったゲームで良く出来ている...と言いたいところなのだが、
発売元のハドソンがクオリティーチェックをしっかり出来なかったのか、時期的にゲームの発売を急いでしまったのか、致命的な欠点を多く抱えたかなり残念な完成度になってしまっている。

エンカウント率が異常に高い。また、エンカウント時の演出も長い。イライラする。
遭遇率が高いだけではなく、敵はしぶとく、攻撃力が高く、おまけに前作で魔法のエフェクトが弱いと言われて頑張っちゃった反動なのか、エフェクトの演出がどれも冗長で、1回の戦闘が長引きがちである。スピード感が全くない。
さらに、前作がヌルすぎたという声に応えたのか、沢山戦闘しても経験値やお金の溜まり方がイマイチで、全体的にゲームバランスがしぶい。
とにかく、このように複数の要因が重なって、テンポが極端に悪く、作業的でだるい戦闘を尋常じゃない量こなさなければならない。よほど辛抱強い人でないと序盤で投げられてしまっても仕方のないほどひどい。

これは、マップの小ささをごまかすための意図的なものも含んでいるだろう。
プレイ時間を引き伸ばすための措置だ。しかし、明らかに調節不足のまま発売に踏み切っており、はっきりいってストレスを溜めるばかりでさっぱり面白くない。

他にもバランスの悪さが目立っている箇所がある。
2つのパーティに分かれて攻略するダンジョンがいくつかある。しかし、戦闘に参加させてないキャラは経験値が一切はいらないので、とうぜん弱いままである。
弱い状態のまま、メンバーを組まされて、強力な敵と戦わされる。前作ではゲーム中盤で強烈な救済措置が用意されていたほど気を使っていたのに、今作ではそのような救済措置はない。
つまり、まともに進めようと思ったら、レベル上げを要求される。これは不親切としか言いようが無い。

ストーリーの演出や、パーティキャラクターもイマイチ。なんというか全体的に華がない。
前作ではキャラが多すぎて、1人1人の描写が薄かったから、反面教師として、人数を減らし、代わりに人物描写を強化したつもりなのだろうが、魅力的なキャラがいないし、
シナリオの都合でいなくなったりして、好きなメンバーでパーティをなかなか組めない。その点で自由度がなくなってしまったと言える。
前作はパーティメイキングもひとつの売りで、三者三様のパーティ構成になる作りだったが、今回は決まりきったパーティになりやすい。実に寂しい。物足りない。

シナリオ展開も、唐突に操作パーティを変えられたり、強引さが目立つ。ワールドマップの小ささなどから序盤から想像はつくのだが世界崩壊イベントを恒例のように入れるのもどうかと思う。
なんか、半端にFFの影響を受けていて、出来損ないのFFみたいなゲームになってしまっている。

グラフィックはかなり頑張ってるんだけど、エフェクトやキャラパターンの演出が地味で、安っぽい。もうちょっと頑張って欲しかった。
後、グラフィックを頑張ってるのはいいんだけど、全体的に町が入り組んでいて複雑な構造をしているのが気になった。どの町もまるで迷路のような広さで、迷ってしまうのだ。
それから、町の住人の当たり判定がでかすぎて、通行のじゃまになることが目立つ。マップの描き込みも頑張りすぎちゃって、良く障害物に引っかかるのも何とかして欲しかった。

音楽に関しても大きなインパクトを残した前作と比べると、じつにあっさりとしていて、耳に残らない。

メニュー周りのレスポンスは良くなったものの、プログラムのクオリティーは全体的に落ちた?
戦闘がもっさりとしてテンポが悪くなっていたり、視覚的演出(処理)がどことなくチャチになっていたり、技術的に光る部分が見られない。

どうやら今回は、バースデイにほとんど丸投げの状態で作らせて、あまりゲーム内容を見ないまま発売されちゃったように見受けられる。
良い意味でハドソン臭さがなくなってるものの、ゲームとしては見切り発車で出してしまったような形で、調整不足のせいでまともに遊べない出来上がりなのが実にもったいない。そこで結論。

調整次第で化けたゲーム。





[2012/06/17]
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