デュアルオーブ2


対応機種スーパーファミコン
発売日1994/12/29
価格10800円
発売元アイマックス

(c)1994 I'MAX
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特徴の無い正統派ロールプレイングゲーム「デュアルオーブ」の続編。かなり辛いゲームだったが、続編では名誉挽回なるか!?

他社のRPGをだいぶ見て勉強してきたのか、ドラクエの劣化クローンだった前作と比較すれば、かなりの進歩を遂げている。
ただ、悲しいのは、飽くまで前作と比較してという部分で、一般的に解釈すると、ようやくギリギリ遊べるか遊べないかというラインと言ったところが惜しい。

特に、同年発売されたスクウェア「ファイナルファンタジー6」の影響を大きく受けている。
何も知らない人からすれば「なにこの劣化FF6ー!?」と言われかねないほどの代物だが、真似をすることで(真似しないよりも)ゲームの出来が良くなるのであれば、パクリといわれようがどんどん真似した方がいい。

マップグラフィックの雰囲気や作りがそっくりで、フィールドマップはモード7を使って少し斜めから見下ろしたような立体感を出している。
ちなみに、終盤手に入る空飛ぶ乗り物の操縦視点もFF6そのまんま。
他にもイベントの演出の仕方なんかも、かなりFF6っぽい。キャラパターンが豊富でイベントでは良く動くというところまで真似したのはなかなかだと思う。

このゲームでは潔いぐらいFF6を意識した、パクったような作りになっているが、この時期のスクウェアのRPGは、他社にとっては、RPG製作の手本となるほどの影響力を持っていた。
要は、大なり小なりパクっているわけで、それはこのゲームに限ったことではない(パクリと言われたくないから露骨に真似しないだけだ)。

ゲームのコンセプトが定まらず、楽しみどころのなかった前作だが、今回はストーリー主導型、ストーリー重視の路線に完全に切り替えている。
そのため、いたずらに迷わせる迷路型ダンジョンは廃止され、パーティメンバーは雄弁に喋り自己主張をし、次に何をするべきかの行き先などもしっかり示され、迷わずにわりかしテンポよく遊べる。
また、イベントシーンの演出は特に強化され、ドラマティックなシーンでゲームをグイグイ引っ張っていく。
ここまで、ストーリー重視のFF路線にしたのだから、主人公が無口なのもやめて喋るようにしたほうが良かったと思う。肝心な場面で主人公がしゃべらないので、物足りない。

戦闘シーンやバトルシステムも独自性を打ち出そうと何とか頑張っている。

特に戦闘画面が素晴らしい。
ビハインドビューで、敵味方が表示されているのだが、敵味方、背景ともによく描きこまれていて綺麗。
それに加えて、キャラパターンが豊富で良く動く。おかげで敵キャラの種類がかなり少なくなってしまったが...。
このゲームの最大の長所でありウリとも言えるのが、この戦闘画面といっても過言ではない出来映え。
バトル自体もセミリアルタイム制になったことで、テンポが良くなり、サクサク遊べる。
魔法を使った時などのエフェクト関係が、少々地味だなとは思うが、まあこんなものだろう。欲を言えば味方のHPやMPは常時表示しておいて欲しかった。

バトルシステムで変わっているのは、鍛冶屋で武器を鍛えることが出来ると言うシステム。
買い換えることもできるが、手持ちの武器をお金を払って鍛冶屋で鍛えてもらうことも出来る。
最大まで鍛えると、武器の名前が変わって武器固有の必殺技まで使えるようになるらしいが、最大まで鍛えるまでにかかるお金が莫大過ぎて、残念ながら普通に遊ぶぶんには滅多にお目にかかれない。なんとも勿体無い。
また、こういったシステムにしたせいなのか、迷わせないために武器の種類自体がそもそも少ない(キャラごとに1種類か2種類しかない)。これではダメだ。

装備品を新調する行為自体が煩わしいと思ったのか、装備品は武器と防具の2種類だけで、さらに、ダンジョンの宝箱にいい装備品が入っているので、装備品をあまり気にする必要が無い。

ただ、残念なのは、武器を鍛冶屋で鍛えることが出来るのに、新しいダンジョンで、そこそこ鍛えられた武器が都合よく宝箱に入っていることが多いことと、パーティメンバーの入れ替わりが激しいゲームなので、
自分でお金を払って武器を鍛えることが、なんだか損をしている気持ちになってしまう。

せっかく用意された武器固有の必殺技というシステムも、全く機能していないので頑張って鍛えてやろうという気持ちになれない。発想は面白いのに、他の要素でダメにしてしまっているパターンだ。
前作のように、ただ漠然と、性能の良い装備に買い換えることを強制されるものに比べると、自発的に考えてやれるので面白いのに、本当に惜しいことをしている。

このように、ダンジョンの造形は良い感じになり、戦闘もテンポ良く、経験値やお金も沢山手に入り、気持ち良く遊べるようになっているかと思えば、至らない点も非常に多い。

相変わらず怒涛のようにエンカウントする。
また、バトルのバランス調整が、どうも時間が足りなかったっぽいのか、かなり荒っぽいままで、どうにかこうにか何とか遊べるレベルまで強引に持って行ったという感じでかなり厳しい。

例えば、ダンジョンの宝箱にすぐに使える強さを持った装備品が必ず入っていたり、厳しい箇所では、強めの新しいパーティメンバーが入ってきたりする。
逆にシナリオの進行上、序盤に仲間になって、そのままのステータスで再加入して来るというパターンもかなり多く、ちょっとこの辺のやり方が雑としか言いようが無い。

ザコ戦は、まあまあ悪く無いバランスになっているのだが、ボス戦が極端に強くて、「これは負け戦闘か?」と錯覚してしまうぐらい桁外れに強い。
ボス戦に関しては、もう補助魔法ありきの作りになっていて、補助魔法で強引に強化して押し切るという戦術がほぼほとんど前提になってしまっている。

RPGにおける補助魔法の位置は、戦力を強化して優位に持っていくものだと思う。だけども、このゲームだと、それを使って過剰すぎるほど強化することが当たり前になってしまっている。
これは、正常な状態とはお世辞にも言い難い。

鍛冶屋で大量のお金を払って武器を強化しても、強くなったことが実感できないのも問題だ。
ステータスの数値上はしっかり強くなっているのに、なぜかそれに見合ったダメージが出ないことが多い。
強化が必要のないセラの銃火器系装備が、ずば抜けて強く、この落差を目の当たりにしてしまうと、鍛冶屋で強化する意味があるのかと疑問をいだいてしまうほど。

それから、防具をしっかり整えていても、敵から食らうダメージが大きい。特に敵が放つ全体魔法攻撃の威力が強烈で、連発されると壊滅に追い込まれるほど強い。
これが、怒涛のエンカウント率と重なって、かなりエグい印象を与えてしまっている(それでもザコ戦に限っては、装備などしっかりやっていれば、まだ丁度良いバランスではある)。

思うに、武器を強化したり、防具を整えても、それに見合った効果が出ないことが、ゲームへの信頼感を落としてしまって、バランスが悪いと思われる原因になるのだと思う。
勘の良い人は、そこから癖を見抜いて行くと思うのだが、一般的なプレイヤーは払ったコストに見合った効果が得られるべきだと言う考えを持っている。

その期待通りのバランスになっていないことが、このゲームの一番の落ち度だ。

シナリオもそうなのだが、全体的にグラフィック、サウンドなど、FF6を見た後だと(見ていなくても)、色々頑張ってるところは見えるのだけども、どことなく貧相で、垢抜けない水準に収まってしまっている。
ゲーム全体の雰囲気が、王道すぎて魅力がないというのも辛い。

ストーリー重視なのに、肝心な場面で、描写を怠って省略しているのも良くない。

ボス戦のBGMが用意されておらずバトルBGMが1つだけ、RPGにしてはゲームのボリュームが物足りない、世界も全然狭くて、たったこれだけ?と拍子抜けしてしまうほどの小ささ。
戦闘シーンのアニメパターン作成や、マップのビジュアル、シナリオの作りこみで容量がいっぱいになってしまったのか、あるいは、力尽きてしまったのか。
個人的には、製作時間が足りなかったのかなと思うのだが。

前作と比べれば、飛躍的に進化しているのだが、他社のRPGと比べれば、まだまだ。そこで結論。

正統派、王道から卒業することで殻がむけてより一層良くなる。





[2016/03/08]
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