恥ずかしながら、ドラクエの1と2は、このGB版で初めて本格的に最後まで遊んだ。 勿論、FC版SFC版とそれなりに触ったことはあるのだが、クリアまで遊ぶというところまでには至らなかった。 まず、GB版はSFC版準拠のゲーム内容であるが、難易度がさらに落ちている。 戦闘で引っ掛かる箇所が無い。 あのシリーズ最大の難易度を誇る2すらもあっさりとクリア出来てしまう。 各所でロンダルキアの極悪非道なゲームバランスは聞いていたが、GB版ではここまで易しくなっているとは…。 それでもやっぱり、初期のドラクエの魅力は十分に感じ取ることが出来た。 1は、和製RPG一作目ということもあって、実にシンプルでコンパクトだ。 世界もそれほど広くなく、でもだだっ広い場所が多いからか、やけに広く感じる絶妙さ。 音楽と合わせて、何も無い空虚な感じが堪らない。 各所でキーアイテムを探し、時計回りで世界を回って竜王の城へたった一人で向かう心細さは素晴らしい。 これぞRPGの神髄であり、余計な要素が一切無い秀作であると感じた。 言葉で語らない部分での凄みや、ツボを押さえたギミックの数々は流石ドラクエである。 変わって2であるが、今度は気が滅入るほど世界が広くなった。 それでいて何も無い草原も多く、壮大なマップ構成になっている。 小さくなってしまったが1のアレフガルドが丸々入っているのは、やはり感動する。 2は3人パーティで進めるようになったが、3人になるとフィールドBGMが変化する。 が、戦闘不能者が出てしまうと途端に音楽が戻ってしまう。 この演出が実にニクイ。 特に一人になってしまった場合の心細さを助長させる物になっている。 船を酷使して紋章探しをする後半が難しくもあり、面白くもある。 世界が一気に広がり、冒険している楽しさが苦痛を和らいでいるのだろう。 そう思うと、この頃のドラクエの構成の巧さには頭が下がる。 ルーラの使い勝手がまだ悪いのだが、この不便さが、また世界の広さに拍車をかけている。 GB版は本当に難易度が低く非常に物足りない。 サックリ遊ぶ分には合っているのだが、 やはりオリジナルの魅力を感じ取るには最低でもSFC版で体験すべきだと感じる。 欲を言えばFCだが、今の水準であれをやるのもキツイものがある。 またメッセージ送りなどの操作面がGB版はあまりよろしくない。 エンカウント時の演出が何故かモンスターズと一緒なのも違和感を感じる。 見た目はFCっぽくノスタルジックに浸れるのだが、どうせならFC版で浸った方が良い。