ドラゴンクエスト4 導かれし者たち


対応機種プレイステーション
発売日2001/11/22
価格6800円
発売元エニックス

(c)2001 ENIX / ARMOR PROJECT / BIRD STUDIO / HEART BEAT / ARTEPIAZZA
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1990年にFCで発売され、今も高い人気を保ち続けている
ドラゴンクエスト4が、長い沈黙を破り遂にPSに移植された。

これまでも、ドラクエは3までの作品をリメイク移植してきたが、
今回は対応ハードがPSということで、リメイク作品としては初のポリゴン化がなされている。
丁度1年前に発売されたドラクエ7のシステムエンジンを使って
とっても鮮やかな世界を構築している。

ドラクエ7といえば、早いローディングと引き替えにいきなり起こるフリーズバグも
代償としてあったが、今回は細かな部分、目に見えない部分などで改良を行っているらしく
本作では一切フリーズバグが起こることはない(少なくとも遭遇したことは無い)。

非常に細かい部分での改良も多く、ドット絵のキャラの精度が高まり見栄えが良くなったのと、
映像も若干綺麗に、特に音関係は、かなり良くなっていて、
効果音に重みが出て、音楽にも重厚感が戻ってきた。
本作用にアレンジされた新たな楽曲の聴き応えはなかなか良く、7の薄っぺらさが嘘のようだ。

また、7では、金をかけた割に余計な物でしかなかったCGムービーは
今回は全く一切使われていない。よっぽど不評だったようだ。

ドラクエのリメイク作品はいつも、ストレスを感じさせない、驚くほど気持ちよく遊べる作りは
安心感があり、今回もそれは健在である。
SFC版のドラクエ3では、ゲーム序盤でグループ/全体攻撃の出来る武器が手にはいることが
FC経験者に強い不満を与えてしまったが、今回はそのあたりで歩み寄りを感じる作りになっている。
仕様上の問題もあるが「ふくろ」が使えるようになるのは第5章から。つまり、それまでは物量作戦がきかない。
グループ/全体攻撃の武器もゲーム後半にならないと手に入らないように作ってある。
バランス取りも、FC版に準じているのか、唐突に周りの敵が強くなったりする。
ただこれは、エンカウント率の調整とが噛み合ってないような印象を受けた。
場所にも寄るが、少し進むだけで全滅してしまうほど段違いの敵が出てくることがあった。

基本的に、FC版準拠な作りだが、テンポの良さや取っつきの良さはしっかり押さえてあって、
上手く今風にアレンジがなされている。これは非常に高く評価出来る部分だ。

仲間に話しかけるシステムも継承していて、メインパーティがつまらなかった7とちがって
魅力的なキャラが多いドラクエ4では、この「はなす」システムが非常に面白い。
ゲーム全体のボリュームもそれほどのものではないためか、会話のバリエーションも豊富で
パーティキャラの多さを活用して、キャラ同士を絡ませた会話などが用意されていて
にぎやかな雰囲気を味わえる。

ドラクエ4といえば、戦闘中は主人公以外は一切動かせず、簡単な作戦指示しか与えられない
AIシステムが多くのプレイヤーに強いインパクトを与えていた。
このAIの馬鹿さ加減が原因で、キャラごとにクセのある行動を取ることが
キャラクターの味付けとして機能していて(偶発的な結果だったとしてもだ)、
このあたりはどうするのかと思ったが、ゲームとしての快適性を優先し
最近のドラクエ同様、賢い動きをするし、自分で命令させることも出来る。
時期的に仕方ないのもあるが、もう少し馬鹿っぽさを残して人間くさいところを
残してやっても良かったのではないかと思う。
近年のドラクエのAIは、あまりに賢すぎて淡泊過ぎるところがある。
初見の敵にいきなり効果的な呪文を使うところや、死亡者が出た場合、同一ターンで
蘇生させるなど、
ゲームとしては不自由なく遊べるのだが、自分で考えて手作業で戦っているのが
馬鹿らしくなるぐらい頭が良すぎるのだ(インチキ臭くて自分は使わないのだが)。

新たな要素として、敵を倒した数や全滅した回数を閲覧出来る戦歴システムが追加された。
それだけではなく、プレイスタイルによって称号が付けられる項目まである。
これはどうも、カウントしている情報以外に判断材料が細かく設定されているらしく
意外性の強いシステムになっていて、とても面白い。
ただ数値をカウントされるだけのものだったら、ここまで面白い物にならなかっただろう。

ドラクエ7をベースに、新作としても洗練されているのだが、
まだ移民システムのような手間の割にいまひとつ面白くない要素も残してあり、
この辺り、もう少し練り込んで欲しかった。
メモリーカードを使った住民交換や、モンスターパークは無くなったが、それでもなんだか
余計な物という印象が残る。

すっかりお馴染みのクリア後のお楽しみ要素だが、今回はエピローグという格好を取っていて
これまで腕試しの意味合いでしかなかった隠しダンジョンをグッとやり甲斐のある物に変えている。
これをクリアすることで仲間になるキャラなんてのもいて、凄く手の込んだ作りだ。
思わず夢中になって隠しダンジョン制覇するまで遊んでしまった。

発売日がPS2全盛の時代にPSのゲームというのは見劣りしてしょうがない印象があるが、
ゲームは見た目ではなく、中身なんだ!!というのを証明した作品ではないかと思う。

古くささは全く無く丁寧な移植で、安心して遊べます。





[2004/03/01-2005/02/05]
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