ドラゴンクエスト4 導かれし者たち


対応機種ファミリーコンピュータ
発売日1990/02/11
価格8500円
発売元エニックス

(c)1990 ENIX / ARMOR PROJECT / BIRD STUDIO / KOICHI SUGIYAMA / CHUN SOFT
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前作までの通称「ロト3部作」で綺麗に完結したため、世界観、ゲームシステムも一新した意欲作がこのドラゴンクエスト4だ。

RPGとして王道的なことは3までで全てやり尽くしてしまった感があり、次は果たしてどのような路線で来るのか非常に注目度が高かったものだ。
これまで培った思想を踏襲した無難な王道RPGのほうが受けが良かっただろうが、敢えて新しいことに挑戦している。

まず、ストーリーは章立てオムニバム形式を採用。パーティ(操作)キャラや舞台が章ごとに転換し本編となる最終章で全員が集結する。
この方式は、主人公=プレイヤーというRPGとしての決まりごとが色濃く根付いていた当時としては、この見せ方は賛否両論であった(どちらかというと否定的な意見のほうが多かった気がする)
そしてその手法はRPGの文化を広めたドラクエ自身が最も重きを置いていたものであり、自らが作り上げた手法を自分自身の手でぶち壊したといえる。

もう一つがAIシステムだ。戦闘シーンではプレイヤーの分身と位置づけている主人公(勇者)以外は、定められたAIに則って動く。「ガンガンいこうぜ」「いのちをだいじに」といった簡単な方向性を指示することは出来るが、それ以上の仲間への介入はできない。
(ただし、事実上の本編である勇者が登場する最終章以外では、仲間のぶんのコマンド入力は出来る)
このシステムは結局、ドラクエというメジャーなシリーズをもってしても、C(コンピュータ)-RPGの主流に成り得なかった。つまりは、受け入れられなかったというわけだ。

これはRPGの華とも言える戦闘シーン、この大切なシーンこそやはり自分の手で戦略の全てを決定したい(反映させたい)人が多かったことを意味する。
AIシステムを採用するのは、作る側にとっても苦労の絶えない代物だろうが、それでも敢えて導入したのは、ゲームの中に実際に仲間がいるという存在感を強く出すためだ。
コンピュータが動かす仲間たちの動きは、妙に的確な動きをすることもあるし、とんちんかんな行動を起こしてやきもきさせることもある(というか、AIルーチンが一般的でなかった時代なのではっきり書くとバカなAIだった)。
当然、これでは不評である。
だが、不評でありながら、パーティキャラたちの個性が最も発揮され、感情移入度を高める結果にもなった。
有名な例を挙げれば、クリフトのザキ連発(即死魔法ばかり使ってMPを無駄にする)は誰しもが頷く話だ。

このルーチンの資産は5以降、オートバトルシステムとして改良を施され活用されているが、コンピュータのAIが妙に賢く動くので、4の時のようにバカだけど愛着が持てるような位置づけにはなっていない(もちろんアホなままだと機能として成立しないのだけど)。

このようにAI戦闘という突飛なシステムを入れたことで、バランス調整にだいぶ苦心している印象だ。突然強力なNPCが一時的にパーティに加入したり、フォローしきれなかったのか一部(主に序盤)のボス戦が妙にきつかったり。
全般的には、強力なアイテムを与えたり、操作できる主人公の能力を優遇したりしてて、難易度的にはだいぶ下がっている。このへんの調節がドラクエにしてはちょっと雑かなあという感じはした。が、一般的に見ればもちろん完成度は高い。

これだけ挑戦的な要素を入れても、基本を外さず見事にまとめきるというところはさすがドラクエと言わざるを得ない。そこで結論。

意欲作でありながら高いクオリティも持ち合わせた力作。





[2011/10/05]
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