ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン


対応機種プレイステーション2
発売日2006/04/20
価格6800円
発売元スクウェアエニックス

(c)2006 SQUARE ENIX / ARMOR PROJECT / BIRD STUDIO / KOICHI SUGIYAMA
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ドラクエ8のパーティメンバーの一人だった、ヤンガスが不思議のダンジョンに挑む。
新システム満載で送る、新感覚ローグ系ダンジョン。出来映えはいかほどか!?

なんだか、色々ごちゃごちゃめんどくせぇなぁと思っていたら、直系ローグな内容を期待するのはねらい所とはイマイチ違うようだ。

どちらかというと、魔物を仲間にして、成長バリエーションを楽しむ、不思議のダンジョン風ドラクエモンスターズというほうがしっくり来る。
GB「ドラゴンクエストモンスターズ」の一作目のときは、自動生成式ダンジョンだったが、あれにローグのシステムを当てはめたっちゅう方が近い。

モンスターの配合や、不思議のダンジョン的なシビアな詰め将棋感覚の駆け引きなど、覚えることがあまりに多すぎる。
通常のゲーム2〜3本のルールシステムは詰め込まれてるんではないだろうか。

この「不思議のダンジョン」シリーズは、市場では受けが悪く、手に取る段階にすら至らないほどの人が大半の、非常にリスキーなタイトルである。
そのために、様々な工夫を施す事で、客の目を引きつけてきた。本作も例外ではない。

手取り足取りコツを教えたり、かなり過剰とも思えるほどの解説が入るし、システム的な工夫も色々やってるのはわかるんだけど、「トルネコの大冒険3」の死んでもレベルが戻らないっていう方が丁度良かった気がする。
よーするに、かけた時間分が水の泡になってしまって、何も残らない点について、やる気になれない人が多いのであって、失敗してもなにかデータ上で残るモノがあれば、それでいいのである。

今作では、プレイヤーのヤンガスのレベルだけ1になるけど、連れ歩いている魔物のレベルはそのままという、いささかおかしな作りになっている。
また、死んだ時のペナルティの付け方が下手くそで、結果的にマイナスになってしまうので、リセットして死んだ事を無かった事にしてやり直ししてしまうほうが手間がかからないという、微妙さである。
ゲームバランスが、仲間モンスターが育っている事が前提の作りなので、きりのいいところで戻っては行き、戻っては行きという、保守的な立ち回りを求められる。
ダンジョン深部に必ずボス戦が待っているってのも、なんだか納得いかない。この手のゲームで、ボス戦の挿入が効果的に作用した例を知らない。
そのために、一定のアイテムをキープしておかなくてはならないので、どうも本気でダンジョン攻略が出来ず、楽しくない。
それに、仲間にしたモンスターのほうが極端に強く、プレイヤーはCPUのルーチンに合わせて動くだけってな感じが、やりごたえに欠けるんだよなぁ。

バランス自体は、かなり低く、一度強いモンスターを手元に持ってしまえば、それのごり押しだけでクリア可能な大雑把さである。
ただ、前述したとおり、ごっちゃごちゃのごった煮ゲームシステムを覚え、コツをつかむのが困難で、そっちの難しさの方が強くある。
配合の基本ルールなどがわかった先は、びっくりするほど簡単にクリアできてしまった。

アニメーションムービーの挿入がイベント時にあり、ドラクエもとうとうムービーゲームになってしまったか…なんて思っていたら、なかなか良くできている。
キャラごとに声優をあてがってるのではなく、八奈見乗児一人のナレーションが、雰囲気を壊すことなくいい味を出していて、ドラゴンボール世代だと、思わず「亀仙人のじっちゃーん!」と叫んでしまいそうになる。
ドラクエ8本編で、制作されたアニメチックなグラフィックは本作でも受け継がれており、きらびやかで綺麗。

さすがドラクエの冠を付けているだけあって、細部まで丁寧に作られているが、肝心のゲーム内容が、「不思議のダンジョン」をわかってない人間が作ったせいか、さっぱり面白くない。
意地悪なトラップは少ないし、アイテムだってかなり余る。いきおい、緊張感もなく変化にも乏しい長いダンジョンを探索するだけのだるいゲームになってしまう。
大味でぬるいゲームバランスとあわせて、どこが楽しみどころかさっぱりわからなかった。そもそも、ゲームデザインからして散漫なのだ。
ドラクエモンスターズとローグの融合は、なんともミスマッチなものである。むかし、さんざんバッタモンと批判されたスクウェア「チョコボの不思議なダンジョン2」を思わず連想。

そうでなくとも、そりゃ、これだけいっぱい要素を詰め込めば、きっちり管理、整合できなくて当たり前。ルール作りの段階から納得いかない箇所もいくつか残っているし。困ったものだ。

余談だが、町で移動するときの操作方法が、3Dゲームが当たり前のこのご時世に、あり得ない劣悪さなのが気になった。そりゃ、ダンジョン探索がメインのゲームといったって、アナログスティックを深く倒したら走るぐらいやったってバチはあたらんだろうに…。今時×ボタンでダッシュって。
同時にカメラ操作出来ませんって。

欲張って失敗したゲーム。





[2006/05/06]
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