悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon


対応機種ゲームボーイアドバンス
発売日2001/03/21
価格5800円
発売元コナミ

(c)2001 KONAMI / Konami Computer Entertainment Kobe
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久しぶりのサイドビューアクションとして発売された悪魔城ドラキュラの新作は、好評だったPS「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」をベースに作られている。
本体と同時発売でありながら、高いクオリティを発揮する本作に期待。

「月下の夜想曲」の路線が受けたこともあって、そのシステムをドラキュラシリーズの本流にしたいのか、本作では、従来の面クリア型アクションゲームから、探索型アクションゲームになっている。
RPG的な要素として、経験値蓄積によるレベルアップや、装備品によるプレイヤー強化の要素まで入っている。
また、ゲームを進めるごとに新しいアクションを獲得し、行ける場所が増えていくという「メトロイド」を意識した内容となっている。

携帯ゲーム機での開発と言うことで、内容を絞らざるを得なかったのか、「月下」と比べ、余計なシステムが排除され、シンプルに遊びやすくなった。

ただ、新システムとして2種のカードの組み合わせにより効果が変わる「DSSシステム」というものを打ち出しているが、なぜドラキュラの世界に突然カードが出てくるのか、
カードの組み合わせに対して似たり寄ったりのものしか無い、わかりづらい、そもそもカード自体普通にプレイしてて全然手に入らないなど、余計モンという印象はぬぐえない。
何もないと貧相だし売りにする要素も無いってことでなんとかひねり出したのだろうが、はっきりいっていらない。

買い物の概念がなくなっているので、回復アイテムや強い装備品などでごり押しがきかず、バランスが崩れにくく、なかなかストイックな位置にありいい。
でも、敵の攻撃を受けたあとの無敵時間が長く、厄介な敵の前では強行突破出来てしまうのが残念。

本体と同時発売のソフトでありながら、ゲームボーイアドバンスの性能をふんだんに駆使した、巨大クリーチャーをぐりぐり動かしてみたり、なかなか頑張っている。
任天堂の同時発売ソフトでおなじみ「スーパーマリオシリーズ」が単なる移植だったぶん、この頑張りは余計映えて見える。

コナミといえば音楽の良さにも定評があるが、相変わらずドラキュラシリーズは音楽がいい。過去作品のアレンジなんかもうまく使いこなしていていい感じだ。

苦言がないわけではない。方向キー2回押しのダッシュがないと、移動速度が遅すぎて話にならないことや、通常の歩行速度のわりに、敵の弾が早めであったり、
一部マップで配慮の欠ける敵配置、似たような地形が目立つなどである。

探索&RPG要素を持つ本作だが、どちらかというと昔のドラキュラに近いシビアな操作性やバランスで個人的には好き。主人公の武器もムチだし、特殊武器も初代に近い性能だしねぇ。
ただ、キャラクタやストーリーはださい、イマイチといった部類で、比較的若いファンにはつらいものがあると思う。

クリア後のおまけ(?)が充実しているようで、カードシステムもどちらかというと2周目以降に遊んで欲しかったんじゃないかって気がする。そこで結論。

旧作と近作の絶妙な組み合わせ具合が良い、佳作。





[2008/07/16]
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