対応機種 | プレイステーション3/Xbox360 |
発売日 | 2011/07/28 |
価格 | 7980円 |
発売元 | スクウェアエニックス |
このシリーズは、これまでPC向けにマイクロソフトが発売していたが、開発元がスクウェアエニックスに版権を移したため、
3作目となる今作では初めてPCのみならず家庭用ゲームにもリリースされることになった。
そのため、これまでと比べコンシューマーゲームを意識した作りになっているのが特徴的だ。
簡潔に書けば、いわゆるディアブロ系のアクションロールプレイングだ。オンライン通信を介した協力プレイにも対応しているが、ダンジョンは自動生成式ではなく固定式で、ストーリー性が強い。
ゲームシステムは洗練されているが、オリジナリティに乏しく、これといった面白味がない。
グラフィックはそれなりの綺麗さを見せるが、視点が見下ろし型を採用しているため、臨場感や迫力は得られない。
特徴のないゲームのために、いきおい、密集した敵と距離を取りながらペチペチ叩いてただ倒すだけの単調なゲームになってしまっている。
この手のゲームは強力な装備品集めや自身の育成強化を楽しむ比重が強いものの、パラメーター数値に執着させる面白さがなく、他の同ジャンルの人気シリーズと比べ、あまりに魅力に乏しい。
一連のプロセスが楽しく感じられれば良いものの、敵をなぎ倒す爽快感も無ければ、レベルアップして強くなった喜びもあまり実感できない。
テコ入れを図ったらしいストーリーも、イベントポイントに到着したら、NPCが長々とつまらない台詞を喋るだけで、まったく盛り上がらない。肝心の脚本もダラダラ長い割に面白くない。
言うなれば、これは古臭いゲームなのだ。
「ドラゴンクエスト」や「ウィザードリィ」を古臭いゲームと批評すれば、異を唱える人が出てくるだろうが、このゲームに関しては独自の面白さや魅力的な世界観などを確立していないので、
ただ没個性的な伝統を守っただけの古いゲームにしか見えないわけだ。
他に気になったところといえば、このゲームはテキストの量が多いので、日本語化するだけでなくボイスも日本語吹き替えにして欲しかった所だ。登場人物も多いので物語にイマイチ入り込めない。
逆に、日本語吹き替えにしていれば、もっと親しみを持てるゲームになれたかもしれない。
また、セーブする際に、毎回新規セーブにカーソルが合わさっているのがうっとうしかった点と、
視点操作が縦軸しかノーマル/リバースの切り替えができないのが不便に感じた。縦軸はほぼ使わないんだから横軸の操作切り替えをつけて欲しかった。
敵キャラの種類は少なくダンジョンはほとんど狭い一本道でゲーム全体の起伏やバリエーションに乏しい、非常に退屈なゲームであった。
個人的にはGBA「シャイニングソウル」をやっているのと全く同じプレイ感覚を覚えた。据え置き機で豪華に作っててこれじゃあ駄目だろう。そこで結論。
見掛け倒しのゲーム。