エルファリア


対応機種スーパーファミコン
発売日1993/01/03
価格9500円
発売元ハドソン

(c)1993 HUDSON SOFT / LIGHT&SHADOWS / SUSUMU MATSUSHITA
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キャラクターデザインに松下進を起用した、ファンタジーロールプレイングゲーム。

RPGとして売りだされているが、どちらかと言うと、陣取り合戦のリアルタイムシミュレーションに考え方が近い(全く同じというわけではなく、RPGとシミュレーションをミックスしたようなものである)。

4人1パーティで、最終的には4パーティにも膨れ上がり、状況に応じてうまく使い分ける必要性が出てくる。
ワールドマップでは、パーティの行き先をSLGのようにすべてコマンドで入力する。

章立て形式で、新しい章に入ると、マップが変わり、初期状態では、町や城はほぼすべて敵(魔物)に制圧されている。
マップ上のすべての敵を倒しエリア全体を解放することで、そのステージ(章)がクリアとなる。

町を制圧する際には、RPGのように実際に町の中に入りマップを探索し、奥にいるボスのところに行って戦って勝たなければならない。
また、町以外に洞窟といったダンジョンもあり、そこで必要なアイテムを探して取ってきたりというイベントもある。

経験値やお金、買い物という概念はなく、町を制圧した時に、倒したボスの数に応じてレベルが上がる。

ザコ戦闘や宝箱、イベントでは装備アイテムが手に入り、それをうまく使ってパーティメンバーを強化していけるようになっている。
この辺はRPG的である。

戦闘シーンはオートバトル形式になっている。
パーティは必ず、前衛2人後衛2人で構成されていて、後衛2人が使う魔法(補助魔法、攻撃魔法)を選ぶことが出来る。
選ぶことが出来ると言っても、実際に決めるというよりは、戦況に応じて次に何の魔法を使って欲しいかをカーソルで示すぐらいのもので、それ以上の介入は出来ない(誰に使うかなど)。

このように、ゲームとしては突飛なシステムだが、その割に説明不足な点が多く、さらにバトルのバランスがシビアで、意図するところがわかりづらい。
つまり「これなにしたらいいかわけわかんない!」といった事態を招くゲームである。

エンカウントする敵と味方パーティには相性があって、運悪く相性の食い合わせが悪く、こちらが不利な場合、その戦闘は苦戦する。
しかし、相性の悪い相手とエンカウントした場合、パーティを切り替えて戦う事ができないため、逃げるしか有効策が無い。
どのタイプの敵が出てくるかは、そこを陣取っているボスなどから予測できるものの、複数のタイプからエンカウントすることもあり、やはり逃げるしか無い状況に追いやられる場合も決して少なくない。

また、それなりにパーティを強化していても、ザコ敵からして既に結構強い。メニューコマンドでいつでも好きな時に「外に脱出する」事ができて、外に出ることで全回復する。
敵が強いくせにエンカウントも高いし、その割にMP回復できるアイテムがない。当然ながら奥にいるボスも強くて、全快した状態で戦うことを前提とした強さである。
結局、敵を倒してもお金も経験値ももらえない、強化(装備)アイテムが得られるぐらいなので、それが不要になったら、戦う意味が無いので、逃げることになる。
こんなに敵が強くて見返りも少ないのなら、ぶっちゃけ、「ロマンシングサガ」のように毎戦全快の状態でも釣り合いが取れててちょうどいいぐらいだ。

次に、装備品を装備するシステムも一風変わっていて、一言で言うと不便。

装備することを「メルド」と言い、一度取り付けると外すことが出来ず、別のものを付けたい場合、上書きする必要がある。
上書きすると、当然前に装備していた装備は消えてしまう。つまり、一度装備に使ってしまうと、別のキャラにそれを移したり出来ないのだ。
1人のキャラに5つまでアイテムをつけることが出来て、武器防具といった決まったカテゴリがなく、5枠全て、好きなものを装備させることが出来る。

特定の組み合わせの装備をすることで、技が出せるようになったり、鍛冶屋に持っていくことでアイテムを合成して、強い装備品を作ってもらえたり、といった仕掛けがある。
ただ、思ったほどバリエーションがない。たいてい、クリアに半ば必須なものばかり。装備集めを無理やりやらされてる感じがして創意工夫の面白さは無い。なんとももったいない話だ。

このゲームの装備は、一度使ってしまうと後戻りができないので、やりようによってはハマってしまうのではないかと思われるだろう。
だが、よほどなことをしないかぎり、普通にやっていれば、ハマってしまわないようには一応作られている。

どうにも、全体的にシミュレーションゲームの戦略性と、RPGの探索要素を、中途半端に掛け合わそうとして失敗している感がある。

また、ゲームとしての作りが非常に古臭いのも辛い。
感覚的には、ファミコン向けに作っていたのを、急遽スーファミ対応にしたような感じ。
アドバルーンデモの出来は良いのだけれども、肝心のゲーム上でのイベントシーンの演出なんかは、スーファミのゲームとは思えないほどヘボくて、マップチップなんかも実にチャチい。

シナリオ自体は、なかなかしっかり出来てるのに、陳腐な見せ方のせいで台無し。勿体無い。本当に勿体無い。

他のRPGで言うところの「話す・調べる」に値するコマンドが「クエスト」という記述になっていたり、装備品の名称が「ソード01」(後ろの数字が大きいほど性能が高い)や、宝石の名前などで、分かりやすいんだけども凝ってない。
全体的に“理解してもらおう”という配慮が、あまりにもなくて、開発途中の代物か!?と言いたくなるほどひどい。

松下進のデザインも、個人的にはこういうRPGには合ってないように感じた。RPGとしてはあまりにもコミカルすぎるのだ。魔物のデザインは可愛らしすぎるし、味方の人間のデザインもなんだか間が抜けている。

RPGをやらせたいのかSLGをやらせたいのかはっきりしないし、ゲーム自体も未完成のまんま、強引に出してしまった感じで、ちょっといただけない。そこで結論。

ゲームとしてはあまりにもレベルが低い。駄作(レッドカンパニー主導で作られたのかもしれない)





[2016/02/23]
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