対応機種 | スーパーファミコン |
発売日 | 1995/07/28 |
価格 | 9800円 |
発売元 | メディアワークス |
PCソフトの「エメラルドドラゴン」は、PCエンジンに移植されたが、そのPCエンジン版をベースにスーパーファミコンでも移植。
少々ややこしいが、元々はパソコンで発売された作品を手直し移植したPCエンジン版をSFC向けにアレンジ移植したっちゅう案配である。
PCエンジン版では、生音再生のBGMに、バリバリのビジュアルシーン、豪華声優の熱演と、手加減なしの豪華絢爛な移植ぶりを見せつけたが、
当然ROMであるSFCでは、これらの芸当は無理である。
ただし、重箱の隅つつきさえしなければ、ゲーム単体のレベルは非常に高い。
ビジュアルシーンは入れられないものの、容量の許す限り、原画を取り込んで、見せ場のシーンに挿入してみたり、PCエンジン版と同じ声優のかけ声が入っていたりする。
どーも、わざわざSFC版のためだけに呼び寄せて収録したようである。
また、演出の弱さをカバーするように、キャラパターンも非常に豊富で、その辺の穴埋めは十分に出来ていると言える。
音楽も、PCエンジン版の生音に迫る勢いでクオリティが高く、内蔵音源と使い分けられていたPCエンジン版と比べ、統一感もあって良い。
マップが広すぎるという不満点があったのか、全体的にダンジョンマップを中心に、コンパクトにおさえられている。
しかし、少々行き過ぎか!?ダンジョンのあまりのあっけなさに拍子抜けした。
低年齢層など幅広いユーザーに配慮したのか、シナリオに変更点が多く加えられており、オリジナルと比べると淡々としている印象がある。
そして、いくらなんでも変えすぎな気がなきにしもあらずといった感じもする。
また、容量の問題か、若干イベントが省かれている、または、まとめられているところもあった。
戦闘シーンのバランス調整が大きく変えられていて、理不尽にゲームオーバーになってしまうことがまれにある。
PCエンジンではそういったことがなかったので、劣化していると言える。
この辺は、PCエンジン版が優秀だったので、いじらないで出して欲しかった。
ダンジョンの構成や、シナリオの変更など、アレンジされている部分も多く、移植とはいえ別ゲームと言えるほどである。
その割に、ゲーム全体の完成度はなかなか高いので感心していたら、やはりPCエンジンで制作指揮を執った桝田省治が監修しているようだ。
しかし、プログラムを担当したいわさきひろまさはいない。
PCエンジン持ってない人ならこっちでも十分。