対応機種 | プレイステーション2(HDD必須) |
発売日 | 2002/05/16 |
価格 | 7800円 |
発売元 | スクウェア |
ファイナルファンタジーが、とうとうオンラインに!
同時に、プレイオンラインという、同社ネットゲームの下地となるサービスソフトウェアも登場する仰々しさである。本格派。
さて、ゲーム開始前のプロセスの多さは、異例のほどで、いくらなんでも、もっと改良して欲しかったところだ。
インストール→プレイオンライン加入登録→追加パッチダウンロード。おまけに、発売時は混雑でサーバーダウンのおまけつきだ。
形態が違うとはいえ、DC「ファンタシースターオンライン」はもっと、手軽に接続出来たぞー。コンシューマは、手軽さが強みなんだから、そこをもっと考えて欲しい。
まあ、ゲームは、廃人仕様と名高いPC「エバークエスト」の物真似レベルだ。つまりは、まとまった時間がとれなくては楽しめない厳しさである。
元々、オンライン化を提案した坂口博信が、エバークエストにはまっていて、それをきっかけにウチでも作るって言い始めたのだから、当然の結果かもしれない。
エバークエストを反面教師にするという話で初期は作っていたようだし、インタビューではそういう内容になるようなことを喋っていたのだが、業績不振で会社を降ろされてから別の人間に代わってからは、やっぱりエバークエストなゲームになっていったようである。
どちらかというと、PCゲームのようなインターフェイスデザイン。馴染みにくく、とっかかりの悪い構成。渋いゲーム画面は、逆に敷居を高めてしまったように見受けられる。
ネットワークゲームで、第一に重視すべきは、コミュニケーションのとりやすさだ。それは、居心地の良さや快適さといったものがゲームシステムの良さよりも、最優先されなくてはならない。
このゲームでは、せっせと経験値稼ぎとクリアが困難なクエストを必死に攻略する、厄介な作りである。
自分は、こういう義務的なゲームが大嫌いである。意図するところとしては、膨大なクエストを与え、経験値稼ぎで一緒にパーティを組むことで、友達との交流を深めてもらいたいのだろうが、目的がクリアとすり替えが起こってしまうと、成り立たなくなる。
それどころか、ゲーム上の不利益(死亡で経験値が減らされる)の緊張感から、保守的、威圧的な空気すら漂うことが多い。
ただ、さすがに、グラフィックは一世代、二世代上を行っているかのような綺麗さで、なかなかほかではお目にかかれないほどのクオリティを誇る。
フィールド上が、そのままバトルフィールドになる、戦闘システムも、家庭用ゲーム機としては、珍しいものだろう。
当初は、これでオンラインゲームを普及させるぐらいの意気込みがあったようだが、結局は落ち着くところに落ち着いてしまった、そんなゲーム。
ファイナルファンタジーという、看板まで持ち出したのに、名前負けしてるというよりも、名前に頼ってしまってるようなしょーもなさだ。
好きな人は遊ぶでしょう。