ファイナルファンタジー4アドバンス


対応機種ゲームボーイアドバンス
発売日2005/12/15
価格4800円
発売元スクウェアエニックス

(c)1991 2005 SQUARE ENIX
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FFシリーズ携帯機復活プロジェクト第一弾ということで、既にFF1・2は移植されてるし、FF3はNDSで開発中なので一作飛び越えて4作目がGBAへ移植。
まぁ売りやすい作りやすいのかしこたま槍玉に挙げられる4だが、今回の移植度は。

どうも、ゲームボーイミクロブームに便乗する狙いがあるらしく、非常に粗悪な作りである。
それもそのはず、発表から発売まで僅か2ヶ月のスピード発売。そのくせ、追加要素てんこ盛りの概要に不安感は拭えなかった。
拡大縮小やモザイク処理を避けていることから、ワンダースワン版のプログラムソースを流用したのかと思い確認してみたのだが、メニュー周りなんかはGBA版の仕様の使い回しの方が多くそういうわけでもないらしい。
なにせWS版の方がベタ移植ながらしっかり再現されているのだから。

スタッフロールを見たところ、外注(ちなみに請負先はこの手の移植を一手に引き受けるトーセ)なのは覚悟していたが、出るわ出るわ中国系の名前がわんさかと。
確かGBAのFF1・2もそんな面子だったと記憶しているが、しかし今回は前にもまして酷い。よほど開発期間に余裕がなかったようだ。

FF4は元はSFC初期の作品なので、それほど高度な処理はしてないはずなのだが、それなのにどーしてこうも見るも無惨な程度しか再現出来ないのか。
効果音に入っている聴くに堪えないノイズに、オリジナル版の音すらまともに再現出来ない始末。戦闘の攻撃エフェクトもあまりに酷すぎる。
キーレスポンスとメニュー処理の硬さ、処理落ち具合も異常過ぎるほどで、いくらATBゲージを追加したとはいえ、それほどきつい処理はしてないはずなんだが…。

メッセージウィンドウに顔グラフィックを付けたり、文字フォントを大きく漢字を織り交ぜるなど今風のアレンジを加えている点はFF1・2と同じ。
特に、SFC当時の作品はテキストに漢字が使えなかったわりに難しい言葉を多用していたので、だいぶ読みやすく見栄えも良くなった。
ただ、「大人しい」などごく一部で変な漢字の使い方をしている箇所もあり、妙に気になった。こういうところはなるべく気を使って欲しい。

発売してすぐに遭遇率はそれほど高くないものの、バグによってセーブデータが破壊される危険性が伴う不具合が発表された。これは致命的なミスである。
それ以外にも、バグくさいすれすれの処理をそのままに出しているところもあったりと、単純に見苦しい。
一番多いのがATBゲージ関連で、ゲージの溜まりとコマンドのまわってくる処理がかみあってなかったり、ゲージが途中で何度も0に戻されてしまうようなバグが目立つ。
まぁ、元々の原版からゲージのまわり具合におかしなところが見受けられた(表立っての表示がないのでそれほど気にならなかった)ので、それを強引に視覚化したっていうのが真相かもしれない。
しかしきっちりと処理関係を作りきれなかったのなら、無理にゲージを表示させることはやめた方が良かった。そうすることで処理も軽くなる。

顔グラフィックを描き直してたり、音楽もGBAの厳しい制約の中で、なかなか頑張っている。
PSに移植したFFの時の、機械的に譜面を載っけただけのような駄目さ加減から比べるとだいぶん出来がいい。
1・2の時のモンスター図鑑やサウンドテストなどのおまけを付けることも忘れてない。
ただ、1・2を踏まえた箇所がある反面、どこでもセーブ出来たのがSFC版同様出来ないままだったり(WS版同様中断は可)、アイテムの所持数に制限がついているという元作のまま通しているところもあり整合性が取れてない。違和感バリバリである。
どうも、仕様変更する作業が面倒くさかったっぽい。アドバンスから遊び始めたユーザーにとっては、疑問符を浮かべざるを得ない項目だろう。

微妙にマップチップを綺麗に描き直したりしてるのに、基本的にベタ移植の雰囲気が拭えない。ここはもうちょっと頑張ってリメイクとして売り出して欲しかった。

しかし、4時点でこの程度のものしか出来ないのならこの先予定している5、6なんか事実上移植不可能なのだが…。
WSのFF3みたく、発表しただけ。企画倒れにするつもりか?仮に出したとしてもかなり出来の悪いものになりそうで、今から心配である。

追加ダンジョン追加イベントも一方で豊富に用意されている。本末転倒な気はするが、オープニングにプロローグデモを挿入するなど力が入っている。
ただ、またもこれら追加要素をけちけち出し惜しみして、一度クリアしないと体験出来ないようにしている辺り、プレイヤー心理を分かってない。
せっかくFF4はキャラクター性ストーリー性を全面に押し出した路線なのだから、今の感覚では少々食い足り無さの残る本編にサブイベントとしてちりばめて遊ばせる方がよっぽど健全。その方が多くの人が目にするし、この構成だと不自然。
パーティ入れ替えを可能にしたのは時代の流れから必然とも言えるが、それならばもうちょっと使えるキャラにして欲しい。エキストラダンジョンの最奥に到達するには全キャラを使い込まなくてはならず非常に厄介。だらだら経験値稼ぎさせるのは不毛でしかない。
それに、FF1・2でもそうだったように、結局昔の底の浅いゲームシステムで後付けの隠しダンジョンをつけたところで強力な装備に身を包んだキャラクターたちによって、面白味のあるものには出来るはずもなく、
相変わらず本編ダンジョンの使い回しマップに、ほとんどの敵が本編の流用。しかも色変えですら無い。隠しダンジョンとしても相当出来が悪い。はっきりいって必要無い。

FF1・2の移植度の方が数倍マシ。これははっきりいって後発としては問題。やっつけ仕事でなく、もっとちゃんと作って欲しい。やる気がないなら出さない方がまだ良い。
そこで結論。

まだ体験したことのない若いプレイヤー向き、もしくはコレクターアイテム。間違っても懐かしさにつられて買っちゃいけない。





[2006/01/23]
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