ファイナルファンタジー4 コンプリートコレクション


対応機種プレイステーションポータブル
発売日2011/03/24
価格5980円(UMD)/4980円(PlayStation Store)
発売元スクウェアエニックス

(c)2011 SQUARE ENIX
戻る

「ファイナルファンタジー4」と携帯アプリ向けに開発された後日談「ファイナルファンタジー4 THE AFTER YEARS」をカップリング移植。
追加エピソードも新規に製作し収録されている。開発はスパイク「喧嘩番長」シリーズのバレットが担当。

力が入っているのはわかるのだが、見た目を豪華にしただけで中身は昔のRPGのシステムそのままの移植なのだし、その割には価格が高い。
アドバタイズムービーなんかわざわざ作らなくていいから、値段を下げて欲しい。

移植内容は以前出していたPSP版1、2の路線と同じで、グラフィックをPSPの解像度に合わせて描き直しているが、ゲームシステムなど中身はオリジナル版を基本としている。
GBA版をベースにしているので、最終決戦前のタイミングでパーティ入れ替えが出来たり、クリア後のおまけダンジョンまで入っているのは嬉しいところだ。
だが、グラフィックは相変わらず昔のゲームをそのまま工夫もなく描き直したって感じで、どうにもこうにも苦労の割に安っぽさが目立っている。
マップタイルとキャラクタの色遣いに統一感が無いので、浮いた表示になっている。金取ってるゲームでこのレベルはマズイだろう。

他にも演出面が一新されている。しかし、頑張りは伝わるのだが、戦闘時の魔法や特殊攻撃のエフェクトが冗長になりテンポが悪くなっている。
特に召喚魔法のダレっぷりがひどい。見栄えばかり良くしようとするこの会社の悪い癖が見事に露呈した結果だ。
また、2Dのゲームなのに、3D的なエフェクト効果(3Dポリゴン)を使っているので、違和感バリバリである。

古臭い雰囲気をなくそうと、気合を入れてリニューアルに取り組んでるのだが、整合性がとれてないので、ダダ滑りを起こしている。
結果、見た目だけは綺麗なんだけど、全てにおいて安っぽい画面に見えてしまうのだ。

「ファイナルファンタジー4 THE AFTER YEARS」は、以前Wiiウェアで追加課金形式で移植されていたが、パッケージ化は初となる。
Wiiウェアで最後まで課金してプレイしたのだが、レビューでは序章だけやった段階で書いたものなので、そこではまとめて1本のゲームとして出したほうが良いというようなことを書いた。
だが、最後までやって、逆にこれは大々的に売り出すべきではないと強く感じた。

というのも、ゲーム性を重視したために、ストーリーが犠牲になっていて、そのストーリーが「やっちゃいけない手法」を使っているからだ。
ネタバレになるのであまり書けないが、思い入れのある作品の夢を壊される、まるでFF4という世界を使う必要のないオチになってしまっている。
がっかりするどころか、これが下手に広まってしまうと看板タイトル「ファイナルファンタジー」の評判を著しく落としかねないヤバいものだ。
製作者は軽い遊びネタのつもりだったのだと思うが、それを軽く流せない人は楽しめないどころか冷めてしまう。だから、人目に触れるようにすべきではないと感じた訳だ。

後はおおむね、以前書いたWiiウェア版の感想に近い。所詮元は携帯アプリのゲームだ。それをほぼそのまま持ってきたのか、全般雑なゲームだ。多くを期待してはいけない。

他に気になった点や不満点を簡単に指摘していく。

コンフィグでわざわざLボタンで台詞送りできるようにする設定があるが、十字キーでも台詞送り出来るので、わざわざオンオフ設定の意味が無い。
十字キーでも反応するせいで、たまに間違って台詞を飛ばしてしまうこともあり困ったものだ。これは、見落としていたんだろう。

FF4の戦闘シーンやシステム周りの挙動(仕様)がオリジナル版と若干異なる。ジアフター版と摺り合わせしたせいかと思いきや、それぞれ仕様が異なっている。

処理周りがかなり早く待たされることがないが、音楽だけが遅れて再生されるのが残念。

細かいことだがメニュー画面でのカーソルの効果音に違和感。

FF4では一部シーンをポリゴンで演出したり、画質はイマイチだがムービーに起こしてる反面、ジアフターでは演出のテコ入れがない。

装備品の説明文と実際の性能が間違っているものが目立つ。他にもHP満タンの時に回復アイテムを使えてしまう(魔法は使えなく設定している)など、インターフェースの不備(というか本来満タンでも使えちゃう仕様なのか、統一性が取れてない)が多い。

これぐらいか。

他に特徴的なところを挙げると。
せっかくデータインストールに対応して、ディスクアクセスや処理が軽快なのに、冗長なエフェクトで台無しにしている。実に惜しい。

BGMを原曲と切り替えて遊ぶことが出来るのは細やかな配慮と言える。

追加エピソードである「インタールード」は、本作の売りにするために何とか間に合わせで作った感ありありの出来栄えで、ボリュームも中身も期待できない。

ギャラリーモードが力入っている。サウンドテストは原曲とアレンジ両方聴けるし、マイリスト編集機能まで付いている。変なところ懲りすぎ!!
SFC版当時の開発資料が見られたり(DS版やジアフターの資料も勿論ある)、DS版のオープニングムービーも再生できたり等、結構充実した内容である。

実質2本分のRPGが入っていて、スムーズに進めても計40時間ほど遊べるお買い得感はあるものの、ありあわせのものをぶち込んだってな感じで質的には期待できない。そこで結論。

何度も移植しているのだからもっと丁寧に作るように。





[2011/04/02]
戻る

inserted by FC2 system