ファイナルファンタジータクティクスアドバンス


対応機種ゲームボーイアドバンス
発売日2003/02/14
価格5800円
発売元スクウェア

(c)2003 SQUARE
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PSで発売されS.RPGとしては高い販売数を得たFFタクティクスがゲームボーイアドバンスにやってきた!
基本システムをベースに携帯機用に合わせてリファインされた完全新作。

さて、PS版は制作者等の関係で賛否両論の作品となったが、様々な偏見をなくせばまぁ悪いゲームではなかった。
最初のシステムに馴染むまでの時間の長さをのぞけば、おおむね良品だったと思う。

ただ、あからさまな不満点もあり、今回はさすがにそこら辺は取り除かれている。
しかしすべて直されたわけではなく、経験値稼ぎが味方同士討ちの方が早く成長するとか、
タクティクス(戦術的)と銘打っておきながら、ほとんどRPGの戦闘シーンに移動要素を付加した程度の浅いゲームバランスと、相変わらずの点も多い。
ここら辺は、オウガバトルシリーズのスタッフの伝統らしく、ファンも多くが文化として受け入れているらしいので一概に悪いとも言い難いようだ。
まぁ、こういうフランクさが、S.RPGとしての敷居を下げて遊びやすくしてくれた側面も確かにあると思うので、ありといえばあり。

PS版ではフィールドをポリゴンで表現していたため、立体的なマップが出来た反面、物陰が多く出来ることもあり、カメラを動かしてもしっくり来る位置に来ないなど、ストレスの元となっていた。
今回はGBAでドットで描かれているので、そういう苛立ちは無い。ゲーム的にはこちらの方がふさわしいと言える。
グラフィックもさすがスクウェアと言える水準の高さで、申し分ない。

GBAということで、低年齢層をかなり意識しているらしく、システム面の簡素化、残虐性の徹底排除など、ポップなデザインになっている。
この辺は従来作の路線を期待していた人なら好き嫌いが出るだろう。大きなお友達にも満足出来るような内容作りは心がけてるが、味わい深い渋さは無い。
低かった難易度はさらに下がり、普通にプレイしていればよっぽどのことがないかぎり全滅することはない。

前作で、酒場で仕事を請け負うシステムがあって、今回はそこのバリエーションを広げて、ゲームの大黒柱になっている。
本編ストーリーの存在感は代わりに薄れ、アイテム集めやアビリティ集め、クエスト集めを楽しむやり込み型ゲームの比重が強まっている。
やっぱり今作もストーリーだけ追っていくとレベル不足になるので、脇道要素が充実してると育成も単調にならず飽きずに続けられ、その面でも評価出来る。
アビリティ取得の仕様が若干変更され(FF9と一緒で装備品から引き出す)、必要ポイント数が減り覚えやすくなったのも良い。
特に育成関係は、FFシリーズのお馴染みのアイテムやアビリティがふんだんに登場し、シリーズに愛着のある人ほど楽しめる内容となっている。
青魔道士や赤魔道士、魔獣使いというマニアックながら人気のあるジョブも多く出てくるのは単純に楽しい。
今回は、育成がマンネリに陥らないよう5種の種族が登場し、それぞれ就けるジョブ、覚えれるアビリティ(まぁほとんど重複してるが)が異なってくるという工夫が施されている。
このゲームで、一回の戦闘で出せるパーティ人数は最大6人である。つまり、主人公を省けば、違う種族だけで構成することが出来る。
魔法に強い種族、肉弾戦に強い種族。と、見た目で判別出来るようになっており、分かりやすくやり甲斐も出てくる。
ただ、種類が増えている代わりに煩雑さは否めない。見ただけで相手がなんのジョブなのか分からなかったりすることも多い。

残念ながら、インターフェースが劣悪に酷い。
GBAは画面が据え置き機に比べ小さいので、一画面に表示出来る情報量は限られてしまう。
そのため、S.RPGのように膨大な情報を元にプレイしていくジャンルとは相性が悪いのだ。
任天堂「ファイアーエムブレム」シリーズは、GBAで出した時も、かなり工夫してくれて遊びやすさは損なわれなかったのだが、
この作品では、そこまでの工夫はなく、面倒な操作をして、欲しい情報を画面を切り替えながら見ていくという煩雑なものとなってしまっている。
これは、大減点である。
特にアイテム装備やアビリティ関係のセットのやりづらさや、馬鹿みたいに多い莫大な量の武器群といい、どうもこなれていない箇所が目立つ。
武器は、武器種別にカテゴリを分ける措置は必要だった。

音楽のクオリティは高く、一部の楽曲で低音部分の処理がつらいところがあるが、雰囲気はだいぶ良く出ている。

全体的なコンセプトデザインは、どうもネットゲームを意識して作っているようだ。
これは、同社が「ファイナルファンタジー11」でネットゲームのサービスをちょっと前に始めたからだろう。
プロデューサーの松野泰己自身も、FF11をはじめ多くのゲームを遊んでいるディープなネットゲーマーらしく、そこら辺の影響もどうも受けてるっぽい。

シナリオも、いわゆる異世界ものだが、シンプルでありながらなかなか良くできている。
ただ、LOWシステムは世界観を見せるためのものでしか無いような気がする。
動物愛護やダメージ50以下なんかは、状況次第では工夫の余地がないし、アンチロウカードで簡単に無効化出来るし、怒濤のようにそのカードも手にはいるので、あって無き要素である。
一番の敵が、持てる数の少なさってのはどうかと。

ワールドマップメイキングシステムも、アイデアを出しただけ、ただやりましたって感じでどーもいい加減な作りだと思う。
マップでの移動操作のしづらさや、他のクランとぶつかったときの強制戦闘のストレスはPS版ほどではないが完全に直っているわけではないので、
それ以外にも全体的にもう一歩がんばれ!!ってなところが多かった作品である。

FF好き、やり込み好きな方どうぞ。ちまちまゆるゆるだらだら遊べます。





[2004/05/14-2005/11/19]
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