ファイナルファンタジー零式HD


対応機種プレイステーション4
発売日2015/03/19
価格6800円(パッケージ)/6100円(ダウンロード)
発売元スクウェアエニックス

(c)2011 2015 SQUARE ENIX / HEXA DRIVE
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2011年にPSPで発売された「ファイナルファンタジー零式」をHD化して移植したものである。

また、今更微妙なゲームを引っ張り出してきたものだと思っていたが、色々と事情があったようだ。
海外では発売されてなかったが、強い要望を受け、海外展開向けに据え置きマシンへの移植開発がスタートしたのが発端となる。

ただのHDリマスターではなく、色々細かいゲーム内容にいたるまで調整が施されており、もはやリメイク版を名乗ってもいいほどの力作となっている。

画質もただHDに合わせたのではなく、モデリングやテクスチャーの直し等の基本的なことは当然ながら、エフェクト効果やライティング演出が豊富に加えられ、別物といえるほどの出来栄えである。
PSP版と比べてみると、あまりのテコ入れっぷりに驚くほどだ。
逆に言うと、比べてみないと凄さがわからないという悲しさを背負っているのだが...。

ただ、贅沢を言うと、画質はもうちょっと頑張れなかったかと思う。
30フレームで、テクスチャーも部分的にだが粗さが気になる。全体的にエフェクトでかなりごまかしてるなーという印象が強い。

コントローラーのボタンが増えたことで、快適な操作性を実現している。やはり右スティックでカメラ操作出来るようになったのはでかい。
地味な部分だがカメラ位置も調整され、PSP版より広い視野になっている。
しかし、PSP版を基調としているので、一般的な据え置きの3Dゲームと比べると視界が狭い。

PSP版はUMD2枚組で途中でディスクの入れ替えが要求される作りだった(ダウンロード版でもアプリの切り替えが求められた)。
今作では当たり前だが入れ替えの手間はなくなっている。
また、やや強引に思えたマルチプレイの機能もバッサリと削除され、完全に一人用のゲームとなっている。
オンライン協力プレイや画面分割など、やりようはあったと思うのだが、敢えてカットしてしまうというのは潔くて良い。
単純にコストを掛けたくなかったらしいが、携帯ゲーム用のゲームは、無理に通信機能を絡めようと失敗しているケースが多い。
このゲームも、どちらかと言うと失敗している部類に入っているように感じていたため、それを公に認めた形とはなるが、結果的に遊びやすくなったと言えないだろうか。

ただし、あくまでこのゲームはPSP版を元にした作品であることを念頭に置いてプレイするべきである。
というのも、かなり様々な場面でテコ入れが行われているとはいえ、根っこの部分はそのままなので、古臭さやチープな箇所も数多く残っている。

例えば、リアルタイムのイベントシーンのカットでは、表情やモーションが乏しく、カメラワークも単調で、いくらテクスチャや光源処理を入れたと言っても、貧弱さは否めない。
マップ構造も、ぶつ切りにされた小さいマップをつないだ形になっていて、PSPのゲームだと言われれば納得できるが、かなり頻繁にエリアチェンジが行われるところ。
マップの造形も平坦で、直線的な作りになっていることや、草木のモデリングが旧世代的だったり、書き割りの背景がくっきり表示される。
逆にPSPでここまで描画していたんだという驚きを感じるマップもあったりするが、据え置き機に起こしてみるとやはりチープに映ってしまう。

ゲーム内容の違いといえば、難易度選択が出来る機会が増えており、簡単と不可能の難易度が追加されている。不可能に関しては一度ゲームクリアする必要がある。
細かいゲームバランスの再調整もされているようだが、大きな違いといえば、RTS風ステージをスキップできるようにしていること、日本語と英語のボイスの両方が入っておりコンフィグで切り替えることが出来る。
HD版のスタッフロールムービーが追加されている、などが挙げられる。

再リリースにあたって、ゲーム内容の見直しが入り、元となったPSP版よりかは確実に遊びやすくなっているものの、稚拙なゲームデザイン、アクションパートまでを抜本的に変えることまでは当然出来ない。
元々が、物議をかもした、賛否両論巻き起こる作品だったので、過剰な期待を込めてプレイするのは禁物である。そこで結論。

HDリマスターとしては超豪華、ゲームとしては相変わらずイマイチ。





[2015/03/23]
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