対応機種 | スーパーファミコン |
発売日 | 1990/12/21 |
価格 | 8500円 |
発売元 | カプコン |
テクノスジャパン「熱血硬派くにおくん」や同社「双截龍(ダブルドラゴン)」の系譜に乗っかった作品であるが、その高い話題性でゲームセンターに降臨し、
ベルトスクロールアクションというジャンルをあっという間に広めてしまったエポックメイキングソフト。それが「ファイナルファイト」だ!!
その人気の高さによって、わずか1年で、スーパーファミコンへと移植される。果たしてその移植度は!?
ゲームの内容としては、レバー+攻撃、ジャンプとボタン同時押しの緊急回避のシンプルさで、その他簡単なコマンド入力で出る技なんかもあり、それらを駆使して町中に入り浸る悪いギャングたちを正にストリートファイトでぶちのめしていくというもの。
私は残念ながら、アーケードで稼働していた「ファイナルファイト」はプレイしたこと無いから、比べることは出来ないのだが、スーパーファミコン版は、ハードの性能上、完全移植が難しいようで、だいぶ細部の仕様が異なるようだ。
具体的には、(この辺は有名であるが)2人同時プレイが不可能、3人のプレイヤーキャラのうち、容量の都合上、ガイがカットされてコーディ、ハガーの2人になっている。ステージ4の工業地帯もカット。全5ステージになっている。
また、一画面上に表示できるキャラクタの都合上、最大3体しか敵が出てこない。そのため、敵の攻撃力を上げてバランスを取っているようで、ザコから一撃食らうだけでもかなりのダメージを受ける。
そのかわり、エクステンドしやすくしており、初期の残機も5機で、ゲームオーバーにはなりにくく調整されている。
このように、実際はかなりアーケードと異なる内容になっているものの、SFC版は独特のゲームバランスのおかげもあって、良い緊張感を生み出しており、アーケード版と遜色ない高い難易度を実現させている。
SFC本体とほぼ同時期に発売されたことや、アーケード版の稼働からわずか1年という(当時としては)スピード移植だったのも、功を奏したようで、それほど悪い評判もない。
実際、スーパーファミコンのゲーム単体としてみた場合としても、デカキャラが軽々と登場し、それをなぎ倒していく爽快感は抜群に再現されており、迫力満点な作りになっていて、完成度が高い(SFC初期にしては)。
スーパーファミコンの性能上(もしくはハード初期の作品である性質上)、移植度としてはもう一つではあるかもしれないが、十分遊べる。
完全移植とはいかなかったが、そのエッセンスはシッカリ移植できている。