フロントミッションシリーズ ガンハザード


対応機種スーパーファミコン
発売日1996/02/23
価格11400円
発売元スクウェア

(c)1996 SQUARE / OMIYA SOFT
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フロントミッションは、「戦争」というハードなテーマを、SFという世界観に加えヴァンツァーというロボットに乗せて送る、スクウェアとしては新基軸の挑戦だったシミュレーションRPG。
続編に当たる今作は、シミュレーションRPGから一転して、サイドビューのアクションゲームへと変貌した。
メガドライブで「重装機兵レイノス」、スーパーファミコンで「重装機兵ヴァルケン」を世に送り出し、「ロボットアクション」という新ジャンルを開拓した大宮ソフトを開発に迎えて送る、スクウェアの新たなる挑戦!

まず、スクウェアのゲームだけあって、流石と言うべきか、グラフィックがとても綺麗である。グラフィックに関してはスーパーファミコンのゲームとしては上位に入るのではないだろうか。
また、頻繁にイベントシーンが挿入されるが、画面の切り替わりがなく展開される点は、臨場感にあふれており、かつ、自然とストーリーに没入できるようになっていて、凄く良い。

フロントミッションの続編というよりは、どちらかと言うと「重装機兵」シリーズの新作といった方がしっくり来る作りである。
残念ながら私は「重装機兵」シリーズはプレイしたことが無い(SFC版は持っているのだがMD版が手に入らない...)ためわからないのだが、アクションゲームとしては硬派な作りで、難易度が高い部類に入るアクションゲームなのだそうだ。
「ガンハザード」は、発売元のスクウェアの意向もあったのか、アクションゲームとしての難易度はかなり低く抑えられており、それにRPG要素も付け加えられているため、キャラクタや装備兵器のレベルアップなどで、さらに簡単に攻略できるようになっている。
正直な話、アクションゲーム下手、苦手なプレイヤーであっても、じゅうぶんクリアできる程度の難易度となっているだろう。これは、アクションゲームとしての向きはどうかと思われる部分もあるが、良い傾向の作りと言えるだろう。

いわゆる、マリオタイプの面クリア型アクションゲームとなっていて、全体のステージ数も多く、ステージの種類も豊富で、アクションゲームでありながら、かなりのボリュームがある。
アクションゲームという体裁をとっていながら、ストーリーで見せていく比重が非常に強く、頻繁にイベントシーンが挿入されるのが、特徴的な点だ。

ヴァンツァーのカスタマイズ作業もなかなかに面白くなっているし、仲間を一人戦闘に連れていける作りも良い。ただ、機体を大破するたびに新しいものを用意してやらなければならないので、扱いづらかったのが難点。
ゲームバランスは結構良くも悪くも大雑把な作りである。ゲーム自体は、どっぷりぬるま湯であるから、あまり気にならない程度ではあろう。

ストーリーは今作も「戦争」を真っ向から描いているが、アクションとしてはくどくない程度の作りで、途中意外な展開もあり、綺麗にまとまっていて、良い。

今作も前作同様スクウェアらしくないゲームだが、どうやらスクウェアは、フロントミッションで新しい風を取り入れたシリーズ物にしていきたいらしく、今後どのようなシリーズ展開をしていくのか注目したい。

間口が広がり、誰にでも楽しめるようになったロボットアクション。





[2019/05/26]
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