任天堂ゲームセミナー2013受講生作品


対応機種Wii U(ダウンロードソフト)
発売日2014/06/19
価格0円
発売元任天堂

(c)2014 Nintendo
戻る

毎年、学生向けに開催している任天堂ゲームセミナーの制作作品を、一般に公開したもの。
2013年の受講生が作った、Wii U向けゲーム4本が収録されている。

4つのゲームを順番にレビューしていくが、商業作品ではないため、作りが甘い所、ゲームボリュームが無い所が共通点としてあるがこれは性質的なものである。
見るべきところは、企画力やゲームアイディアであるため、そういった部分を重視して語る。

「ポッポハンター」
Wii Uゲームパッド、Wiiリモコン2本(もしくはWiiリモコン+ヌンチャク)を使用。
プレイまでの敷居が高いが、収録作品のうちでは、最もWii Uの機能を活用している作品と言える。

公園にいる鳩に餌をあげて、近寄ってきたところを捕まえるという日常風景をゲームに落とし込んだもの。
テレビ画面には公園が表示されており、ここにWiiリモコンを使って鳩に向かって餌をまく。
餌をやって気を引かせて、鳩を自分の足元におびき寄せる。

ゲームパッドにはプレイヤーの足元が映し出されており、ここに誘い込んだ鳩を、餌に気を取られているタイミングを狙って、捕まえる。

餌をまく、鳩を捕まえる操作に、Wiiリモコンを振る必要があるのだが、操作性に若干癖があり、慣れが必要な印象を持った。

鳩の誘導を邪魔する仕掛けも入っているが、餌はまき放題なので、あまり機能してないように思う。
そのため、ゲームとしての踏み込みは浅い感じはするが、ほのぼのとしたアートデザイン、鳩を捕まえた時の演出など、総じてクオリティは高い。

「必撮!センターヒーローズ」
最大5人同時プレイが可能な、一画面固定式の対戦アクションゲーム。
画面上に出現する、カメラのフレーム内に入って、写真に写ることでポイントゲット。うまく中央で撮影されれば、高いポイントを獲得できる。

他のプレイヤーと得点争いを行い、時間内により多くポイントを取る、もしくは、サバイバル方式(ポイント差を付けてゲームから脱落させる)の2種類のゲームルールから選択する。
地形や性質の異なるバトルフィールドも用意されている。

他のプレイヤーに対して行える行為は、アタックでフレームから押し出す、そして、この押し出し攻撃を回避する2つだけ。
この2つのアクションを駆使して、他のプレイヤーを出し抜いてポイント1位を目指す。

「ボンバーマン」を思わせる、多人数対戦アクションゲームだ。これといったオリジナリティは乏しい物の、基本や王道的な要素をしっかり押さえているために取っ付きやすいゲームになっている。
コンピュータ相手に対戦プレイもできるが、はっきりいってそれでは面白くない。やはり人相手に遊ぶことで、真価を発揮するゲームだろう。

「しまながめ」
ジャンルとしてはアクションアドベンチャー。
テレビ画面には、舞台となる島の全景が表示され、ゲームパッドのタッチパネルを使って操作する。

木の枝、りんご、バナナの皮。3つのアイテムを駆使して、島に隠された10個の星を集める。
プレイヤーはいわゆる“神の立場”で、主人公のくらうど君を、アイテムを使って星へ誘導することになる。
りんごを近くに置くと、その方向にくらうど君が移動するので、うまく使って、星のある場所へ動かしていく。

星を取るために、りんごだけではなく、木の枝、バナナの皮を使う必要がある。
しかし、それほど凝った謎かけや仕掛けはないため、ちょっとプレイすることで、あっさりゲームクリア出来てしまうだろう。

プレイヤーとしては物足りないかもしれないが、AI制御に力を入れた作品として見ると、なかなか頑張っているといえないだろうか。

「戦闘団地」
4つのゲームの中では、もっともボリュームがあり、遊びごたえのある作品だ。
ゲームとしては、いわゆるタワーディフェンスに近い。

サイドビュー視点で、フィールド中央にあるロケットを完成するまでの間、敵から守るため、左右に壁を配置して“団地”を作る。団地の中に敵を攻撃するユニットを置くことが出来る。
団地を作るための壁(資材)は、このユニットが集めてくる。ユニットは一定周期で空から降ってくる。
そのままにしていたら、戦力にならないので、ひたすら団地を建設し、その中にユニットを、敵の襲撃に耐えられるように効果的に配置しなければならない。

敵は夜間、襲撃してくるので、昼の時間帯に、防衛線を築く必要がある。
敵とユニットの種類も、ちゃんと個性的な数が揃っていて、やや大雑把なところは感じるものの、しっかり一本のゲームとして完成している。

やや残念に思ったのは、Wii Uゲームパッドを重視したインターフェイスになっていて、テレビ画面はほぼ実質使うことのない作りになっていた所。

ステージ数は4つで、全部クリアするとハードモードが追加される。他にエンドレスモードがある。なかなかのボリュームとなっている。

ゲームの良し悪しは別として、任天堂が行なっているゲームセミナーの成果を無料で体験できるので、Wii Uを持っている人は、どんな感じなのか試しにダウンロードして遊んでみると良い。
こういう機会はなかなか無いので、貴重といえないだろうか。そこで結論。

ゲームセミナー受講生の頑張りを見よ!!





[2014/06/28]
戻る

inserted by FC2 system