このシリーズもそうだが、格闘ゲームというのは、 どうも2作目で才能開化する傾向にあるらしい。 前作はまだ、スト1に毛が生えた程度のゲームだったが、 2はスト2ブームにあやかったこともあって、かなりパワーアップしている。 そしてこのSFC版に関しても前作の反省を踏まえ、 極力SFCで出来うる範囲での完全移植を目指した努力の跡が節々に感じられる。 技術力などの関係で、まだオリジナルに比べ見るに耐えない部分もあるが、 それは些細なことで、3作目のスペシャルの移植ではかなり本物に近づけている。 キャラクターも大幅に増え、そのどれもが個性的で印象に残るキャラばかり。 シリーズ中でも、最も有名な作品ではないだろうか。 俺らの間でもかなり流行ったのだが、どうにも俺はSNK格闘とは相性が最悪に悪いらしく 自分にあった使いこなせるキャラクターというのがいなくて、全然面白く無かった。 超必殺技は、体力が少ない時に出せる強力な技だが、コマンド入力が難しく 出したい時に出せずに倒されてしまうし、 それ以外の技入力もスト2をさらに難しくした感じで、なかなか上手く動かせない。 そして、SFCのパッド操作だとそれらの操作がかなり辛く、すぐ指の皮がむけてしまう。 それでも1に比べればかなり出しやすく良くなった方なのではあるが。 背景やキャラパターンなどがオリジナルと比べて削られてしまっているのはあいかわらずで 当然ながらネオジオ版を完全再現するにはまだほど遠いのだが、 SFCの中では、かなり高いクオリティを誇っていることは事実だ。 同時期にPCエンジンでもアーケードカードという性能引き上げのシステムカードを引っさげて 移植されたのだが、総合的に見て移植度はどっちもどっちと言ったところ。 PCエンジンではCD-ROMの利点を生かしてキャラパターンはSFCより滑らかだし、 音楽も生音演奏で、オリジナルと遜色が無い しかし、試合間のロード時間に効果音が軽く安っぽい感じが致命的。 SFCでは、その代わりロードが無くスムースだし、攻防時の音にしっかり重みがある。 ここら辺PCエンジン専門誌では、PCエンジン版の移植度の方が上とか 延々と検証して見せる記事なんかがあったのだが、 当時PCエンジン寄りだった俺からしてもこれは見苦しい。