幻想水滸伝4


対応機種プレイステーション2
発売日2004/08/19
価格6980円
発売元コナミ

(c)1995 2004 KONAMI / Konami Computer Entertainment Tokyo
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根強いファンに支えられ、歩み続ける幻想水滸伝シリーズ。連番作もとうとう今回で4作目に突入。
3は、あまり褒められた出来ではなかったが、果たして挽回は出来たのか。

弱気になったのか、新要素を生み出すだけの力が既に無いのか、だいぶ守りに入った作りである。
しかし、前回のように下手にわかりづらいものを押しつけられるよりかは賢明な判断といえる。
システム的には、1や2に近く原点回帰しており、オーソドックスで分かりやすさを重視した内容は、遊びやすく、変なところでストレスを与えられず良い。
ただ逆に考えれば、古くささがあり、時代遅れな印象も強く受ける。そこを別のものでカバー出来れば良かったのだが、残念なことに出来ていない。

水滸伝だからフィールドマップを海にしてみたってのは、安易すぎる。マップ描くのが面倒でしたーっていうような言い訳にすら感じられる。
「ゼルダの伝説 風のタクト」とまるっきり一緒で、各所に点在する小島を船で航海していく形式なのだが、通常時と操作方法に統一性が無いし、動かしにくいし、敵とエンカウントしまくるわで、良い印象を受けた試しがない。
舞台となる小島もマップの大きさに比べて極端に少なく、水まわりの描写もゲームキューブのゲームなんか見てしまうとちゃちくさく、ここをウリにするのはだいぶ見苦しい。

キャラクターはデフォルメされておらず、見栄えは結構良くなった。
今回は「ファイナルファンタジー11」に影響されたのか、プレイヤー追従型の自分でカメラを操作する形式となっている。
グラフィックスもそれなりに綺麗で、R1ボタンでダッシュも出来るので、移動の際のストレスも軽減されている。
ただ、相変わらずマップの分量がRPG1本にしては少なく、いまいち物足りない。露骨な使い回しもあり、もうちょっと頑張って欲しかったところだ。

また、キャラクタ一人一人にボイスが付いており、イベントシーンでは喋るようになったこともあって、見応えが出てきている。
しかし、テンポを出したかったらしく、せっかく盛り上がるシーンでも、余計に端折ってしまうせいで、なんだか淡々とした展開になりがちである。
それに、ボイス付きのシーンと、そうじゃないシーンがあって、使い分けが下手くそなのも気になったところ。画面の暗転が多いのもどうか?

戦闘は4人パーティに変更されているのだが、ここはなんとか6人で通して欲しかったなーという感想。
108人が仲間になって、本拠地があってっていうのは継承してるので、気に入ったキャラをもっと多く連れて行きたかったってのが本音。
ただ、ようやっとドラクエ型のアイテム方式を廃止して、FF型にしてくれたのはすっきりして好感触。
敵キャラの種類が少なく、手抜き臭いのが多かったので、この辺にはもっと力を入れて欲しかった。

戦争イベントにあたる海戦は、相変わらずのつまらなさ。もうこの要素は無くしてしまった方が良いのでは?
ながったるいし、せっかくテンポを優先した作りなのに、これのせいで妙に引っ掛かる。
属性の強弱もわかりにくいしねぇ。これだけのために覚えろってのも理不尽。

前作のださすぎた音楽は、cobaにメインテーマを依頼するなどして、なかなか頑張っている。
しかしやっぱり、短波形倶楽部が無くなってしまったのはかなり痛いらしく、初期のアレンジ曲なんか使ってるのを聞き比べると、なんだか泣けてくる。
昔は音楽のコナミともてはやされたものなのにねぇ…。

今回も仲間集めは、そもそもマップが少ないので、芋づる式に増えるため、集める楽しみは薄い。ミニゲームにバリエーションを付けるなどして、3よりはいくらかマシになったが。
あと、些細なことだが、ラストダンジョンに入ってセーブしてしまうと戻れなくなってしまうのは、配慮不足に感じられた。

全体的にまだまだRPGド素人が作ったような、穴の多いゲームである。まー、1作目からそういう節はあるシリーズだが、もう結構な歴史を持つシリーズなのだから、これはマズイだろう。
そこで結論。

作り込んで、勉強して、成長しよう!





[2004/09/03-2006/02/19]
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