それ行けエビス丸 からくり迷路 消えたゴエモンの謎!!


対応機種スーパーファミコン
発売日1996/03/29
価格5800円
発売元コナミ

(c)1996 KONAMI
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「がんばれゴエモン」の主役ゴエモンの相方エビス丸が主人公の作品がついに登場!!
ジャンルは、迷路状のステージを徘徊するエビス丸をゴールまで上手く誘導してあげるパズルアクションゲームとなっている。

ドットの塗りが、コンピュータグラフィックスを意識したようなツルツルテカテカした塗りで好きになれない。
このころのスーパーファミコン用ゲームソフトは、プレイステーションやセガサターンへの対抗意識丸出しのゲームソフトが多くあり、任天堂「星のカービィ スーパーデラックス」でもこんな色遣いをしていた。

立体感を出すためにクォータービューの視点で描かれているが、カーソルの操作など、慣れるまでが結構辛い(オプションで細かく変更できるけど)。視認性もあまり良いとは言えず、見た目だけを重視した感じである。

ゲームのルールは、スタート地点にいるエビス丸をゴールの札が立ったところまで画面上の仕掛けを使って上手く誘導していく。エビス丸は画面上に引かれた一本の道を自動的に歩き続ける。
ステージ上に配置された矢印のパネルを回転させると、エビス丸がその上を通過したときその方向に曲がっていくので、このパネルを駆使して時間内(80秒以内)にゴールへと導いてあげる。
一度歩いた部分が崩れ落ちる橋や、高い場所に上がるシーソー、遠いところへ飛ばす人間大砲など、様々なギミックがある。

触れたら一発でミス判定となる敵がいるステージもあり、この敵も矢印パネルの通りに動くので、穴に落として排除したり、行き止まりに閉じ込めたりして対応する。エビス丸自身が無敵となって敵を倒せるアイテムも存在する。
しかし中には、勝手にパネルを動かして移動する敵もいて、厄介である。
実のところ、頭を捻らせるような難しいステージは無くそういった面ではヌルいのだが、この法則性の分かりづらい敵が配置されたステージが最も厄介と言える。

ステージ開始前に、ステージの全景を確認できて、きちんと考える猶予を与えてくれるが、ゲームが始まった後にスタートボタンを押してポーズしても、画面が暗転するなどしないので、いつでも時間を止めて考え放題である。
こういったパズルゲームでは当たり前にほどこしておくはずのインチキ対応が出来ていない時点で興ざめしてしまった。

もっと言うと、コンティニューの復活ポイントがワールドの最初からというのも面倒この上ない。

全部で約50ステージあり、ステージ上に配置されている通行手形を全て集めると最後に隠しステージへ行くことが出来る。

パスワードコンティニューに対応しているが、仕様があまり良く無い。4×5のマス目上に絵柄を配置していくのだが、文字入力に比べ、入力はやりやすいのだが、メモが取りにくい。どうも進行状況以外に、所持金額やスコアなどを記憶させているからのようだ。
またワールドクリア時と、町エリアでのパスワード屋以外で、パスワードが確認できないのも駄目だ。ゲームオーバーの時にゲームを辞めるときにも表示させないといかんだろう。特にパスワード屋は、2エリア目を攻略しないと出てこないのも不便だ。

真のエンディングを見るためには、一定以上のスコアを稼いでいる必要があり、このノルマポイントが結構きつい。得点を稼ぐには、とにかく早くクリアしてタイムボーナスを獲得する以外に稼ぐ方法がない。このためにパスワードの記述が複雑化しているのだ。
いい記録を出すためには何度もプレイしなければならない。何周も繰り返し遊ぶにはワンプレイが長く単調なのも辛いところだ。

「がんばれゴエモン」らしく、町エリアがあり、情報を集めたり、ミニゲームで一攫千金を狙うなどお馴染みの要素も充実しているのは、頑張ったと言える。ここでは、パズルステージの攻略法やヒントを教えてもらえる。

ゲームクリアーしても、スタッフロールなどは流れず、デモ画面が終了すると、再び町ステージに戻される。町民の台詞が変わるぐらいで、そのプレイではそれ以上やれることはない。なんだか投げっぱなしな作りだ。
スーパーファミコンのカセットにしては、5800円と非常に低価格で、低コストで作ったせいなのも影響していると思う。その努力は評価したいが、もうちょっと細かい部分での配慮も欲しかったところではある。

「がんばれゴエモン きらきら道中」では無理矢理感を感じた声優の掛け声の導入だが、本作では割と効果的に作用していると感じた。そこで結論。

作りは丁寧だが、内容が小粒。





[2010/11/28]
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