ゴエモン ニューエイジ出動!


対応機種ゲームボーイアドバンス
発売日2002/02/28
価格5800円
発売元コナミ

(c)1986 2002 KONAMI / Konami Computer Entertainment Tokyo
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既にプレイステーションで発売されている「ゴエモン 新世代襲名!」のゲームボーイアドバンス版。
詳しい説明はそっちでしているのでこちらでは省く。

発売時期的にPS版と並行して開発していたのだろう、シナリオやゲーム構成及びシステムは共通している部分があるが、ハードに合わせて中身は作り直されておりほぼ別物と言って良い。移植なんだか続編なんだかはっきりしない作りだ。

PS版では、2Dアクションだがポリゴン+スプライトという統一感のないグラフィックであった。GBA版では全部ドットで描かれているため、違和感が無い。
ただ、あまり凝ったことはしたくなかったらしく、面白い仕掛けなどが見られず、全体的に無難な作りでアクションとしては意外性が無く進めていて楽しく無い。
売りにしている、回転機能を使ったステージも、本当にただ工夫もなく画面全体を回転させてるだけで、愕然とした。もうちょっとプレイヤーを楽しませようという努力をして欲しい。

PS版では、ステージ間にイベントムービーが挿入されたがGBAではとてもじゃないが出来ないので、CGの一枚絵を取り込んで台詞でストーリーを見せている。
CG取り込みは割と綺麗なんだけど、出来ればSFC時代のように全編ドット描きおろしだと嬉しかった物だ。違和感バリバリである。

その他PS版と大きく異なっている点は。
4人いたプレイヤーキャラが2人に減っている。減ったキャラは全く使えないというわけではなく、専用ステージでプレイ出来る。ごく一部を除いて横シューティングステージになっている。
これは、良い変更だと感じた。4人いても結局気に入った1人しか使わないので、思い切って1人にしても良かったぐらいだ。自由に選べないという一点で、PS版より劣っていると思いがちだがそうでもない。

妖怪退治などのやり込み要素が全面変更され、宝の地図探しが新たに加わった。
ただ、この点に関しては、明らかにPS版よりボリュームが薄れたと感じた。

不満点も多い。

値段が高いくせにボリューム不足。声優の掛け声とか入ってるけど、どうせ先んじて出されたPS版の流用だ。

ステージが少ない。肝心のステージ構成は悪くはないが、アクションゲームにありきたりのものばかりで、個性や中身が無い。

PS版より楽になってるが、インパクトステージが相変わらずつまらない。

各行動に対して掛け声が一種類しか用意されてないので、特定の声が少々うざったく感じた(特にゴエモンがジャンプしたときの声がうざったい)。

中間ポイントがなく、長いステージもやられたら最初からやり直し。それっぽい場所はあるのだが、仕様として織り込むのが面倒だったとか?

プログラム自体は割としっかりしてるのだが、やる気がないのかゲーム自体が安直な作りでやっていて楽しく無い。ここ一番で踏ん張らなくてはならないところで手を抜いてどうする。
BGMも、PS版の派手な音色を打ち込むのは面倒だったのか、スケジュール的に出来なかったのか、過去作から引っ張ってきてアレンジして鳴らしている始末。
その引用の仕方にセンスがあれば評価しうるものなのだが、明らかに場違いで適当に当てはめたってのが丸分かりの代物で、がっかりさせられた。だが音質自体は良い。

そんな感じで、とりあえず形にはしたってレベルで、それ以上のものがまるでない実に見所のないゲームと言える。そこで結論。

優秀な器を作れたなら、中身も作り込め!!





[2011/04/08]
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