グラディウスリバース


対応機種Wii(Wii Ware)
発売日2008/09/02
価格1000円
発売元KONAMI

(c)1985 2008 KONAMI / Konami Digital Entertainment
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横スクロールシューティングの金字塔「グラディウス」の新作が、WiiWareで登場だ。
新作は2004年発売のPS2「グラディウス5」以来となる。

カプコン「ロックマン9」と同様に、このゲームも、レトロな雰囲気を売りとして作られており、
グラディウス2や3辺りの古めかしいシステムエンジンで作られている。解像度も低く、ドットもかなり荒い。
個人的にはWiiWareは開発費を抑えるために、こういった方向性のゲームもあるべきと思っているのだが、
スクウェアエニックス「小さな王様と約束の国」のように、新作のパッケージタイトルにも引けを取らないクオリティの作品も混在しているため、もっとその辺をアピールしないと(ロックマン9のように)、手抜きと取られかねない。

スクリーンショットを見ると一見「グラディウス」のリメイクに見えるが、完全新作である(過去作品のオマージュはそこかしこに見られる)。

音楽なんかも昔のサウンドドライバを使っているのか、音色が懐かしい。ただ、音楽自体の出来はあまり良くないと思う。

オブジェクトが大量に画面上に乗っかると、処理落ちを起こす。これは本当に処理落ちが起こっているのではなく、意図的に起こしているのだろう。
スペックの低い(一昔前のレトロハードのような)システムエンジンを使っているのかと思いきや、一方で昔のスペックではきつそうな処理を軽々とこなすなど、柔軟性がある。

パワーアップゲージがパロディウスシリーズのように、左下に頭文字だけが表示され、現在点灯しているゲージの詳細が、空いた右下に表示されるようになったが、
はっきりいって、以前のような表示の方が見やすかったと思う。

ゲームスタート時に、導入部としてストーリーデモが入っているが、はっきりいっていらなかった。そういうものは説明書の「ゲームの目的」やら、メニュー画面のHow to playにでも軽く文章で載っけるぐらいでいい。
デモやヘルプメッセージとして挿入される、日本語フォントが安っぽく違和感バリバリである。不親切ということでヘルプメッセージは入れたと思うのだが、なくしてもいいぐらいだ。
どうしても記述がわからなければ説明書を見ればいい。やはりそこまでレトロゲーム風には割り切れなかったか?

家庭用向けに作られただけあって、難易度は低めで、難易度設定も5段階から選べる親切設計となっており、意地悪なギミックもないので、すんなり遊ぶことが出来る。
敵の配置なんかも気を遣って作ってる感じで、素直な作りである。
気になったことといえば、スピードアップの効果が弱く、3段階、うまい人は5ぐらいまで上げないといつもの速度が出ている感じがしないこと。

ゲーム自体が面白いかどうかという点については、かなり難しい話である。
横スクロールシューティング自体、昔からあるジャンルで、その中でもグラディウスシリーズは既に完成されたシステムである。
最先端の技術で作られた訳ではないから、目を引く演出や目新しいものは見られないが、だからといって古くさいと切って捨てるのはあまりに一方的だ。

Wi-Fiコネクションに対応しており、スコアアタックモードで自分が出したスコアを登録することが出来たり、自分のプレイをリプレイデータとして保存出来るなど、今時欲しいと思う要素は一通り入っている。
残念なのは、Wi-Fiランキングを見たい時に、他のメニューを選択してしまうと(戻ってしまうと)、再び見たくなった時に、またWi-Fiに接続しなければならないこと。
一度取得したランキングなら本体に保存して、見られるようにしておいて欲しかった。
そのせいか、接続が集中してるのかつながりにくかった。

ストーリーデモで、メタルギアソリッド4に登場した(正確にはスナッチャー)メタルギアMk-2が出演している。
最近のコナミは、特に今の体制に移行してからは、再びゲーム屋に戻ろうと言う意志が感じられる。頑張って欲しい。そこで結論。

グラディウスシリーズの洗礼を受けた人なら触っておくべし。





[2008/09/02]
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