.hack//悪性変異 Vol.2


対応機種プレイステーション2
発売日2002/09/19
価格5800円
発売元バンダイ

(c)2002 BANDAI / CyberConnect2 / Project.hack
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架空のオンラインRPG「THE WORLD」を舞台に繰り広げられる新機軸の物語、.hackシリーズの2作目。
Vol.1のデータ完全引き継ぎ、物語も完全な続き物となるため、前作経験者前提となる。

前作では、斬新な挑戦を評価したが、今回は少々手厳しい指摘をしていく。

まず、前作で言った利点のひとつ、ユーザーの意見を「ゲーム内のバージョンアップ」という形で、反映しているのは、高く評価したい。
とくに、(基本)移動速度アップは、頑張ったと思う。ほかにも、戦闘システムで属性ダメージの追加など、いい感じに成熟してきた。

ただ、相変わらずストーリー展開が鈍く、中身も薄いのが気になる。4作まで出るということで、Vol.2は全体からすると起承転結の「承」に当たるはずだが、全体の物語の半分に到達したようには思えない。
はっきりいって、ストーリーや設定で、ゲーム性をだいぶ犠牲にしているのだから、ここを頑張ってもらわないと。単なる単調なアクションRPGでしかない。

今作も、前作と同じく5800円でアニメDVDを同梱したものとなっている。もう、値段を安くすることは無理のようだ。
メディアミックスするのはかまわないが、押しつけはやめてほしい。特にアニメは、放送地域がかなり狭いので、キャラを連動されてもわからない人も多いだろうし、同梱されるアニメDVDの内容も断片的で、なにに関連してるのかもわからない。

あと、ゲームボリュームが、サブイベントが増えていて、中身も面白くなっているが、ダンジョンの最深部までいかないとイベントが見られないものがほとんど。
体感的に半分近くは、わざわざ奥に行かせる理由がない形式的なもので、結局ワンパターンのプレイを繰り返す退屈なものになってしまう。

ダンジョンにしたって、自動生成型が裏目に出てしまい、いくつかのパーツを組み合わせて、テクスチャを張り替えただけのダンジョン構成は、Vol.1から継続して遊んでいると、さすがに飽きてくる。
もっとなにかしら新しい仕掛けは欲しい。

ネットワークRPGという設定もわかるが、仲間になるパーティキャラも多すぎると思う。声優使い回してるしねえ。逆に魔法使いの数が少ない気がする。
キャラ固有のイベントがあるけども、人数が多すぎて、イベントでの掘り下げが全然なされてなくて、淡泊。キャラ自体は濃いのに、これまたもったいない。

全滅した時に、セーブしたところからやり直しなのもつらい。長いダンジョンを終えた先に待ちかまえたボスで負けた時の喪失感は、非常にむなしい。

アイテム名が冗長な名称で、馴染みづらく、そのほかのシステムもごちゃごちゃしてるだけで存在感がなく、バランスがそもそもゆるいので、いきおい、力任せでクリアしがちである。
メニューまわりも、戦闘時と非戦闘時のときに、構成を変えるとかして、使いやすいものにすべきだ。いちいち、スキルやアイテムを使うのに、あれだけのコマンドから毎回選ばせるのは面倒。

仲間に渡した装備品をこちらで変える事が出来るようになったり、パーティのチャットバリエーションも増えたり、確実に良くなってきているので、今後にやっぱり期待。

さらなる進化が楽しみ。





[2006/05/17]
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