.hack//G.U. Vol.2 君想フ声


対応機種プレイステーション2
発売日2006/09/28
価格6800円
発売元バンダイナムコゲームス

(c)2006 NBGI / CyberConnect2 / .hack Conglomerate
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「.hack//G.U.」シリーズの2作目。全三部作の真ん中に当たる作品。
架空のオンラインゲームを舞台にした独特なストーリー展開が特徴。

詳しい話はVol.1でおおかた書ききっているので、割愛。ゲーム内容は全く同じ。
そこでここでは、Vol.2をプレイしていて目に付いたことをいくつか挙げる。

ストーリーが前回からの完全な続き物なので、Vol.2から遊ぶのは得策ではない。オリジナルビデオアニメで言う第二巻のような位置づけで考えると良い。
ただ、アニメ版と話がリンクしているためか、そっちも見てないとすんなり受け入れられないシーンが若干あり、その辺はもっとゲーム内で納得出来るようにすべきだ。

ゲームは、前作からレベルが引き継がれて始まるので、(特にゲーム後半の)インフレがひどい。
敵の猛烈なHPの高さや、神威覚醒という大ダメージを与える覚醒モードの追加によって、ボス戦でのバランスを付けるために、イカサマ技を使ってくるようになったりと、終盤は遊んでいてしんどくなることがしばしば。
そもそも、神威覚醒モード自体、テンポ悪くするし、面白くないし、もっと別のアプローチで追加技を作って欲しかった。

ただでさえアイテムが持ちきれなくなりがちだったのに、上級の回復アイテムやスキルアイテムが追加されたことで、道具袋がすぐにパンパンになる。倉庫も満杯。
それをギルドショップで売却しながら進めると、所持金は有り余るほどで、もうVol.3では収拾が付けられなくなるのでは、と危惧する。

今回追加された防具も合成出来るとか、バイク改造というのは、実は前作でわざともったいぶってたのを入れたんだろうとしか思えなくて、バージョンアップと言う印象は持てなかった。

それから、メールの返信が出来なくなっている。返事次第で好感度やメール内容が変わったりするのは面白かったのだが。また、掲示板の書き込みも前に比べて少なく、無駄な部分の作り込みが欠けている気がする。余裕無かったか?
もっとレス出来る部分も増やして欲しかった。

カードゲーム「クリムゾンバーサス」が遊べるようになった。デッキを組んで登録しておけば時間経過とともに勝手に勝敗が決まっていくミニゲームで、RPGのミニゲームとしてはあまり手をかけなくても結果が帰ってくるので、良い仕組みを作ったと言える。
ちゃんと、バトル結果だけでなく、戦闘ログも見ることが出来るので、単なる確率計算でやっているわけではないんだとわかる。地味ながら頑張ってる企画と思う。

ストーリーに関しては、前作が、ネットゲームの知識を一通り教え込んだ上で、今作の目的を提示していくものだったのに対して、
今回は、そういった緩急のある展開ではなく、三部作にありがちな中だるみを起こしてしまっていると思う。
やり込み系のクエストを再度受け直さないと、それに参加する資格が得られないなど、面倒な手間かけさせるところもどうかと。

アリーナバトルについては、今回もまたやらされるのかと不評の声が上がっていそうだが、個人的には、90年代前後の少年バトル漫画のような雰囲気がにじみ出ていていいと思う。
今のこの手の漫画は、(ドラゴンボールの)天下一武闘会みたいなのは読み手は望んでおらず、人気至上主義の業界だから作り手も避けてしまうという、悪循環に陥っている。
現在のトレンドは、戦いそのものよりも、そこに至る過程を楽しむ人が多く、つまりは、そういった場を用意してしまうと、「お互いが戦う動機が安易、平易」といった感想が出る。

色々不満も述べたが、相変わらずシナリオの土台がしっかりしているので、なかなか楽しめる。しかし、終盤から次回予告にかけて馬鹿っぽいやりとりが見え隠れしたので、そこをうまくまとめてくれてるかが心配。

やるなら絶対にVol.1から!





[2006/10/01]
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