いただきストリートDS


対応機種ニンテンドーDS
発売日2007/06/21
価格4800円
発売元スクウェアエニックス

(c)2007 SQUARE ENIX / ARMOR PROJECT / BIRD STUDIO / KOICHI SUGIYAMA / Nintendo
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最近ではDQとFFのキャラを共演させ、飛躍的に知名度がアップした「いただきストリート」。
今回はDQとマリオの夢のコラボレーション。タイトルのDSも、D=DQ、S=スーパーマリオという意味合いで名付けられている(後付っぽい気もするが)。

前作のPSP版と違って、DS版はインターフェイスやプログラムまですべて一から作り直されている。
上画面をメインに、下画面をサブ的な使い方をしているのは、堀井雄二ならではで、無理にコマンドをタッチスクリーン(下側)に持ってくるようなことはしていない。
そのため、ハードが変わってもプレイ感覚に違いはなく、安心して遊ぶことが出来る。
ロードなども無く、レスポンスやテンポもさらに上がっていて、サクサク遊べていい。

インターフェイス周りは完成系に達したと言ってもいい。遊んでいるとあまり気づかないのだが、2画面の使い方も非常に上手。
お金の増減を色で示したり、節々に変化が見られる。惜しかったのは、下画面の全体マップにエリアごとの色分けをぜひ付けて欲しかった。
忘れていたとかではなく、最終的に色々試して見づらくなるから入れなかったのだと思うが。

これまではプレイヤーキャラは、名前を付けて、登場キャラから選んでいたが、今回は性別、外見などキャラクターメイキングするようになっている。
後述するWi-Fi対応の布石でもあるだろうが、有名なゲームキャラをマイキャラとして使うのに、抵抗感や感情移入しづらかった問題も解決しており、好感が持てる。
服装を着せ替える要素もあり、ゲームをプレイして得たコインを消費して買う「着せ替えショップ」で、それらを買うことが出来る。
種類も非常に多く、一度エンディングまでプレイした程度ではそろわない。友達と交換して欲しい意図もあるのか、日替わりで商品が変わり、カートリッジごとに品揃えも違うそうだ。
PSP版のときにもお店でコインを使って何か買う要素はあったが、用途が少なすぎて後半は余ってしまっていた。しかし今作では(一人用モードを)クリア後も遊ぼうという気にさせてくれる。

いたストというゲームは、ゲーム中にキャラクターが状況に応じて台詞を喋ったりするのだが、マリオ側のキャラクターの台詞に違和感もなく、良くできている。

収録キャラ、マップやデザインなど、DSということを加味してか、全体的に低年齢層向きに調整した印象がある。
ボリューム的には、今後はこれぐらいで行きたいのだろう。PS2版ほど数は多くない。

残念なのは、今回ローポリゴンのせいもあって、天野シロのキャラデザがゲーム側にあんまり反映されてないところ。また当然ながらマリオ側のキャラまで新規に書き起こすということはない。オリジナルのままである。

そして遂にいたストもネットワーク対戦に対応した。今作の一番のウリはたぶんここだろう。ニンテンドーDSのWi-Fi通信を介して、全国のプレイヤーと戦うことが出来る。
技術的、倫理的面からおそらく一悶着あった要素だろうが、思い切って対応させてしまうというのは潔い。
有名どころのボードゲームで桃太郎電鉄でも、ファンからの要望が多いのだが、未だに踏ん切りがつかないのか、なかなか入れたがらない。
まだボードゲームの定番といえば桃鉄という認識があるのだが、さくまあきらもうかうかしていると、いたストに抜かれるんじゃないか?とさえ思う。

この通信プレイのクオリティがかなり高いらしい。どうやら、ピクトチャットを使いながら対戦が出来るとのこと。

様々な観点から見て、非常に完成された作品で、これまでのシリーズファンは勿論、一見さんも幅広く楽しめる良作といえる。これは続編を作るのが大変そうだ。
そこで結論。

出し惜しみなく進化した作品。これはいける。





[2007/07/01]
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