対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
発売日 | 2002/06/28 |
価格 | 4800円 |
発売元 | チュンソフト |
サウンドノベルの知名度を一気に押し上げた名作かまいたちの夜がGBAで完全再現。
PS2「かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄」発売に合わせた販売戦略の一環である。
他にもFlashを用いた「かまいたちの夜Internet」など積極的に一作目の復刻が行われた。
思えば以前リメイク移植されたPS版からも既に4年が経過しているのである、
これらの復刻は少々野暮ったいかなとも思うが、触れられる機会を増やすというのも
いいことかなと思う。
移植内容はPS版に準じており、フローチャートや読み戻し機能などの親切さは
GBAで改めて遊び直してみるとやっぱりお節介にも感じる。
メニュー画面などのインターフェースもPS版そのままで、ディスクアクセスが無い分、こちらの方が快適である。
ただし、セーブ周りの仕様もPSに合わせる必要はなかった。
SFCのようにオートセーブしてくれないので、いちいちメニューを開いてセーブ画面を開いてやらねばならない。
かつてチュンソフトのゲームはオートセーブが標準であった。
本作は久し振りのカートリッジでの発売である、どうしてしまったものか?
しかもさほどデータ量が多いわけでもないのにセーブするにも多少の時間を要してしまう。
これではGBAで出したメリットが生かせていない。
また、PSの内容をそのまま移植出来ているわけでもなく、
追加シナリオの「探偵物語」は省かれてしまっているし、
当然ながら金のしおりで追加される「ちょっとエッチなかまいたちの夜」も無い。
やはり気持ち寂しい物がある。
時事ネタの文章が、さらに今風に差し替えられているなどの細かさはあるが、
某隠しシナリオではPS版の存在を全く無い物として流されているのは惜しい。
演出周りがGBAの性能上完全再現出来ておらず、努力次第でどうにかなった箇所すら見受けられる。
おおむね再現度は高いし、画質もSFC以上PS未満といった感じでとても良い位置にあるのだが、
明らかに雰囲気を崩してしまっている再現度の低い音楽など些細なところで配慮不足な箇所がすごく目に付く。
GBAで追加されている物として「我孫子武丸からの挑戦状」があるが、
要するに発売間近の続編の宣伝文書である。これには逆にゲンナリ。
融通の利かない箇所や極端にクオリティの低い部分があるのは、
どうやら原因は制作を外部委託したからのようだ。
新規向けの内容ではあるが、やはりもう少し手を入れて作って欲しかったところも少なくはない。
内容としてはPSやSFCの方が優れているので、そこを敢えてGBAで遊ぶという意味は薄い。
どーしてもGBAでやりたいなら!!