対応機種 | プレイステーション2(HDD対応) |
発売日 | 2002/03/28 |
価格 | 6800円 |
発売元 | スクウェア |
人気の高いディズニー作品の世界観をプレイステーション2で再現。
あの世界を完全立体空間で遊べます!!触れます!!走れます!!ついでに、人気FFキャラも総出演させてしまえ!!
という、ゲーム版ディズニーランドのような(無理矢理くさいところも一緒)、とっても豪華な夢のようなゲームソフトが遂に誕生。
まぁ、正直FFキャラは強引にくっつけたっていう感じは抜けてない。
序盤のティーダとかワッカとか、別にいらないし。クラウドやユフィが物語に絡んでくるのも違和感バリバリ。
出ること自体に意味があるということなのだろうけども。あんまりだ。
ゲーム内容は、実にスクウェアらしいというか。綺麗なムービーシーンとゲームパートを交互に展開されていく。
この辺はFF10とほぼ一緒。ただ、こっちはアクションRPGとなっている。
まず、さすがスクウェア。イベント映像やグラフィックスのクオリティはFF10を軽く一段も二段も飛び越えた感じ。
恐らくほぼ同時進行で作っていたと思うのだが、歴然とした差が出ている。
キャラ同士が絡み合うモーションにも違和感は全く無いし、表情や仕草、そのほか細かなオブジェの動きにも変なところはない。
FF10と異なり全編リアルタイムで見せているのも高く評価出来るところだ。だからこそ、OPとEDだけムービーにしてしまってるのは残念なのだが。
アクションとしての出来映えは、まぁ残念ながら良いとは言えない。なんてったってスクウェアだし。
カメラワークが悪く、場所によっては引っ掛かったり、見辛い動き方をされて全然状況を把握出来ない。
敵をロックオン出来るところとか、既製品で言えば「ゼルダの伝説 時のオカリナ」や「ファンタシースターオンライン」に似てる節もあり。
ただ、見た目のインパクト重視なのか、とにかく沢山の敵を表示させたいらしく、わーっと周りに多数の敵が出てきて敵複数と味方3人が入り乱れて戦っちゃうともうなにがなにやら訳が分からない。
アクション操作の挙動もかなりアバウトで繊細な操作はできず、だから真面目にプレイするのが馬鹿らしくなる。
結局出てきた敵をボタン連打でモグラたたきという作業になる。
この駄目さ加減を分かってるのかしらないが、難易度は低く設定されているので実のところ困ることは少ない。
幅広い年齢層がプレイすることを考慮すると、この調整は妥当といえる。
しかし一部で、というか終盤で、急に意地悪な強制戦闘を多く強いられるのは苦痛だった。こういうところを見ると本当に狙い通りに作れていたのか不安ではある。
ゲームはまず、ディズニーの世界を体験出来ることが最初にあって、そこから他のことを取り決めていったようだ。
そのわりに、社運をかけてるせいかイレギュラーな要素にもかなりの凝った設定を持ってきており、ディズニーにおんぶにだっこされてるだけでなくなかなか頑張っている。
ここら辺は、この会社の大作主義が良い方向に向いたと言えるだろう。
ただ、各世界を行き来する際のグミシップは、取って付けたようなミニゲーム感覚で、つまらない。
船の改造も丹念な説明が入るが、それでも意味が理解出来なかったのは自分だけではないだろう。
3Dシューティングの出来も悪く、ただただテンポを阻害しているだけ。
基本的に親切設計なのに、突然何をしたらいいか分からなくなることが多くある。これはただの不備だろう。
それから、ディズニー作品の世界観がかなり精巧に再現されているとはいえ、ゲーム展開はかなり強制的なので好き嫌いは分かれる。
いくつか欠点もあるが、おおむね出来は良く、難易度の低さがそのまま敷居の低さに繋がっているので、誰でも楽しめるゲームにはなってると思う。
ディズニー好きなら多分楽しめます。